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Hitachi Advanced Data Binder システム構築・運用ガイド


11.4.5 チャンク単位にデータをエクスポートする方法

マルチチャンク表に格納されているデータをチャンク単位でファイルに出力する場合,次に示す2つの方法があります。どちらの方法も,出力したいチャンクのチャンクIDを指定する必要があります。

メモ

上記2つの方法のうち,adbexportコマンドを使用することを推奨します。adbexportコマンドを使用した方が,adbsqlコマンドよりも,短時間でデータを出力できます。HADBクライアント(Linux版)で,マルチチャンク表のデータをファイルに出力する必要がある場合に限り,adbsqlコマンドを使用してください。

上記2つの方法で,データを出力できるチャンクの種類は次のとおりです。

データを出力できるチャンクの種類
  • 通常状態のチャンク

  • 待機状態のチャンク

上記2つの方法の場合,通常状態のチャンクだけでなく,待機状態のチャンクについてもデータを出力できます。なお,「11.1.9 実表のデータをファイルに出力する方法(データをエクスポートする方法)」の場合,待機状態のチャンクについては,データを出力できません。

adbexportコマンドまたはadbsqlコマンドで,チャンク単位にデータを出力する手順を,それぞれ次に示します。

重要

adbmergechunkコマンドでマージ処理中のチャンクのデータは,ファイルに出力しないことを推奨します。adbmergechunkコマンドによるチャンクのマージ処理が完了したあとに,チャンク内のデータをファイルに出力するようにしてください。adbmergechunkコマンドでマージ処理中のチャンクのデータを出力した場合,マージ処理のタイミングによって,ファイルに出力されるデータが異なります。詳細については,「11.4.9 チャンクをマージする方法(チャンク数を減らす方法)」の「(4) adbmergechunkコマンド実行中に検索対象となるチャンク」を参照してください。

■出力手順(-cオプションを指定したadbexportコマンドを実行する場合)

  1. 出力したいチャンクのチャンクIDを確認する

    adbexportコマンドの-cオプションに指定するチャンクIDを確認してください。チャンクIDの情報は,システム表のSTATUS_CHUNKSに格納されています。

    チャンクIDを確認する方法については,「付録C.9 システム表の検索」を参照してください。

  2. adbexportコマンドを実行する

    確認したチャンクIDを基に-cオプションを指定したadbexportコマンドを実行して,出力したいチャンクに格納されたデータを出力してください。

    また,GZIP形式で圧縮されたファイル(CSV形式)として出力したい場合は,--compress GZIPオプションも指定してください。

    adbexportコマンドについては,マニュアルHADB コマンドリファレンスadbexport(データのエクスポート)を参照してください。

■出力手順(adbsqlコマンドのサブコマンド#GETDATAを実行する場合)

  1. 出力したいチャンクのチャンクIDを確認する

    adbsqlコマンドのサブコマンド#GETDATACHUNKIDに指定するチャンクIDを確認してください。チャンクIDの情報は,システム表のSTATUS_CHUNKSに格納されています。

    チャンクIDを確認する方法については,「付録C.9 システム表の検索」を参照してください。

  2. adbsqlコマンドを実行する

    確認したチャンクIDを基にadbsqlコマンドのサブコマンド#GETDATAを実行して,出力したいチャンクに格納されたデータを出力してください。

    adbsqlコマンドのサブコマンド#GETDATAについては,マニュアルHADB コマンドリファレンスadbsql(SQLの実行)adbsqlサブコマンドを参照してください。