18.3.4 ストレージ構成
マルチノード機能を使用する場合,次のファイルシステムおよびディスクを準備してください。
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ノードローカルのファイルシステム
「図18‒2 HAモニタなしのマルチノード構成のシステム構成例(オンプレミス環境の場合)」の場合,LOC001〜LOC004が該当します。
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DBエリアファイル用のディスク
「図18‒2 HAモニタなしのマルチノード構成のシステム構成例(オンプレミス環境の場合)」の場合,LU001〜LU005およびWRK001〜WRK004が該当します。
なお,一部のファイルシステムおよびディスクでは,各ノードでディスクを識別するためのデバイス名が必要になります。サーバとストレージ間がシングルパス構成の場合は,WWNの使用を推奨します。サーバとストレージのパスを冗長化する場合は,冗長化の方法によってデバイス名が異なります。「図18‒2 HAモニタなしのマルチノード構成のシステム構成例(オンプレミス環境の場合)」の場合の,デバイス名の例を次に示します。
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シングルパス構成の場合のデバイス名の例
LU001:/dev/disk/by-id/wwn-0x600605b0041db9c016ea34c3b1b828e9
LU002:/dev/disk/by-id/wwn-0x600605b0041db9c016ea34c3b1b7d9fd
LU003:/dev/disk/by-id/wwn-0x600605b0041db9c016ea34c3b1b87793
LU004:/dev/disk/by-id/wwn-0x600605b0041db9c016ea34c3b1b8c6d3
LU005:/dev/disk/by-id/wwn-0x600605b0041db9c016ea34c3b1b9160f
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マルチパスソフトウェア(DMMP)による冗長化構成の場合のデバイス名の例
LU001:/dev/mapper/mpath11
LU002:/dev/mapper/mpath12
LU003:/dev/mapper/mpath13
LU004:/dev/mapper/mpath14
LU005:/dev/mapper/mpath15
(1) ノードローカルのファイルシステム
ノードローカルのファイルシステムには,次のディレクトリを配置します。
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サーバディレクトリ
サーバディレクトリの作成には,adbinstallコマンドを使用します。
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DBディレクトリ
DBディレクトリ下のADBSYSも含みます。
DBディレクトリの作成については,「18.4.8 データベースの作成」を参照してください。
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同義語辞書ファイルの格納ディレクトリ,およびマルチノード機能で使用する同義語辞書ファイルの格納ディレクトリ
同義語辞書ファイルの格納ディレクトリについては,「18.28.1 同義語検索を行うための準備をする」の「(5) 同義語辞書ファイルの格納ディレクトリを作成する」を参照してください。
マルチノード機能で使用する同義語辞書ファイルの格納ディレクトリについては,「18.28.1 同義語検索を行うための準備をする」の「(6) マルチノード機能で使用する同義語辞書ファイルの格納ディレクトリを作成する」を参照してください。
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監査証跡の出力先ディレクトリ
監査証跡の出力先ディレクトリについては,「2.18.5 監査証跡の出力先(監査証跡ファイル)」を参照してください。
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統一フォーマット用監査証跡の出力先ディレクトリ
統一フォーマット用監査証跡の出力先ディレクトリについては,「2.18.9 監査証跡の変換(JP1/Audit Management - Managerとの連携)」を参照してください。
「図18‒2 HAモニタなしのマルチノード構成のシステム構成例(オンプレミス環境の場合)」の場合,LOC001〜LOC004がノードローカルのファイルシステムになります。
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LOC001
サーバマシンhadb01(プライマリノード)のローカルのファイルシステム
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LOC002
サーバマシンhadb02(ワーカーノード)のローカルのファイルシステム
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LOC003
サーバマシンhadb03(ワーカーノード)のローカルのファイルシステム
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LOC004
サーバマシンhadb04(ワーカーノード)のローカルのファイルシステム
(2) DBエリアファイル用のディスク
DBエリアファイルごとにディスクを用意します。
次のDBエリアファイルには,ブロックスペシャルファイルを割り当ててください。また,ブロックスペシャルファイルに対応するディスクは,全ノードから参照可能である必要があります。
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マスタディレクトリ用DBエリアファイル
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ディクショナリ用DBエリアファイル
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システム表用DBエリアファイル
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データ用DBエリアファイル
また,次のDBエリアファイルが使用するディスクは,ノードごとに準備してください。
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作業表用DBエリアファイル
- 重要
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ノードごとに準備が必要なディスク(作業表用DBエリアファイルを格納するディスク)を複数のノードで共有して使用した場合,HADBサーバはその動作を保証しません。不正な検索結果が表示されたり,HADBサーバが異常終了したりするおそれがあります。
「図18‒2 HAモニタなしのマルチノード構成のシステム構成例(オンプレミス環境の場合)」の場合,LU001〜LU005およびWRK001〜WRK004がDBエリアファイル用のディスクになります。
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LU001
ディクショナリ用DBエリアを構成するDBエリアディスク
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LU002
マスタディレクトリ用DBエリアを構成するDBエリアディスク
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LU003
システム表用DBエリアを構成するDBエリアディスク
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LU004
データ用DBエリア(ADBUTBL01)を構成するDBエリアディスク
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LU005
データ用DBエリア(ADBUIDX01)を構成するDBエリアディスク
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WRK001
サーバマシンhadb01(プライマリノード)のHADBサーバの作業表用DBエリアを構成するDBエリアディスク
ノードローカルのディスクになります。対応するブロックスペシャルファイル名は,/dev/mapper/WRK001とします。
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WRK002
サーバマシンhadb02(ワーカーノード)のHADBサーバの作業表用DBエリアを構成するDBエリアディスク
ノードローカルのディスクになります。対応するブロックスペシャルファイル名は,/dev/mapper/WRK002とします。
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WRK003
サーバマシンhadb03(ワーカーノード)のHADBサーバの作業表用DBエリアを構成するDBエリアディスク
ノードローカルのディスクになります。対応するブロックスペシャルファイル名は,/dev/mapper/WRK003とします。
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WRK004
サーバマシンhadb04(ワーカーノード)のHADBサーバの作業表用DBエリアを構成するDBエリアディスク
ノードローカルのディスクになります。対応するブロックスペシャルファイル名は,/dev/mapper/WRK004とします。