2.4 データ項目を変更する影響を調査する
複数のCOBOLソースファイルに影響するデータ項目(変数)を変更するケースに,COBOL2002 Developer Professionalの機能であるデータ影響波及分析を適用する例です。
- 事例4
-
Dさんは,税率の変更に伴い,COBOLプログラムで開発した大規模なシステムを修正することになった。COBOLソースファイルを検索し,税率を定義するデータ項目をそのまま使用している個所は特定できた。ただし,あるプログラムではデータ項目を別名参照し,また計算結果を別名で格納しているなど,計算結果をどこに格納するか追い切れない状況だった。
このケースにデータ影響波及分析を適用すると,次のような効果があります。
-
変更したいデータ項目が,どのCOBOLプログラムで使われているかをGUIの操作で追跡できます。データ項目が別名参照されている場合でも,COBOLプログラムを解析して判定するため,手作業で検索するよりも,プログラムの改変の影響をスムーズに把握できます。
-
データ影響波及分析では,サブシステムをわたってデータ項目の改変による影響を調査できます。システムが大規模な場合でも,改変の影響を調査できます。
データ項目を変更する影響を調査する例を次の図に示します。