2.3 デッドコード候補から使われていないソースコードを除外してテスト効率を上げる
大規模なシステムの棚卸しで,デッドコード候補から使われていないソースコードを除外してテスト効率を上げるケースに,COBOL2002 Developer Professionalの機能であるCOBOLソース解析を適用する例です。
- 事例3
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Cさんは,数千キロステップにも及ぶ大量のCOBOLソースファイルを棚卸しし,これを流用した新規システムの開発を担当することになった。一連のプログラムには保守書はなく,また長い期間に改変を繰り返しているため,すでに使われていない古いプログラムも混在していると思われた。
大量のCOBOLソースファイルを棚卸しするには,「処理を理解する」「使われていないプログラムを洗い出す」「テストする」作業が必要で,処理を理解しないと使われていないプログラムが洗い出せない。当時の管理者不在の状況では処理の理解に多大な作業量が必要であるが,対応できる人員・期間ともに限りがあり,作業の推進が困難な状況だった。
このケースにCOBOLソース解析を適用すると,次のような効果があります。
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大量のCOBOLソースファイルをバッチ処理で解析し,未使用のプログラム(内部または外部)を検出できます。この結果から,未使用のCOBOLプログラムを特定でき,その部分のプログラムテストの作業を低減できます。
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本来は実行する必要があるプログラムに処理がわたっていないのは,プログラムの呼び出しが適正でない場合もあります。未使用のプログラムとしてよいかどうか,の判断にも使用できます。
デッドコード候補から使われていないソースコードを除外してテスト効率を上げる例を次の図に示します。