セットアップウィザードを使用してセットアップできるシステム構成には，次の2種類があります。

• WebサーバとJ2EEサーバを配置するシステム
• J2EEサーバだけを配置するシステム

セットアップウィザードを使用する前に，どちらのシステム構成でセットアップするか決定します。また，データベースに接続するかどうかも決定します。

それぞれのシステムの概要について説明します。

●WebサーバとJ2EEサーバを配置するシステム

WebサーバとJ2EEサーバを別々のプロセスで運用する場合のシステム構成です。アプリケーションサーバマシンの中に，Webサーバ，J2EEサーバ，およびPRFデーモンの三つのサーバプロセスを配置します。また，Cosminexusが提供する運用管理プロセスであるManagement Serverと運用管理エージェントを配置します。データベースへ接続する場合は，データベースを配置したデータベースサーバマシンが必要です。

WebサーバとJ2EEサーバを配置するシステムの構成例を次の図に示します。

図2-1　WebサーバとJ2EEサーバを配置するシステムの構成例

アプリケーションサーバ上に配置されたサーバプロセスの構成は，Webシステムという概念で管理されます。

●J2EEサーバだけを配置するシステム

Webサーバを配置しないでクライアントからのリクエストを受け付けたい場合のシステム構成です。クライアントからのリクエストはJ2EEサーバで受け付けます。アプリケーションマシンの中にWebサーバをインプロセスで動作させるJ2EEサーバおよびPRFデーモンの二つのサーバプロセスを配置します。また，Cosminexusが提供する運用管理プロセスであるManagement Serverと運用管理エージェントを配置します。データベースへ接続する場合は，データベースを配置したデータベースサーバマシンが必要です。

J2EEサーバだけを配置するシステムの構成例を次の図に示します。

図2-2　J2EEサーバだけを配置するシステムの構成例

セットアップウィザードを使用したセットアップには，標準セットアップとカスタムセットアップの2種類の方法があります。

どちらのセットアップ方法でシステムをセットアップするかは，セットアップするシステム構成によって異なります。「(1)　システム構成の決定」で決定したシステム構成から，セットアップ方法を選択します。セットアップするシステム構成と選択できるセットアップ方法の関係について，次の表に示します。

表2-1　セットアップするシステム構成と選択できるセットアップ方法

システム構成	セットアップ方法
	標準セットアップ	カスタムセットアップ
WebサーバとJ2EEサーバを配置するシステム	○	○
J2EEサーバだけを配置するシステム	×	○

（凡例）○：セットアップできる　×：セットアップできない

それぞれのセットアップ方法について説明します。

• 標準セットアップ
  すべての設定項目にデフォルト値を自動的に設定するセットアップ方法です。WebサーバとJ2EEサーバを配置するシステムをセットアップできます。ただし，データベース接続環境については設定が必要です。
  
• カスタムセットアップ
  運用管理ユーザのユーザIDおよびパスワード，Webサーバのポート番号などの設定値を変更できるセットアップ方法です。WebサーバとJ2EEサーバを配置するシステムとJ2EEサーバだけを配置するシステムの両方をセットアップできます。システム構成を選択したい場合，および設定値を変更したい場合はこちらのセットアップ方法を選択してください。なお，設定値を変更しない項目については，デフォルト値のままセットアップできます。
  

セットアップウィザードで設定できる項目，および設定項目に対するデフォルト値については，「2.2.17　セットアップウィザードで設定できる項目」を参照してください。