JP1/Integrated Management - Rule Operation システム構築・運用ガイド
ルールには,次に示す流れに沿って障害の回復処理を定義します。
- 事象の検知
- 状態の確認
- 対処の判断
- 対処
ここでは,アプリケーションの状態をJP1/IM - Managerで監視しているシステムで,アプリケーションに異常が発生した場合の回復処理をルール化する例について説明します。
まず,ルール化したい回復処理の流れを次に示します。
図6-11 ルール化したい回復処理の流れ
- 事象の検知
アプリケーションに異常が発生し,JP1イベントによってJP1/IM - Managerに通知されます。このとき,異常を検知した時刻に応じて,状態の確認に進むのか,処理を終了するかを判断します。
- 状態の確認
アプリケーションの状態を確認します。
- 対処の判断
どのような対処を取るかを判断します。
- 対処
アプリケーションの再起動が必要であれば,再起動します。
調査が必要であれば,システム管理者へ連絡します。
対処が不要であれば,JP1/IM - Viewで異常通知のイベントを対処済みにします。
次に,回復処理をルールとして定義した例を次に示します。
図6-12 ルールの定義例
ルールエレメントの定義内容を次の表に示します。
表6-2 ルールエレメントの定義内容
処理の内容 ルールエレメントの種類 名称 定義内容 事象の検知 ルール起動条件ルールエレメント アプリ監視 アプリケーションの異常を通知するJP1イベントを起動条件にします。 時刻分岐ルールエレメント 発生時刻の分岐 時刻分岐ルールエレメントの実行時刻を条件にして,次に実行するルールエレメントをどれにするかを定義します。 対処(コマンド)ルールエレメント 時間外通知 時間外であることを通知するコマンドを定義します。 状態の確認 コマンド実行ルールエレメント アプリの状態確認 アプリケーションの状態を確認するコマンドを定義します。 対処の判断 分岐ルールエレメント アプリ確認の分岐 コマンドの戻り値を条件にして,次に実行する判断待ちルールエレメントをどれにするかを定義します。 判断待ちルールエレメント 対処判断1 コマンドの戻り値に応じた対処が複数ある場合に,次に実施する対処をユーザーが判断する目的で定義します。 判断待ちルールエレメント 対処判断2 コマンドの戻り値に応じた対処が一つの場合,実施して問題ないかをユーザーが確認する目的で定義します。 対処 対処(コマンド)ルールエレメント アプリ再起動 アプリケーションを再起動するコマンドを定義します。 対処(コマンド)ルールエレメント メール通知 JP1/IM - TELstaffでシステム管理者あてにメールを送信するコマンドを定義します。 対処(コマンド)ルールエレメント イベント対処 異常を通知したJP1イベントの状態を対処済みに変更するコマンドを定義します。
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