Hitachi

高信頼化システム監視機能 HAモニタ Linux(R)(x86)編


7.10.1 系を追加する

系切り替え構成に系を追加する手順について,追加後の系の数別に説明します。

なお,一つのシステムで同時に実行できる系の最大数には上限があります。系を追加する前に,系の数が上限値を超えないことを確認してください。系の最大数は,デフォルトでは32です。ただし,HAモニタ Extensionを使用することで,上限値は変更できます。

〈この項の構成〉

(1) 追加後の系の数が32以内の場合

追加後の系の数が32以内の場合について説明します。系を追加する場合,追加する系にHAモニタをインストールします。インストール以降の構築の流れについては,「6.1 構築の流れ」を参照してください。ここでは,システム全体を新しく構築する場合と比べて,系を追加する場合で異なる点について説明します。

(2) 追加後の系の数が33以上の場合

追加後の系の数が33以上の場合について説明します。HAモニタ Extensionを使用すると,系の最大数を33以上に設定できます。HAモニタ Extensionを使用した系の最大数の変更については,「3.7.2 系の最大数の変更」を参照してください。

ここでは,構築時に設定した系の最大数(上限)の範囲内で系を追加する場合と,系の最大数(上限値)そのものを変更する場合に分けて手順を説明します。

(a) 上限の範囲内で系を追加する場合

構築時に設定した上限の範囲内で系を追加する場合,「(2) システム構築の流れ(HAモニタ Extension使用時)」の図中に示すすべての設定をしてください。

監視パスの設定については,「(1) 追加後の系の数が32以内の場合」を参照してください。

(b) 上限値を変更する場合

構築時に設定した上限値を変更する場合は,次の流れで設定してください。

  1. 系切り替え構成内のすべての系で稼働しているすべてのサーバを停止する。

    サーバが停止されたことを確認するには,サーバ・系の状態表示コマンド(monshowコマンド)を実行して,その系ですべてのサーバが停止していることを確認します。

  2. 系切り替え構成内のすべての系のHAモニタを停止する。

    HAモニタが停止されたことを確認するには,両系のHAモニタに対してメッセージKAMN050-Iが出力されていることをsyslogで調べます。

  3. 系切り替え構成内のすべての系で,系を追加する場合の設定をする。

    (2) システム構築の流れ(HAモニタ Extension使用時)」の図中に示すすべての設定をしてください。

    監視パスの設定については,「(1) 追加後の系の数が32以内の場合」を参照してください。

    定義ファイルの作成(HAモニタ)では,HAモニタの動作環境を設定する定義ファイルで,hostmaxオペランドを修正します。hostmaxオペランドについては,「8.3.1 HAモニタの環境設定(sysdef)」を参照してください。