2.5.2 スキーマ
表やインデクスを包括する論理的な概念をスキーマといいます。1HADBユーザは,1つのスキーマだけを所有できます。また,スキーマに定義できる要素のことを,スキーマオブジェクトといいます。
HADBでは,自分(HADBサーバに接続中の認可識別子のHADBユーザ)が所有するスキーマに対してだけ,スキーマオブジェクトを定義できます。ほかのHADBユーザが所有するスキーマに対して,スキーマオブジェクトを定義できません。
スキーマの概念を次の図に示します。
HADBのスキーマオブジェクトを次に示します。
- ■スキーマオブジェクトの一覧
-
-
実表
-
ビュー表
-
B-treeインデクス
-
テキストインデクス
-
レンジインデクス
-
HADBでは,表やインデクスなどの定義情報を表形式で管理しています。この表をディクショナリ表といいます。また,表やインデクスのコスト情報,チャンク情報なども表形式で管理しています。この表をシステム表といいます。HADBの初期設定が完了すると,ディクショナリ表およびシステム表を所有するスキーマ(スキーマ名:MASTER)が自動的に作成されます。
スキーマの名前をスキーマ名といいます。1HADBユーザに対して,1つのスキーマ名が与えられます。スキーマ名を使用することで,HADBのデータベース内の表やインデクスを一意に識別することができます。
HADBでは,HADBサーバにアクセスするHADBユーザを識別するためのユーザID(認可識別子)とスキーマ名が同じになります。