18.5.2　マルチノード構成のHADBサーバの終了方法

(a)　マルチノード構成のHADBサーバを正常終了させる場合

マルチノード構成のHADBサーバの正常終了手順を次に示します。

手順

1. プライマリノードでadbstopコマンドを実行する

   プライマリノードでadbstopコマンドを実行すると，全ノードのHADBサーバが正常終了します。

2. プライマリノードでHAモニタのmonendコマンドを実行する^※

   全ノードのHADBサーバが正常終了したことを確認してから，プライマリノードでHAモニタのmonendコマンドを実行してください。

注※

HAモニタなしのマルチノード構成の場合，2.の操作は不要です。

メモ

上記の手順で，ワーカーノードを含めた全ノードのHADBサーバが終了します。

(b)　マルチノード構成のHADBサーバを強制終了させる場合

マルチノード構成のHADBサーバの強制終了手順を次に示します。

手順（HAモニタありのマルチノード構成の場合）

1. 全セカンダリノードおよび全ワーカーノードで，adbstop --forceコマンドを実行する

   全セカンダリノードおよび全ワーカーノードで，adbstop --forceコマンドが終了したことを確認してください。

2. プライマリノードでadbstop --forceコマンドを実行する

   adbstop --forceコマンドが終了したことを確認してください。

3. プライマリノードでHAモニタのmonendコマンドを実行する

手順（HAモニタなしのマルチノード構成の場合）

1. 全ワーカーノードで，adbstop --forceコマンドを実行する

   全ワーカーノードで，adbstop --forceコマンドが終了したことを確認してください。

2. プライマリノードでadbstop --forceコマンドを実行する

   adbstop --forceコマンドが終了したことを確認してください。

(a)　プライマリノードのHADBサーバだけを正常終了させる場合

■HAモニタありのマルチノード構成の場合

系のリセットを使用している場合，共有ディスクのSCSIリザーブを使用している場合，またはクラウド環境のマルチノード構成の場合で，プライマリノードのHADBサーバだけを正常終了させる手順が異なります。

• 系のリセットを使用している場合，またはクラウド環境のマルチノード構成の場合

  プライマリノードでHAモニタのmonswapコマンドを実行すると，プライマリノードのHADBサーバだけが正常終了します。このとき，プライマリノードの切り替えが発生し，優先度の最も高いセカンダリノードがプライマリノードになります。

  なお，monswapコマンドを実行すると，プライマリノードで実行中のトランザクションはすべてキャンセルされ，そのトランザクションを実行していたコネクションはすべて終了します。また，トランザクション実行前のコネクションもすべて終了します。コネクションの終了処理が完了したあとに，プライマリノードのHADBサーバの終了処理が開始されます。

  重要

  adbstop --nodeコマンドで，プライマリノードのHADBサーバを誤って終了してしまった場合も，そのノードでmonswapコマンドを実行してください。

• 共有ディスクのSCSIリザーブを使用している場合

  手順

  1. プライマリノードでadbstop --cancel --nodeコマンドを実行する

  2. プライマリノードでHAモニタのmonswapコマンドを実行する

  上記の手順で，プライマリノードのHADBサーバだけが正常終了します。このとき，プライマリノードの切り替えが発生し，優先度の最も高いセカンダリノードがプライマリノードになります。

■HAモニタなしのマルチノード構成の場合

手順

1. プライマリノードでadbstop --nodeコマンドを実行する

   プライマリノードのHADBサーバだけが正常終了します。ワーカーノードのHADBサーバは終了しないため，2.の操作を実行してください。

2. 全ワーカーノードでadbstop --nodeコマンドを実行する

   ワーカーノードのHADBサーバが正常終了します。

メモ

プライマリノードのHADBサーバを正常終了した場合，マルチノード構成のHADBサーバは運用を継続することができません。そのため，稼働中の全ワーカーノードのHADBサーバも正常終了させる必要があります。

(b)　プライマリノードのHADBサーバだけを強制終了させる場合

■HAモニタありのマルチノード構成の場合

プライマリノードでadbstop --forceコマンドを実行すると，プライマリノードのHADBサーバだけが強制終了します。このとき，プライマリノードの切り替えが発生し，優先度の最も高いセカンダリノードがプライマリノードになります。

メモ

• 強制終了したプライマリノードで実行されていた更新処理に対する回復処理（ロールバック）が，新しくプライマリノードになるセカンダリノードで実行されます。

• セカンダリノードがない状態のときにプライマリノードのHADBサーバを強制終了した場合，稼働中の全ワーカーノードのHADBサーバも同時に異常終了します。

■HAモニタなしのマルチノード構成の場合

プライマリノードでadbstop --forceコマンドを実行して，プライマリノードのHADBサーバを強制終了した場合，稼働中の全ワーカーノードのHADBサーバも同時に異常終了します。

メモ

プライマリノードのHADBサーバを強制終了した場合，マルチノード構成のHADBサーバは運用を継続することができません。

(c)　セカンダリノードのHADBサーバだけを正常終了させる場合

セカンダリノードでadbstop --nodeコマンドを実行すると，コマンドを実行したセカンダリノードのHADBサーバが正常終了します。

クラウド環境のマルチノード構成の場合は，次の手順でセカンダリノードのHADBサーバを正常終了させてください。

手順

1. セカンダリノードでadbstop --nodeコマンドを実行する

   セカンダリノードのHADBサーバが正常終了します。

2. セカンダリノードでHAモニタのmonsbystpコマンドを実行する

(d)　セカンダリノードのHADBサーバだけを強制終了させる場合

セカンダリノードでadbstop --forceコマンドを実行すると，コマンドを実行したセカンダリノードのHADBサーバが強制終了します。

(e)　ワーカーノードのHADBサーバだけを正常終了させる場合

ワーカーノードでadbstop --nodeコマンドを実行すると，コマンドを実行したワーカーノードのHADBサーバが正常終了します。

(f)　ワーカーノードのHADBサーバだけを強制終了させる場合

ワーカーノードでadbstop --forceコマンドを実行すると，コマンドを実行したワーカーノードのHADBサーバが強制終了します。