JP1/Base 運用ガイド

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1.8.1 アクティブ・スタンバイ構成

通常は,実行系サーバで業務を処理します。実行系サーバで障害が発生すると,クラスタソフトが異常を検知してフェールオーバーし,待機系サーバでJP1/Baseが起動します。待機系サーバのJP1/Baseが実行系サーバの業務処理を引き継ぎます(この動作をフェールオーバーといいます)。実行系サーバの障害回復後は,待機系サーバのJP1/Baseを終了させて,再び実行系サーバにJP1/Baseの業務処理を戻すことができます(この動作をフェールバックといいます)。クラスタソフトでフェールバックの指示すると,実行系サーバでの運用を再開できます。

業務処理を実行している実行系サーバ(アクティブ)と,待機している待機系サーバ(スタンバイ)から成るこのクラスタシステムの構成を,アクティブ・スタンバイ構成と呼びます。

クラスタシステムでは,JP1/Baseは,「論理ホスト」という論理上のサーバで稼働することになります。論理ホストは専用のIPアドレスを持ち,フェールオーバー時にはそのIPアドレスを引き継いで動作します。そのため,障害で物理的なサーバが切り替わった場合でも,クライアントからは同じIPアドレスでアクセスでき,一つのサーバが常に動作しているように見えます。論理ホスト名は,JP1/Baseのクラスタ用セットアップのときに指定します。

アクティブ・スタンバイ構成の場合のフェールオーバー前とフェールオーバー後の運用例を次の図に示します。

図1-11 アクティブ・スタンバイ構成のフェールオーバー前とフェールオーバー後の運用例

[図データ]

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