Hitachi

高信頼化システム監視機能 HAモニタ Linux(R)(x86)編


6.3.9 ファイルシステムの設定

〈この項の構成〉

(1) HAモニタをインストールしているファイルシステムの場合

HAモニタをインストールしているファイルシステム(/opt/hitachi/HAmon)に対して,/etc/fstabファイルやmountコマンドでnosuidオプションを指定しないようにしてください。

HAモニタはファイルシステムの監視はしません。業務の継続に影響を与えるファイルシステムにエラーが発生した場合には,速やかに系切り替えをするために,ファイルシステムのエラー検知時にOSパニックを発生させるように設定することを検討してください。

ルートディスク(/)にエラーが発生した場合にOSパニックを発生させる/etc/fstabの設定例を次に示します。詳細はOSのマニュアルを参照してください。

LABEL=/    /    ext4    errors=panic    1    1

(2) サーバが使用する共有ディスク上のファイルシステムの場合

共有ディスク上のファイルシステムを使用する場合,OSに対して次のファイルシステムの設定が必要です。

(a) システム起動時にマウントしない設定

ファイルシステムは,HAモニタがマウント・アンマウントして切り替えを制御します。このため,システム起動時に自動的にマウントしないように設定してください。設定方法は,OSのマニュアルを参照してください。

(b) ファイルシステムタイプの設定

HAモニタが制御するファイルシステムを/etc/fstabファイルに指定する場合,第3フィールド(ファイルシステムタイプ)には,ignoreオプションを指定しないでください。ignoreオプションを指定した場合,HAモニタが実行するfsckコマンドが失敗し,ファイルシステムを使用できないことがあります。

(c) ファイルシステムのチェック時間に関する設定

fsckコマンドによるファイルシステムのチェックに時間が掛かると,その分,系切り替えに時間が掛かることになります。fsckコマンドでのチェックに時間が掛からないようにするため,次の対策を検討してください。

  • 切り替えに必要なファイルだけを切り替え対象にし,不要なファイルを対象にしない。

  • 次の設定で,自動的にfsckコマンドを実行しないようにする。

    • マウント回数によるfsckコマンドの無効化(Maximum mount count)

    • 経過時間によるfsckコマンドの無効化(Check interval)

(d) NFSで外部からアクセスする設定

NFSで外部からディレクトリにアクセスできるようにするには,/etc/exportsファイルでfsidオプションを指定してください

なお,NFSの制御機能を使用する場合は,HAモニタのエクスポート設定ファイルにfsidオプションを指定してください。NFSの制御機能の詳細は,「3.8.1 NFSの制御機能」を参照してください。エクスポート設定ファイルの詳細は,「6.23.5 エクスポート設定ファイルの設定」を参照してください。

fsidの詳細は,OSのドキュメントを参照してください。