2.5 単体テストをタイムリーに実行する
複数人でのCOBOLプログラム開発で,テストデバッガの操作に慣れていないプログラマーが単体テストを実行するケースに,COBOL2002 Developer Professionalの機能である単体テスト支援を適用する例です。
- 事例5
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Eさんは,複数のプログラマーで大規模なシステムを新規開発するプロジェクトを取りまとめることになった。開発するシステムは大量のCOBOLプログラムから構成されるので,各モジュールを並行して開発して工期を短縮したいと考えた。モジュールごとの開発では,開発したプログラム単位でテストするためにダミーの主プログラムや副プログラムが必要だが,プログラム開発に掛けられる工期が不足していた。統合テストでの手戻りを防ぐため,単体テストが必要だが,コマンドの入力では手間も掛かり,プログラマーの大きな負担となっていた。
このケースに単体テスト支援を適用すると,次のような効果があります。
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単体テストをGUIの操作で実行できるため,テストしたい項目が可視化され,コマンドの入力よりも手早くテストできます。
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テストケースを複数作成できるため,同じテストを繰り返す場合や,テストケースの一部を修正して再びテストを実行する場合に,効率良く実行できます。さらに,次回のエンハンス時にも同じ単体テストを実行できます。
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テストケースの結果レポートとカバレージをGUI上に一覧で表示できるので,テスト結果の資料ごとに確認する手間が省けます。
単体テストを実行する例を次の図に示します。