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Hitachi Advanced Data Binder システム構築・運用ガイド

18.19.13　同義語辞書ファイルに関するトラブル（マルチノード機能の使用時）

ここでは，同義語辞書ファイルに対して発生したトラブルの対処方法について説明します。

〈この項の構成〉

(1)　マルチノード機能で使用する同義語辞書ファイルに障害が発生したときの対処方法

マルチノード機能で使用する同義語辞書ファイルに障害が発生した場合は，次の方法で対処してください。

メモ

マルチノード機能で使用する同義語辞書ファイルは，サーバ定義のadb_syndict_node_storage_pathオペランドに指定したディレクトリ下に格納されています。

対処方法1

同義語辞書ファイルに障害が発生した場合，障害が発生したセカンダリノードまたはワーカーノードのメッセージログファイルに次のメッセージが出力されます。

  • KFAA30959-E

  • KFAA34008-E

  • KFAA51537-W

上記のメッセージの対策欄に記載されている対処方法に従ってください。上記のメッセージの対策欄に記載されている対処方法に従っても問題が解決しない場合，またはその対処方法が実行できない場合は，対処方法2を実施してください。

対処方法2

障害が発生した同義語辞書ファイルを削除してください。そのあとに，adbsyndictコマンドを実行して，同義語辞書ファイルの同期を取ってください。同義語辞書ファイルの同期を取る方法については，「18.28.5　同義語辞書ファイルの同期を取る」を参照してください。

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(2)　マルチノード機能で使用する同義語辞書ファイルの格納ディレクトリの空き容量が不足したときの対処方法

マルチノード機能で使用する同義語辞書ファイルの格納ディレクトリの空き容量不足が原因で，adbsyndictコマンドが異常終了した場合，次のメッセージが出力されます。

KFAA51514-Eメッセージに出力される操作対象の情報がsynonym-dictionary-fileで，かつエラー番号が28（ENOSPC）の場合，同義語辞書ファイルの格納ディレクトリの空き容量が不足していると考えられます。この場合，まずは対処方法1を実施してください。対処方法1が実施できない場合，または対処方法1を実施しても容量不足が発生する場合は，対処方法2を実施してください。

メモ

マルチノード機能で使用する同義語辞書ファイルの格納ディレクトリは，サーバ定義のadb_syndict_node_storage_pathオペランドに指定したディレクトリのことです。

対処方法1

adbsyndictコマンドの実行時，複数の同義語辞書を一度に更新している場合は，同義語辞書を1つずつ更新してください。一度に更新する同義語辞書の数を減らすと，同義語辞書ファイルの格納ディレクトリに必要な空き容量が少なく済むため，adbsyndictコマンドを実行できることがあります。

対処方法2

容量の大きい別のディスク上に，マルチノード機能で使用する同義語辞書ファイルの格納ディレクトリを作成し直してください。手順を次に示します。

手順

  1. 容量の大きいディスクに，マルチノード機能で使用する同義語辞書ファイルの格納ディレクトリを新たに作成してください。ディレクトリの作成方法については，「18.28.1　同義語検索を行うための準備をする」の「(6)　マルチノード機能で使用する同義語辞書ファイルの格納ディレクトリを作成する」を参照してください。

  2. 容量不足が発生したノードのHADBサーバを正常終了してください。特定のノードのHADBサーバを正常終了させる方法については，「18.5.2　マルチノード構成のHADBサーバの終了方法」の「(2)　特定のノードのHADBサーバの終了手順」を参照してください。

    HAモニタなしのマルチノード構成のプライマリノードで容量不足が発生した場合は，マルチノード構成のHADBサーバを正常終了してください。

  3. HADBサーバを正常終了したノードのサーバ定義のadb_syndict_node_storage_pathオペランドの指定を変更してください。手順の1.で作成したディレクトリを指定します。

  4. 手順の2.で正常終了したHADBサーバを正常開始してください。

    • 手順の2.で，プライマリノードまたはセカンダリノードのHADBサーバを正常終了した場合

      マルチノード構成にノードを復帰させてください。復帰手順については，「18.16.3　マルチノード構成へのノードの復帰」を参照してください。

    • 手順の2.で，ワーカーノードのHADBサーバを正常終了した場合

      ワーカーノードでadbstartコマンドを実行して，マルチノード構成にワーカーノードを追加してください。

    • 手順の2.で，HAモニタなしのマルチノード構成のHADBサーバを正常終了した場合

      マルチノード構成のHADBサーバを正常開始してださい。

  5. adbsyndictコマンドを実行して，同義語辞書ファイルの同期を取ってください。同義語辞書ファイルの同期を取る方法については，「18.28.5　同義語辞書ファイルの同期を取る」を参照してください。

  6. 変更前のマルチノード機能で使用する同義語辞書ファイルの格納ディレクトリを削除してください。

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