12.10.2 コマンドの実行時に出力される監査証跡についての留意事項
- 〈この項の構成〉
(1) HADBサーバに接続するコマンドを実行したときに出力される監査証跡
HADBサーバに接続するコマンドを実行した場合,コマンドについての監査証跡以外に,次のイベントの監査証跡が出力されます。
-
HADBサーバへの接続
-
HADBサーバからの切り離し
HADBサーバに接続するコマンドについては,マニュアルHADB コマンドリファレンスのコマンドの一覧を参照してください。
(2) adbcancelコマンドを実行した場合の留意事項
HADBサーバに接続するコマンドに対してadbcancelコマンドを実行したタイミングや,HADBサーバに接続するコマンドの実行中にHADBサーバが通信エラーを検知したタイミングによっては,監査証跡に出力される情報とコマンドの戻り値が次の表に示すようになります。
adbcancelコマンドを実行したタイミング,またはHADBサーバが通信エラーを検知したタイミング |
HADBサーバへの接続についての監査証跡 |
コマンドについての監査証跡 |
HADBサーバからの切り離しについての監査証跡 |
コマンドの戻り値 |
---|---|---|---|---|
HADBサーバへの接続とコマンドの処理の間 |
「成功」で出力される |
出力されない |
「発生」で出力される※ |
エラー |
コマンドの処理とHADBサーバからの切り離しの間 |
「成功」で出力される |
コマンドの処理が成功している場合は,「成功」で出力される |
「発生」で出力される※ |
エラー |
- 注※
-
イベント結果に「発生」が出力された場合,HADBサーバからの切り離し自体は完了しています。「発生」が出力された原因については,メッセージログを参照してください。
(3) adbaudittrailコマンドを実行した場合の留意事項
-
次のタイミングでHADBサーバが現用の監査証跡ファイルのリネームに失敗した場合,監査証跡に出力される終了コードとコマンドのリターンコードが不一致になります。
-
HADBサーバを終了したとき
-
監査証跡機能を無効化したとき
-
-
マルチノード機能の使用時にadbaudittrailコマンドを実行した場合,監査証跡は次の表に示すノードに出力されます。
表12‒28 adbaudittrailコマンドの実行時に監査証跡が出力されるノード 項番
adbaudittrailコマンドに指定したオプション
監査証跡の出力先ノード
HADBサーバへの接続についての監査証跡
adbaudittrailコマンドについての監査証跡
HADBサーバからの切り離しについての監査証跡
1
--start
プライマリノード
プライマリノード
プライマリノード
2
--stop
3
--swap
プライマリノード※1
コマンドを実行したノード
プライマリノード※1
4
--swap -n ノード番号
プライマリノード
-nオプションに指定したノード番号のノード※2,※3
プライマリノード
5
-d
プライマリノード※1
コマンドを実行したノード
プライマリノード※1
6
-d -n ノード番号
プライマリノード
-nオプションに指定したノード番号のノード※2,※3
プライマリノード
- 注※1
-
プライマリノードで実行した場合,CLIENT_IP_ADDRESSとCLIENT_PORT_NUMBERにはNULLが出力されます。セカンダリノードまたはワーカーノードで実行した場合,CLIENT_IP_ADDRESSとCLIENT_PORT_NUMBERには,adbaudittrailコマンドがプライマリノードのHADBサーバに接続するときに使用したIPアドレスとポート番号が出力されます。CLIENT_IP_ADDRESSとCLIENT_PORT_NUMBERは,監査証跡を検索するときの表関数導出表の列名です。詳細については,「12.9.2 監査証跡を検索するときの表関数導出表の列構成」を参照してください。
- 注※2
-
adbaudittrailコマンドの-nオプションにセカンダリノードまたはワーカーノードのノード番号を指定した場合,CLIENT_IP_ADDRESSとCLIENT_PORT_NUMBERには,サーバ間通信で使用するプライマリノードのIPアドレスとポート番号が出力されます。プライマリノードのノード番号を指定した場合は,CLIENT_IP_ADDRESSとCLIENT_PORT_NUMBERにはNULLが出力されます。CLIENT_IP_ADDRESSとCLIENT_PORT_NUMBERは,監査証跡を検索するときの表関数導出表の列名です。詳細については,「12.9.2 監査証跡を検索するときの表関数導出表の列構成」を参照してください。
- 注※3
-
次に示すエラーが発生した場合,adbaudittrailコマンドについての監査証跡は,プライマリノードに出力されます。
-
監査管理権限(-dオプションの場合は監査権限)を持っていないHADBユーザがadbaudittrailコマンドを実行した場合
-
監査証跡機能が無効なときにadbaudittrailコマンドを実行した場合
-
(4) adbconvertaudittrailfileコマンドを実行した場合の留意事項
マルチノード機能の使用時にadbconvertaudittrailfileコマンドを実行した場合,監査証跡は次の表に示すノードに出力されます。
監査証跡の出力先ノード |
||
---|---|---|
HADBサーバへの接続についての監査証跡 |
adbconvertaudittrailfileコマンドについての監査証跡 |
HADBサーバからの切り離しについての監査証跡 |
プライマリノード※ |
コマンドを実行したノード |
プライマリノード※ |
- 注※
-
プライマリノードで実行した場合,CLIENT_IP_ADDRESSとCLIENT_PORT_NUMBERにはNULLが出力されます。セカンダリノードまたはワーカーノードで実行した場合,CLIENT_IP_ADDRESSとCLIENT_PORT_NUMBERには,adbconvertaudittrailfileコマンドがプライマリノードのHADBサーバに接続するときに使用したIPアドレスとポート番号が出力されます。CLIENT_IP_ADDRESSとCLIENT_PORT_NUMBERは,監査証跡を検索するときの表関数導出表の列名です。詳細については,「12.9.2 監査証跡を検索するときの表関数導出表の列構成」を参照してください。