8.8.1 修正版HADBサーバとの入れ替え前に実施すること
修正版HADBサーバとの入れ替え前に実施することを説明します。
- 重要
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修正版HADBサーバとの入れ替えを実施する前に,環境変数ADBLANGおよびADBCLTLANGの指定値を変更しないでください。変更した場合,入れ替えが正しくできないおそれがあります。
環境変数LANGについては,次に示すように言語コードおよび国名コードの変更はできます。
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ja_JP.UTF-8からen_US.UTF-8への変更
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en_US.UTF-8からja_JP.UTF-8への変更
コードセットの変更(文字コード種別の変更)はできません。
なお,環境変数LANGの指定値を変更した場合,HADBクライアントの環境変数LANGの指定値も変更する必要があります。
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- 〈この項の構成〉
(1) メモリ所要量を確認する
修正版HADBサーバに入れ替えた場合,HADBサーバのメモリ所要量が増加することがあります。詳細については,リリースノートを参照してください。
(2) 環境変数の変更が必要かどうかを確認する
修正版HADBサーバに入れ替えた場合,環境変数の変更が必要になることがあります。詳細については,リリースノートを参照してください。
(3) カーネルパラメタの変更が必要かどうかを確認する
修正版HADBサーバに入れ替えた場合,カーネルパラメタの変更が必要になることがあります。詳細については,リリースノートを参照してください。
(4) サーバ定義のオペランドのデフォルト値に変更がないかを確認する
修正版HADBサーバに入れ替えた場合,サーバ定義のオペランドのデフォルト値が変更されることがあります。詳細については,リリースノートを参照してください。
(5) 予約語が追加されているかどうかを確認する
修正版HADBサーバに入れ替えた場合,予約語が追加されることがあります。予約語は,表や列などの名称としてSQL文中に指定できません。追加された予約語と同じ文字列をSQL文中で指定している場合,修正版HADBサーバに入れ替えたあとに,SQL文がエラーとなります。そのため,追加された予約語と同じ文字列を,SQL文中で指定していないかどうかを確認してください。指定している場合は,予約語と同じ文字列を二重引用符(")で囲んでください。詳細については,マニュアルHADB SQLリファレンスの基本項目の予約語を参照してください。
(6) APおよびコマンドを正常終了する
修正版HADBサーバとの入れ替えを始める前に,APおよびコマンドを正常終了してください。
(7) HADBサーバを正常終了する
修正版HADBサーバとの入れ替えを始める前に,adbstopコマンドでHADBサーバを正常終了してください。すでにHADBサーバが終了している場合は,次に示す手順でHADBサーバが正常終了していることを確認してください。
手順
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adbls -d srvコマンドを実行する
出力項目STATUSに出力されるHADBサーバの状態が,"STOP"であることを確認してください。
"STOP"である場合は,手順2.または手順3.のどちらかに進んでください。
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サーバメッセージログファイルを確認する
サーバメッセージログファイル($ADBDIR/spool/adbmessageXX.log※)を開き,KFAA91154-Iメッセージに出力される終了モードが,"normally"であることを確認してください。
注※ XXは通番であり,01〜04のどれかになります。
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syslogを確認する
syslogを開き,KFAA91154-Iメッセージに出力される終了モードが,"normally"であることを確認してください。
手順1.の確認結果が"STOP"であり,かつ手順2.または手順3.の確認結果が"normally"である場合は,HADBサーバは正常終了しています。
HADBサーバが正常終了していない場合は,adbstartコマンドでHADBサーバをいったん開始したあとで,adbstopコマンドでHADBサーバを正常終了してください。
(8) サーバディレクトリのバックアップを取得する
修正版HADBサーバとの入れ替えを始める前に,サーバディレクトリのバックアップを取得してください。
HADBサーバが異常終了した状態で,修正版HADBサーバとの入れ替えを実施した場合,HADBサーバを開始できなくなります。それに備えて,サーバディレクトリのバックアップを取得しておいてください。取得したバックアップは,修正版HADBサーバとの入れ替えが完了したあとに削除してください。
バックアップを取得する方法については,「10.3.1 バックアップの取得方法」の「(2) バックアップを取得する手順」を参照してください。
- [マルチノード機能]
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マルチノード機能を使用している場合は,全ノードでサーバディレクトリのバックアップを取得してください。