JP1/Integrated Management - Central Information Master システム構築・運用ガイド

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7.1.3 クラスタシステムでのJP1/IM - CMの構成

クラスタシステムでJP1/IM - CMを運用するには,クラスタソフトの制御によって論理ホストのJP1/IM - CMおよびJP1/Baseを実行し,フェールオーバーに対応します。このときのJP1/IM - CMの構成は次のようになります。

<この項の構成>
(1) 共有ディスク上のファイル構成
(2) JP1/IM - CMのサービス
(3) 通信方式
(4) 共通定義情報の設定

(1) 共有ディスク上のファイル構成

論理ホスト環境のJP1/IM - CMをセットアップすると,共有ディスク上に次のファイルが作成されます。これらは,論理ホストでJP1/IM - CMを実行するために必要なファイルです。

共有フォルダの種類 フォルダ名
構成定義ファイル 共有フォルダ名\JP1CMaster\conf\
構成管理DB 共有フォルダ名\JP1CMaster\DB\
ログファイル 共有フォルダ名\JP1CMaster\log\
一時ファイル 共有フォルダ名\JP1CMaster\tmp\
一時ファイル 共有フォルダ名\JP1CMaster\work\

(2) JP1/IM - CMのサービス

クラスタ運用でのJP1/IM - CMは,論理ホストのサービスを実行します。Windowsに登録されるサービスの表示名称とサービス名を次に示します。

表示名称
JP1/CMaster_論理ホスト名

サービス名
JP1_CMaster_論理ホスト名

表示名称は,[コントロールパネル]−[サービス]で表示される名前です。また,クラスタソフトからサービスをnetコマンド(net startやnet stop)で制御する場合は,この名前をnetコマンドに指定します。

サービス名は,MSCS(Microsoft Cluster Service)に登録する場合の名前です。これをMSCSの「サービス名」の設定項目に指定します。

(3) 通信方式

論理ホストのJP1/IM - CMをセットアップすると,JP1/IM - CMの通信方式をIPバインド方式と呼ぶ方式に設定します。IPバインド方式に変更するのは,論理ホストと物理ホストの両方の環境が対象です。

通信方式には,IPバインド方式とANYバインド方式の2種類があります。IPバインド方式とANYバインド方式は,通信するときに使用するIPアドレスを,内部処理で割り当て(バインド)する方法を決めます。

通信方式については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」のJP1/Baseの通信方式に関する説明を参照してください。JP1/IM - CMは,JP1/Baseと同じ通信方式で通信します。

(4) 共通定義情報の設定

論理ホストのJP1/IM - CMをセットアップすると,共通定義情報に,論理ホスト用の設定情報が設定されます。

共通定義情報とは,JP1の設定情報を格納するデータベースで,JP1/Baseが管理しています。設定情報のデータは,各サーバのローカルディスク上に,次のような形式で格納されています。

図7-3 共通定義情報

[図データ]

共通定義情報は,物理ホスト(JP1_DEFAULT)および論理ホストごとに分かれて格納されています。物理ホストおよび論理ホスト単位に,jbssetcnfコマンドで設定し,jbsgetcnfコマンドで読み出します。

論理ホストの共通定義情報は,各サーバで同じ内容になるようにします。セットアップ時および設定変更時は,設定をした実行系サーバの共通定義情報を,待機系サーバへコピーして設定します。

なお,共通定義情報は,JP1/IM - CM,JP1/IM - Manager,JP1/Baseなどが設定情報を格納するために使用しています。

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