2.2 COBOLプログラム開発作業にソース解析情報を活用する
大規模なシステムでCOBOLプログラムを修正するため,複数人のプログラマーで作業を推進するケースに,COBOL2002 Developer Professionalの機能であるCOBOLソース解析を適用する例です。
- 事例2
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Bさんは,数千キロステップにも及ぶCOBOLアプリケーション開発チームを取りまとめることになった。30人のプログラマーでシステムを構築していたが,プログラマーごとにスキルが異なり,データの保守方法やデータ名の命名規則に個人差がある。さらに実際の業務では,モジュールごとの開発量および修正量の違いが大きく,スムーズな支援体制による効率向上が要求されていた。
このケースにCOBOLソース解析を適用すると,次のような効果があります。
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作成者のスキルや経験に依存しないソース解析情報をCOBOLソースファイルから自動的に生成できます。保守書にありがちな内容の不一致,情報が最新でない,などの不具合がありません。
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プログラム名,登録集名,ファイル名などシステム全体で共有する名称を一覧表示できるため,プログラムの命名規則の判断に役立ちます。
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修正したCOBOLソースファイルを再解析すれば,最新のプログラム構造の情報がわかります。手作業で保守書をメンテナンスする手間が省けます。
COBOLプログラム開発作業にソース解析情報を活用する例を次の図に示します。