JP1/Base 運用ガイド

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1.8.2 アクティブ・アクティブ構成

複数の論理ホストを稼働させて,それぞれのサーバで業務を処理します。各サーバはJP1/Baseを実行する実行系であるとともに,お互いの相手サーバの待機系になっています。一つのサーバに障害が発生すると,別のサーバに論理ホストをフェールオーバーさせ,業務を継続します。フェールオーバー先のサーバでは,元から実行していたJP1/Baseと,フェールオーバーしてきたJP1/Baseの二つが稼働することになります(このように複数のJP1/Baseを実行することを多重起動と呼びます)。JP1/Baseは多重起動に対応しています。

両方のサーバが業務処理を実行(アクティブ)している,このようなクラスタシステム構成を,アクティブ・アクティブ構成と呼びます。

アクティブ・アクティブ構成の場合のフェールオーバー前とフェールオーバー後の運用例を次の図に示します。

図1-12 アクティブ・アクティブ構成のフェールオーバー前とフェールオーバー後の運用例

[図データ]

[図データ]

<備考>
アクティブ・アクティブ構成のクラスタシステムでは,フェールオーバーに必要なリソースを考慮したシステム設計が必要です。
フェールオーバーが発生すると一つのサーバで複数の業務(複数のJP1/Baseおよび複数のアプリケーションプログラム)が同時に稼働します。この場合,複数を同時に稼働できるリソースが必要になります。例えば二つのJP1/Baseが動作する場合は,メモリー容量は2倍必要になり,UNIXではカーネルパラメーターの調整も必要です。また,処理量の増加に耐えられるCPU性能が必要になります。

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