COBOL2002 ユーザーズガイド
このマニュアルは,次に示すプログラムプロダクトの機能と使用方法について説明したものです。
対象読者
このマニュアルは,COBOL2002の機能を知りたい方,またはCOBOL2002の文法規則を機能から調べたい方を対象としています。また,COBOLの基本的な言語仕様と,Windowsの操作方法について理解していることを前提としています。
用語の定義
このマニュアルでの用語の定義を次に示します。
このマニュアルで使用する記号
このマニュアルで使用する記号を次に示します。
記号 | 意味 |
---|---|
[ ]キー | 文字キーやF(ファンクション)キーを意味する。 |
[ ]+[ ]キー | +の前のキーを押したまま,あとのキーを押すことを意味する。 |
{ } | この記号で囲まれている複数の項目のうちから一つを選択することを意味する。項目が縦に複数行にわたって記述されている場合は,そのうちの1行分を選択する。 |
{ }+ | この記号で囲まれている複数の項目のうちから一つを選択することを意味する。同じ要素の繰り返し指定はできないが,異なる要素であれば,複数指定できる。例えば,{A|B|C}+と表記されている場合は,A・B・Cをすべて選択してもよい。 項目が縦に複数行にわたって記述されている場合は,そのうちの1行分を選択する。 |
〔 〕 | この記号で囲まれている項目は省略してもよいことを意味する。 複数の項目が縦または横に並べて記述されている場合には,すべてを省略するか,記号{ }と同じく,どれか一つを選択する。 |
… | 記述が省略されていることを意味する。 この記号の直前に示された項目を繰り返して複数個指定できる。 |
下線 | 括弧で囲まれた複数の項目のうち1項目に対して使用され,括弧内のすべてを省略したときにシステムがとる標準値を意味する。 |
| | 横に並べられた複数の項目に対して項目間の区切りを示し,「または」を意味する。 |
[ ] | ウィンドウのメニューバーから選択するメニュー,コマンド,またはボタンを意味する。 |
プログラム構造表記法(PAD)と流れ図
このマニュアルでは,手続き的アルゴリズムの制御構造(主にプログラムの処理手続き)をPAD(Problem Analysis Diagram)または流れ図で示しています。
このマニュアルで使用するPADと流れ図の要素,およびそれぞれの要素の対応を,次のように定義します。
サポート機能一覧
規格
機能 | 製品種別 | |
---|---|---|
X3 | E | |
基本機能 | ○ | ○ |
順編成ファイル | ○ | ○ |
相対編成ファイル | ○ | ○ |
索引編成ファイル | ○ | ○ |
整列併合 | ○ | ○ |
プログラム間連絡 | ○ | ○ |
組み込み関数 | ○ | ○ |
オブジェクト指向 | ○ | ○ |
共通例外処理 | ○ | ○ |
再帰呼び出し | ○ | ○ |
利用者定義関数 | ○ | ○ |
局所場所節(LOCAL-STORAGE SECTION) | ○ | ○ |
原始文操作 | ○ | ○ |
自由形式正書法 | ○ | ○ |
TYPEDEF句とSAME AS句 | ○ | ○ |
翻訳指令 | ○ | ○ |
区分化※ | ○ | ○ |
X/Open
機能 | 製品種別 | ||
---|---|---|---|
X3 | E | ||
テキスト編成ファイル | ○ | ○ | |
ファイル共用 (ファイルシェア) |
順編成ファイル | ○ | ○ |
相対編成ファイル | ○ | ○ | |
ISAMによる索引編成ファイル | ○ | ○ | |
テキスト編成ファイル | × | × | |
CSV編成ファイル | × | × | |
HiRDBによる索引編成ファイル | × | × | |
Btrieveによる索引編成ファイル | ○ | × | |
コマンド行および環境変数へのアクセス | ○ | ○ | |
画面節(SCREEN SECTION)による画面操作 | ○ | ○ | |
C言語インタフェース | ○ | ○ | |
インターナショナリゼーション | − | − |
拡張機能
機能 | 製品種別 | ||
---|---|---|---|
X3 | E | ||
日本語 | ○ | ○ | |
ブール演算 | ○ | ○ | |
アドレス操作 | ○ | ○ | |
1バイト2進およびCOMP-X項目 | ○ | ○ | |
浮動小数点項目 | ○ | ○ | |
ISAMによる索引編成ファイル機能の拡張(合成キー,逆順読み) | ○ | ○ | |
CSV編成ファイル | ○ | ○ | |
HiRDBによる索引編成ファイル | ○ | ○ | |
Btrieveによる索引編成ファイル | ○ | × | |
リモートファイルアクセス | ○ | × | |
ラージファイル入出力 | 順編成ファイル | ○ | ○ |
相対編成ファイル | × | × | |
ISAMによる索引編成ファイル | ○ | × | |
テキスト編成ファイル | ○ | ○ | |
CSV編成ファイル | ○ | ○ | |
HiRDBによる索引編成ファイル | × | × | |
Btrieveによる索引編成ファイル | × | × | |
COBOL入出力サービスルーチン | ○ | ○ | |
バイトストリーム入出力サービスルーチン | ○ | ○ | |
画面節(WINDOW SECTION)による画面操作 | 画面節(WINDOW SECTION) | ○ | ○ |
JCPOPUPサービスルーチン | ○ | ○ | |
通信節による画面操作(XMAP3) | ○ | ○ | |
COPY文の接頭辞/接尾辞 | ○ | ○ | |
プリンタへのアクセス | XMAP3による印刷 | ○ | × |
GDIモード印刷 | ○ | ○ | |
ESC/Pモード印刷 | ○ | ○ | |
ファイルのディスク書き込み保証 (書き込み時) |
順編成ファイル | ○ | ○ |
相対編成ファイル | ○ | ○ | |
ISAMによる索引編成ファイル | ○ | ○ | |
テキスト編成ファイル | × | × | |
CSV編成ファイル | × | × | |
HiRDBによる索引編成ファイル | × | × | |
Btrieveによる索引編成ファイル | × | × | |
ファイルのディスク書き込み保証 (クローズ時) |
順編成ファイル | ○ | ○ |
相対編成ファイル | ○ | ○ | |
ISAMによる索引編成ファイル | × | × | |
テキスト編成ファイル | × | × | |
CSV編成ファイル | ○ | ○ | |
HiRDBによる索引編成ファイル | × | × | |
Btrieveによる索引編成ファイル | × | × | |
報告書作成機能 | ○ | ○ | |
MIOS7 COBOL85との互換機能 | ○ | △ | |
イベントログファイル/syslogファイル出力機能 | ○ | ○ | |
データコミュニケーション機能 | ○ | ○ | |
データベース操作機能(ODBCインタフェース) | ○ | ○ | |
XDMによるデータベースシミュレーション機能 | 構造型データベース(XDM/SD) | ○ | ○ |
リレーショナルデータベース(XDM/RD) | ○ | ○ | |
OLE2オートメーション機能 | クライアント機能 | ○ | ○ |
サーバ機能 | ○ | × | |
CGIプログラム作成支援機能 | ○ | × | |
マルチスレッド環境 | 作成と実行 | ○ | ○ |
デバッグ | ○ | ○ | |
MSMQアクセス機能 | ○ | ○ | |
エンディアン切り替え | ○ | ○ | |
Unicode機能 | ○ | ○ | |
数字項目のけた拡張機能 | × | ○ | |
動的長基本項目機能 | ○ | ○ | |
定数長拡張機能 | 英数字定数長の拡張 | ○ | ○ |
Javaプログラム呼び出し機能 | ○ | ○ | |
EURを使用した通信節による帳票出力機能 | ○ | ○ |
デバッグ機能
機能 | 製品種別 | ||
---|---|---|---|
X3 | E | ||
実行時デバッグ機能 | ○ | ○ | |
テストデバッグ機能 | GUIモード | ○ | ○ |
バッチモード | ○ | ○ | |
カバレージ機能 | GUIモード | ○ | ○ |
バッチモード | ○ | ○ |
連携機能
機能 | 製品種別 | |
---|---|---|
X3 | E | |
XML連携機能 | ○ | ○ |
Cosminexus連携機能 | ○ | ○ |
開発/実行環境
機能 | 製品種別 | |
---|---|---|
X3 | E | |
開発マネージャ | ○ | ○ |
実行支援 | ○ | ○ |
ODBCレコード定義生成 | ○ | ○ |
ファイル/レコード定義 | ○ | ○ |
画面定義 | ○ | ○ |
COBOLエディタ | ○ | ○ |
コマンドプロンプト | ○ | ○ |
Windowsの用語の表記
このマニュアルでは,次の用語についてWindows XP,Windows Vista,Windows Server 2003,Windows 7,Windows Server 2008の表記を使用します。Windows 8,Windows Server 2012,Windows 10をご使用になる場合は,表記を読み替えてください。
Windows XP,Windows Vista,Windows Server 2003,Windows 7,Windows Server 2008の用語 | Windows 8,Windows Server 2012,Windows 10の用語 |
---|---|
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ログオフ | サインアウト |
[COBOL2002]下のメニューと,ウィンドウのタイトルバーの表記
64bit版PC(x64) COBOL2002の場合,Windowsのプログラム一覧にある[COBOL2002]下のメニューと,ウィンドウのタイトルバーには,末尾に「64bit」が付きます。このマニュアルでは,32bit版PC(x86) COBOL2002のメニューとタイトルバーの表記を使用します。64bit版PC(x64) COBOL2002をご使用になる場合は,表記を読み替えてください。
32bit版PC(x86) COBOL2002での表記 | 64bit版PC(x64) COBOL2002での表記 |
---|---|
COBOL2002 | COBOL2002 64bit |
COBOLエディタ for COBOL2002 | COBOLエディタ for COBOL2002 64bit |
COBOLコマンドプロンプト for COBOL2002 | COBOLコマンドプロンプト for COBOL2002 64bit |
ODBCレコード定義生成 for COBOL2002 | ODBCレコード定義生成 for COBOL2002 64bit |
カバレージ for COBOL2002 | カバレージ for COBOL2002 64bit |
テストデバッガ for COBOL2002 | テストデバッガ for COBOL2002 64bit |
ファイル・レコード定義 for COBOL2002 | ファイル・レコード定義 for COBOL2002 64bit |
画面定義 for COBOL2002 | 画面定義 for COBOL2002 64bit |
開発マネージャ for COBOL2002 | 開発マネージャ for COBOL2002 64bit |
実行支援 for COBOL2002 | 実行支援 for COBOL2002 64bit |
コンパイラオプション,および環境変数について
このマニュアルには,Windows Vista以降のOSでは使用できないコンパイラオプション,および実行時環境変数についても記載しています。
使用できないコンパイラオプションについては「付録B.5 Windows Vista以降のOSで使用できないコンパイラオプション(32bit版PC(x86) COBOL2002で有効)」を,使用できない実行時環境変数については「付録B.6 Windows Vista以降のOSで使用できない実行時環境変数(32bit版PC(x86) COBOL2002で有効)」をそれぞれ参照してください。
このマニュアルには,64bit版PC(x64) COBOL2002では使用できないコンパイラオプション,および環境変数についても記載しています。
使用できないコンパイラオプションについては「41.2.1 使用できないコンパイラオプション」を,実行時環境変数については「41.3.1 プログラムの実行環境の設定」の「(2) 実行時環境変数の一覧」をそれぞれ参照してください。
プログラム例について
このマニュアルのプログラム例は,断り書きがない場合は32bit版PC(x86) COBOL2002用です。プログラム例を64bit版PC(x64) COBOL2002で使用するには,プログラムの記述に変更が必要な場合がありますのでご注意ください。
また,このマニュアルのC言語のプログラム例を64bit版PC(x64) COBOL2002でご使用になった場合,コンパイラによっては処理結果に相違が出ることがあります。
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