JP1/Base 運用ガイド

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1.8 クラスタシステムへの対応

クラスタシステムを使うと,サーバに障害が発生した場合にも別の正常なサーバに業務を引き継いで継続して運用できる,信頼性の高いシステムが構築できます。

クラスタシステムとは,複数のサーバを連携して一つのシステムとして運用するシステムで,障害が発生しても業務を継続できるようにすることを目的としています。業務を実行しているサーバで障害が発生すると,待機していた別のサーバが業務の処理を引き継ぎます。これによって,障害発生時の業務の中断を防ぎます。

クラスタシステムを構成するそれぞれのサーバのうち,業務を実行中のサーバを実行系サーバ,実行系サーバの障害時に業務を引き継げるよう待機しているサーバを待機系サーバと呼びます。障害が発生したときに,業務を実行するサーバを実行「系」から待機「系」に切り替えるため,クラスタシステムのことを「系切り替えシステム」とも呼びます。また,クラスタシステムを構築するには,Microsoft Cluster Serverなどのクラスタソフトが必要です。クラスタソフトは,クラスタシステムを構成するサーバや,そこで実行するアプリケーションを制御します。

このようなクラスタシステムにJP1/Baseは対応しています。クラスタソフトと連携して運用し,JP1/Baseの可用性を向上できます。クラスタシステムでJP1/Baseを運用する場合は,JP1/Base,および同時に利用するアプリケーションプログラム(JP1のプログラムを含みます)でクラスタシステム用の設定をする必要があります。

この節では,JP1/Baseをクラスタシステムで運用する場合の構成例について説明します。なお,クラスタソフトや,同時に利用するアプリケーションプログラム(JP1のプログラムを含みます)は,このすべての構成に対応していないことがあります。クラスタソフトや同時に利用するアプリケーションプログラムが対応する構成については,各プログラムのマニュアルでご確認ください。また,JP1/Baseをクラスタシステムで使用する場合の設定については,「10. クラスタシステムで運用する場合の設定」を参照してください。

<この節の構成>
1.8.1 アクティブ・スタンバイ構成
1.8.2 アクティブ・アクティブ構成

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