JP1/Base 運用ガイド

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6.7 イベントデータベースの内容をcsvファイルに出力する

この節では,イベントデータベースの内容をcsv形式に変換し,csvファイルに出力する方法について説明します。

イベントデータベースの履歴をcsvファイルとして残したい場合や,バックアップしたイベントデータベースの内容を確認したい場合に,この機能を使用します。

イベントデータベースの内容をcsv形式に変換し,csvファイルに出力する場合,次に示すコマンドを実行します。

jevexport [-h イベントサーバ名]
          [-i イベントデータベースファイル名]
          [-o 出力ファイル名]
          [-f フィルターファイル名]
          [-t ON | OFF]
          [-l コードセット名]
          [-k 項目ファイル名]
          [-a]

イベントサーバ名には,イベントデータベースの内容をcsvファイルに出力したいイベントサーバ名を指定します。省略した場合は自ホスト名を仮定します。

イベントデータベースファイル名には,csv形式で出力したいイベントデータベースのファイル名を指定します。OSのバックアップ用コマンドやjevdbinitコマンドでバックアップされたイベントデータベースのファイル名などを指定できます。パス名を省略した場合は,カレントディレクトリを仮定します。このオプションを指定する場合は,-hオプションを指定しないでください。

出力ファイル名には,csvファイル名を指定します。省略した場合は,カレントディレクトリにimevexport.csvファイルを作成し,このファイルにイベントデータベースの内容を出力します。

フィルターファイル名には,イベントデータベースに登録されたJP1イベントの中から,csvファイルに出力したいJP1イベントの条件を記述したテキストファイルを指定します。JP1イベントの条件の記述形式は,転送設定ファイルで利用するフィルター条件の記述形式と同じです。詳細については,「6.5.3 フィルターの文法」を参照してください。省略した場合は,イベントデータベースに登録されたすべてのJP1イベントがcsvファイルへの出力対象となります。

注意事項
csvファイルに出力するJP1イベントの条件として,フィルターファイルに日本語文字列を指定する場合,その文字コードは,jevexportコマンド実行時のロケール情報(環境変数LANGなど)と合致させてください。
JP1イベントの条件として指定した文字列の文字コードとjevexportコマンド実行時のロケール情報(環境変数LANGなど)が異なる場合,JP1イベントはcsvファイルに出力されません。

-t ONを指定すると,基本属性のJP1イベント登録時刻,JP1イベント到着時刻,および拡張属性の共通情報のSTART_TIMEやEND_TIMEを1970年1月1日からの通算秒の表記から,YYYYMMDDhhmmssの西暦表示に変換します。-t OFFまたはこのオプションを省略した場合は,1970年1月1日からの通算秒の表記のままとなります。

コードセット名には,csvファイルに出力したい文字コードを指定します。イベントデータベースの内容をコードセット名で指定したコードセットに変換して出力します。指定できるコードセットは「SJIS」,「EUCJIS」,「ISO2022JP」,「UTF-8」です。省略した場合は,イベントデータベースに登録されたコードセットの状態で各JP1イベントの内容が出力されます。

項目ファイル名には,csvファイルに出力したい拡張属性(固有情報)名を記述したテキストファイルを指定します。拡張属性には共通情報と固有情報があり,共通情報は,JP1プログラムで統一されている情報のことです。そして,固有情報とは,プログラムごとに設定しているJP1イベントに付加して利用価値のある情報のことです。省略した場合は,すべての固有情報がcsvファイルに出力されます。なお,基本属性と拡張属性の共通情報については,この項目ファイルの指定の有無にかかわらず,すべて出力されます。なお,項目ファイルの記述形式は次のとおりです。

項目ファイルの記述形式
  • csvファイルに出力したい固有情報名を先頭(1バイト)から記述する。
  • csvファイルに出力したくない固有情報は,記述しないまたはコメント行(#を行頭に付ける)にする。
  • 固有情報で,1970年1月1日からの通算秒で表記されているものについては固有情報名の前に@を付ける。
    @を付けることによってYYYYMMDDhhmmssの西暦表示に変換できます。以上の条件をファイルに記述した例を次に示します。
AAA     ←   時間変更なし
@BBB    ←   YYYYMMDDhhmmssの西暦表示に変換する
#CCC    ←   コメント行

-aオプションを指定すると,csvファイルの先頭行に基本属性および拡張属性のタイトル名が,見出し行として出力されます。

jevexportコマンドの詳細については,「13. コマンド」の「jevexport」を参照してください。

次にcsvファイルの出力形式について説明します。

<この節の構成>
6.7.1 csvファイルの出力形式
6.7.2 csvファイルに出力される項目

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