11.9.1 HADBユーザにアクセス権限を付与する方法
スキーマオブジェクトに対するアクセス権限をほかのHADBユーザに付与するには,GRANT文を実行します。
- 重要
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アクセス権限を付与するHADBユーザ(GRANT文を実行するHADBユーザ)は,そのアクセス権限の付与権を持っている必要があります。
ほかのHADBユーザにアクセス権限を付与する方法を,例を使って説明します。
- 例題1
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HADBユーザADBUSER01とADBUSER02に,表A.T1に対するSELECT権限,INSERT権限,およびEXPORT TABLE権限を付与します。
GRANT SELECT,INSERT,EXPORT TABLE ON "A"."T1" TO "ADBUSER01","ADBUSER02"
GRANT文を実行するHADBユーザは,表A.T1に対するSELECT権限,INSERT権限,およびEXPORT TABLE権限を付与権付きで持っている必要があります。
- 例題2
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HADBユーザADBUSER01に,表A.T1に対するアクセス権限を付与します。
GRANT ALL PRIVILEGES ON "A"."T1" TO "ADBUSER01"
GRANT文を実行するHADBユーザは,表A.T1に対するアクセス権限を付与権付きで持っている必要があります。
- メモ
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GRANT文を実行するHADBユーザが,表A.T1に対する一部の種類のアクセス権限の付与権だけを持っている場合に,上記のGRANT文を実行すると,付与権を持っているアクセス権限だけが付与されます。例えば,GRANT文を実行するHADBユーザが,SELECT権限とINSERT権限の付与権だけを持っている場合に,上記のGRANT文を実行すると,HADBユーザADBUSER01には,SELECT権限とINSERT権限だけが付与されます。
- 例題3
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表A.T1に対するSELECT権限を全HADBユーザに許可します。
GRANT SELECT ON "A"."T1" TO PUBLIC
GRANT文を実行するHADBユーザは,表A.T1の所有者である必要があります。
- 例題4
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HADBユーザADBUSER01に,表A.T1に対するSELECT権限を付与権付きで付与します。
GRANT SELECT ON "A"."T1" TO "ADBUSER01" WITH GRANT OPTION
アクセス権限を付与権付きで付与する場合は,WITH GRANT OPTIONを指定します。
GRANT文を実行するHADBユーザは,表A.T1に対するSELECT権限を付与権付きで持っている必要があります。
GRANT文については,マニュアルHADB SQLリファレンスの定義系SQLのGRANT(権限の付与)を参照してください。