JP1/Automatic Job Management System 2 解説

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8.1.2 JP1/Baseのユーザーマッピング機能を使ったユーザー管理

JP1/AJS2でのユーザーの操作権限を管理する,JP1/Baseのもう一つの機能としてユーザーマッピングがあります。

ユーザーマッピングとは,ジョブやコマンドを実行する際に,実行元ホストのJP1ユーザーと実行先ホストのOSに登録されているユーザー(OSユーザー)を対応づける機能をいいます。

ユーザーマッピングは,各ホストのJP1/Baseで行います。マネージャーホストのユーザーマッピングは,自ホストにログインするJP1ユーザーに対して自ホストのOSユーザーをマッピングします。エージェントホストのユーザーマッピングは,実行元のマネージャーホストをサーバホストとして指定し,自ホストのOSユーザーをJP1ユーザーにマッピングします。

これにより,マネージャーホストからエージェントホストまたは他のマネージャーホストにジョブネットやコマンドを実行した場合,各エージェントホストではそれぞれのホストのユーザーマッピング定義に従って操作が行われます。

ユーザーマッピング例を次に示します。

図8-2 ユーザーマッピングの例

[図データ]

この例では,jp1user1というJP1ユーザーがHostAでジョブネットを実行した場合,実行先ホストがHostCのときはHostCのユーザーマッピングで定義されているoperatorというHostCのOSユーザーでジョブを実行します。実行先ホストがHostDの場合も同様に,HostDのユーザーマッピングで定義されているoperatorというHostDのOSユーザーでジョブを実行します。jp1user2がHostAでジョブネットを実行した場合も同様に,HostC,HostDのユーザーマッピングで定義されているOSユーザーでジョブを実行します。一方,jp1user1がHostBでジョブネットを実行した場合,HostDではサーバホストにHostBを指定したユーザーマッピングもされているので実行先ホストがHostDであればジョブを実行できますが,HostCのjp1user1にはHostBのjp1user1が定義されていないので,ジョブを実行できません。jp1user2がHostBでジョブネットを実行した場合は,HostCにもHostDにもHostBのjp1user2がマッピングされていないため,どちらのホストでもジョブを実行できません。

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