6.24.1 グループの接続数を設定する際の考慮点
クライアントグループ機能を適用すると,HADBクライアントおよびコマンドが使用できる接続数を,グループごとに設定できます。クライアントグループ機能で設定できる接続数の種別を,次に示します。
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最大同時接続数
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接続保証数
クライアントグループ機能の最大同時接続数および接続保証数については,「2.12.3 グループごとの接続数・処理リアルスレッド数の設定」を参照してください。
- 〈この項の構成〉
(1) グループの最大同時接続数および接続保証数を設定する際の考慮点
クライアントグループ機能を適用して,グループの最大同時接続数および接続保証数を設定する際には,次に示す点を考慮する必要があります。
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HADBサーバの最大同時接続数をどうするか
サーバ定義adb_sys_max_usersオペランドの指定値を検討します。サーバ定義adb_sys_max_usersオペランドについては,「7.2.1 システム構成に関するオペランド(set形式)」のadb_sys_max_usersオペランドを参照してください。
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グループが使用する最大同時接続数および接続保証数を,どれだけ確保するか
グループの最大同時接続数および接続保証数は,サーバ定義adbcltgrpオペランドで指定できます。サーバ定義adbcltgrpオペランドについては,「7.2.18 クライアントグループ機能に関するオペランドおよびオプション(コマンド形式)」を参照してください。
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無所属の(グループに所属していない)HADBクライアントやコマンドが使用する接続数は,どの程度必要になるか
HADBサーバの最大同時接続数と,各グループの最大同時接続数および接続保証数に従って,無所属のHADBクライアントやコマンドが使用できる接続数が決まります。
無所属のHADBクライアントやコマンドが使用できる接続数は,「接続数の自由利用枠」の範囲となります。接続数の自由利用枠は,HADBサーバの最大同時接続数から各グループの接続保証数を除いた残りの接続数になります。
この関係性を考慮した上で,各グループの最大同時接続数および接続保証数に適切な値を設定してください。
クライアントグループ機能を適用した場合の,接続数の使用範囲の概要について,次の図に示します。
(2) クライアントグループ機能を適用した場合の接続数の求め方
クライアントグループ機能を適用した場合の接続数の求め方について,説明します。
- ■グループの最大同時接続数と接続保証数の求め方
-
グループの最大同時接続数および接続保証数は,サーバ定義adbcltgrpオペランドの指定値およびサーバ定義adb_sys_max_usersオペランドの指定値に従って決まります。グループの最大同時接続数および接続保証数に設定した範囲で,グループに所属しているHADBクライアントとコマンドは接続数を使用できます。グループの最大同時接続数および接続保証数について,次の表に示します。
表6‒29 グループの最大同時接続数と接続保証数 項番
接続数の種別
各種別の値
1
最大同時接続数
次の計算式で求めた値になります。
2
接続保証数
- 次の値になります。
-
所属しているグループを設定したサーバ定義adbcltgrpオペランドの-uオプションの指定値
- ■接続数の自由利用枠の求め方
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接続数の自由利用枠は,グループに所属しているかどうかに関係なく,すべてのHADBクライアントやコマンドが使用できる接続数です。接続数の自由利用枠は,次の計算式で求められます。
計算式
(3) クライアントグループ機能を適用した場合の接続数の関係
クライアントグループ機能を適用した場合に,「(2) クライアントグループ機能を適用した場合の接続数の求め方」で示した接続数の種別の値が,それぞれどのように関係しているかについて,次の図に示します。
- [説明]
-
-
HADBサーバの最大同時接続数(60)から,クライアントグループの接続保証数(10)とコマンドグループの接続保証数(5)が確保されます。そのため,接続保証数で確保されていない残りの接続数が,接続数の自由利用枠(45)となります。接続数の自由利用枠は,グループに所属しているかどうかに関係なく,すべてのHADBクライアントとコマンドが使用できる接続数になります。
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接続数の自由利用枠(45)の中で,各グループは,自グループの最大同時接続数から接続保証数を除いた数を上限として,接続数を使用できます。この例の場合,クライアントグループは,自グループの最大同時接続数(30)から接続保証数(10)を除いた数(20)を上限として,接続数の自由利用枠を使用できます。また,コマンドグループは,自グループの最大同時接続数(20)から接続保証数(5)を除いた数(15)を上限として,接続数の自由利用枠を使用できます。
- メモ
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グループの最大同時接続数の合計値によっては,接続数の自由利用枠の一部が「無所属のHADBクライアントやコマンドだけが使用できる接続数」になることがあります。「図6‒8 クライアントグループ機能を適用した場合の接続数の関係」の設定内容を基に,無所属のHADBクライアントやコマンドだけが使用できる接続数と,グループの最大同時接続数の合計値との関係性について,次の図に示します。
図6‒9 無所属のHADBクライアントやコマンドだけが使用できる接続数と,グループの最大同時接続数の合計値との関係性 - [説明]
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グループに設定した最大同時接続数の合計値が,HADBサーバの最大同時接続数より少ない場合,グループが常に使用しない接続数が発生します。この接続数が,「無所属のHADBクライアントやコマンドだけが使用できる接続数」になります。
この例では,各グループの最大同時接続数の合計値(50)が,HADBサーバの最大同時接続数(60)より少ないため,グループが常に使用しない接続数(10)が発生します。この接続数(10)は,無所属のHADBクライアントやコマンドだけが使用できます。
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(4) 最大同時接続数に関する警告メッセージの出力契機の設定
サーバ定義のadbcltgrpオペランドで-wオプションを指定すると,グループが使用できる最大同時接続数の残り枠が少なくなったときに,警告メッセージKFAA40020-Wを出力できます。adbcltgrpオペランドについては,「7.2.18 クライアントグループ機能に関するオペランドおよびオプション(コマンド形式)」のadbcltgrpオペランドを参照してください。