JP1 Version 8 JP1/Script(UNIX(R)用)

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付録A.1 トレースファイルの出力形式

トレースファイルで扱う次のファイルの出力形式について説明します。

<この項の構成>
(1) 解析トレースファイルの出力形式
(2) 実行トレースファイルの出力形式
(3) ユーザトレースファイルの出力形式

(1) 解析トレースファイルの出力形式

解析トレースファイルは,コマンドの解析結果を出力するファイルです。対象となるスクリプトが複数起動を許可されているかどうかによって,出力形式が異なります。

(a) 複数起動が許可されていないスクリプトの場合
●ファイル名

ファイル名(拡張子.SPA)は,実行環境構文ファイル(拡張子.SPU)で指定したトレース出力先フォルダ(Trace_Dir)で指定したフォルダ名とスクリプトファイルのラベル名を組み合わせた名称となります。実行環境構文ファイルを作成していない場合は,スクリプトを実行したフォルダ名とスクリプトファイルのラベル名を組み合わせた名称となります。

●出力形式

解析トレースファイルの出力形式を図A-1に示します。

図A-1 解析トレースファイルの出力形式(複数起動が許可されていないスクリプトの場合)

[図データ]

a. トレース出力を開始した日時,実行したコンピュータ名,実行したユーザ名,およびスクリプトエンジンのバージョンを出力します。

b. 解析時エラーとなった時間を出力します。

c. 解析時エラーとなった行の位置,列の位置を出力します。

d. 解析エラーとなったコマンドを出力します。

e. 解析エラーのメッセージID(KBSC1xxx-E)と内容を出力します。

f. 解析エラーの合計値を出力します。

g. トレース出力を終了した日時を出力します。

行数および列数の範囲
解析トレースファイルに出力するトレース情報は,行数100〜9,999,列数128〜1,024の範囲で出力できます。行数,および列数は,実行環境構文ファイルのTrace_MaxLines,およびTrace_MaxColumnsに任意の値を設定し,スクリプト実行環境ファイルコンバータを実行することで変更できます。
なお,出力されるトレース情報が,行数の最大範囲を超えた場合は,先頭の行に戻って,先頭の行からトレース情報が出力されます(すでに出力されているトレース情報が上書きされます)。また,列数の最大範囲を超えた場合は,範囲を超えた部分が削除されます。
(b) 複数起動が許可されているスクリプトの場合
●ファイル名

ファイル名(拡張子.SPA)は,システム環境ファイル(/opt/jp1script/conf/jp1script.cf)のTrace_Folderオプションに指定しているフォルダ名とスクリプトファイルのラベル名を組み合わせた名称となります。

●出力形式

解析トレースファイルの出力形式を図A-2に示します。

図A-2 解析トレースファイルの出力形式(複数起動が許可されているスクリプトの場合)

[図データ]

a. 実行したプロセスのトレース出力を開始した日時,プロセス識別子,開始を意味する「S」,スクリプトエンジンのバージョン,および実行したコンピュータ名とユーザ名を出力します。

b. 解析時エラーとなった時間を出力します。

c. 解析時エラーとなったプロセスのプロセス識別子を出力します。

d. 解析時エラーとなった行の位置,列の位置を出力します。

e. 解析エラーとなったコマンドを出力します。

f. 解析エラーのメッセージID(KBSC1049-E)と内容を出力します。

g. 実行したプロセスのトレース出力を終了した日時,プロセス識別子,および終了を意味する「E」を出力します。

h. 解析エラーの合計値を出力します。

行数および列数の範囲
解析トレースファイルに出力するトレース情報は,行数100〜9,999,列数128〜1,024の範囲で出力できます。行数,および列数は,実行環境構文ファイルのTrace_MaxLines,およびTrace_MaxColumnsに任意の値を設定し,スクリプト実行環境ファイルコンバータを実行することで変更できます。
なお,出力されるトレース情報が,行数の最大範囲を超えた場合は,先頭の行に戻って,先頭の行からトレース情報が出力されます(すでに出力されているトレース情報が上書きされます)。また,列数の最大範囲を超えた場合は,範囲を超えた部分が削除されます。

(2) 実行トレースファイルの出力形式

実行トレースファイルは,スクリプト実行プログラムが,コマンドの実行結果を出力するファイルです。対象となるスクリプトが複数起動を許可されているかどうかによって,出力形式が異なります。

(a) 複数起動が許可されていないスクリプトの場合
●ファイル名

ファイル名(拡張子.SPX)は,実行環境構文ファイル(拡張子.SPU)で指定したトレース出力先フォルダ(Trace_Dir)で指定したフォルダ名とスクリプトファイルのラベル名を組み合わせた名称となります。実行環境構文ファイルを作成していない場合は,スクリプトを実行したフォルダ名とスクリプトファイルのラベル名を組み合わせた名称となります。

●出力形式

実行トレースファイルの出力形式を図A-3に示します。

図A-3 実行トレースファイルの出力形式(複数起動が許可されていないスクリプトの場合)

[図データ]

a. トレースの出力を開始した日時,および実行したコンピュータ名,実行したユーザ名,およびスクリプトエンジンのバージョンを出力します。

b. 実行時エラーとなった時間を出力します。

c. エラーとなったときに出力します。

d. 実行時エラーとなったコマンドの行位置を出力します。

e. 実行エラーとなったコマンド名を出力します。

f. 実行エラーのメッセージID(KBSC2xxx-E,ただし,システムのエラーコードが同時に出力される場合はKBSC9001-E)と内容を出力します。

g. 実行エラーの合計値を出力します。

h. トレース出力を終了した日時を出力します。

行数および列数の範囲
実行トレースファイルに出力するトレース情報は,行数100〜9,999,列数128〜1,024の範囲で出力できます。行数,および列数は,実行環境構文ファイルのTrace_MaxLines,およびTrace_MaxColumnsに任意の値を設定し,スクリプト実行環境ファイルコンバータを実行することで変更できます。
なお,出力されるトレース情報が,行数の最大範囲を超えた場合は,先頭の行に戻って,先頭の行からトレース情報が出力されます(すでに出力されているトレース情報が上書きされます)。また,列数の最大範囲を超えた場合は,範囲を超えた部分が削除されます。
(b) 複数起動が許可されているスクリプトの場合
●ファイル名

ファイル名(拡張子.SPX)は,システム環境ファイル(/opt/jp1script/conf/jp1script.cf)のTrace_Folderオプションに指定しているフォルダ名とスクリプトファイルのラベル名を組み合わせた名称となります。

●出力形式

実行トレースファイルの出力形式を図A-4に示します。

図A-4 実行トレースファイルの出力形式(複数起動が許可されているスクリプトの場合)

[図データ]

a. 実行したプロセスのトレースの出力を開始した日時,プロセス識別子,開始を意味する「S」,スクリプトエンジンのバージョン,および実行したコンピュータ名とユーザ名を出力します。

b. 実行時エラーとなった時間を出力します。

c. 実行時エラーとなったプロセスのプロセス識別子を出力します。

d. エラーとなったときに出力します。

e. 実行時エラーとなったコマンドの行位置を出力します。

f. 実行エラーとなったコマンド名を出力します。

g. 実行エラーのメッセージID(KBSC2xxx-E,ただし,システムのエラーコードが同時に出力される場合はKBSC9xxx-E)と内容を出力します。

h. 実行したプロセスのトレース出力を終了した日時,プロセス識別子,および終了を意味する「E」を出力します。

i. 実行エラーの合計値を出力します。

行数および列数の範囲
実行トレースファイルに出力するトレース情報は,行数100〜9,999,列数128〜1,024の範囲で出力できます。行数,および列数は,実行環境構文ファイルのTrace_MaxLines,およびTrace_MaxColumnsに任意の値を設定し,スクリプト実行環境ファイルコンバータを実行することで変更できます。
なお,出力されるトレース情報が,行数の最大範囲を超えた場合は,先頭の行に戻って,先頭の行からトレース情報が出力されます(すでに出力されているトレース情報が上書きされます)。また,列数の最大範囲を超えた場合は,範囲を超えた部分が削除されます。

(3) ユーザトレースファイルの出力形式

ユーザトレースファイルは,Messageコマンドの第1引数にTarget_Fileを指定して出力したファイルです。

(a) ファイル名

ファイル名(.TXT)は,ユーザが任意に指定できます。

(b) 出力形式

ユーザトレースファイルの出力形式を図A-3に示します。

図A-5 ユーザトレースファイルの出力形式

[図データ]

a. トレース出力した日付と時間を出力します。

b. 出力したメッセージです。
(c) 行数および列数の範囲

実行トレースファイルに出力するトレース情報は,行数100〜9,999,列数128〜1,024の範囲で出力できます。行数,および列数は,実行環境構文ファイルのTrace_User_MaxLines,およびTrace_User_MaxColumnsに任意の値を設定し,スクリプト実行環境ファイルコンバータを実行することで変更できます。

なお,出力されるトレース情報が,行数の最大範囲を超えた場合は,先頭の行に戻って,先頭の行からトレース情報が出力されます(すでに出力されているトレース情報が上書きされます)。また,列数の最大範囲を超えた場合は,範囲を超えた部分が削除されます。