14.15.3 マルチノード構成へのノードの復帰
マルチノード構成から切り離されたノードを,マルチノード構成に復帰させる手順を説明します。
(1) マルチノード構成にノードを復帰させる際の留意事項
サーバ定義の次のオペランドの指定値を変更することはできません。
-
adb_sys_rthd_num
また,全ノードで指定値を同じにする必要があるオペランドについても,指定値を変更することはできません。全ノードで指定値を同じにする必要があるオペランドについては,「14.3.5 各ノードでのサーバ定義の作成」を参照してください。
上記のオペランド以外についても,必要のない場合は指定値を変更しないでください。
(2) マルチノード構成にノードを復帰させる手順
マルチノード構成にノードを復帰させる手順を次に示します。
手順
-
HAモニタのmonshowコマンドを復帰対象のノードで実行する
HAモニタの監視が停止していることを確認してください。
- 注意事項
-
以降の手順は,HAモニタの監視が停止していることを確認してから実施してください。誤って,手順3.のadbstartコマンドを実行する前に,手順4.のHAモニタのmonbeginコマンドを実行してまった場合は,HAモニタのmonendコマンドを実行してください(HAモニタの監視,および起動中のHADBサーバを停止してください)。そのあとに,マルチノード構成にノードを復帰させる手順を最初から実施してください。
-
adbchgsrvmode --maintenanceコマンドをマスタノードで実行する
マスタノードのHADBサーバの稼働モードをメンテナンスモードに変更してください。または,実行中のトランザクションが存在しない状態にしてください。
-
adbstartコマンドを復帰対象のノードで実行する
adbstartコマンドの実行後,HAモニタのmonbeginコマンドの実行を要求するKFAA91109-Iメッセージが出力されます。
-
HAモニタのmonbeginコマンドを復帰対象のノードで実行する
KFAA91109-Iメッセージの出力を確認したあとに,別のターミナル(コマンド入力画面)から,monbeginコマンドを実行してください。
- 注意事項
-
adbstartコマンドが終了する前に,monbeginコマンドを実行してください。
adbstartコマンドが正常終了すると,マルチノード構成へのノードの復帰処理が完了します。
-
adbchgsrvmode --normalコマンドをマスタノードで実行する
手順2.で,マスタノードのHADBサーバの稼働モードをメンテナンスモードに変更した場合は,稼働モードを通常モードに戻してください。
-
adbls -d nodeコマンドを任意のノードで実行する
コマンドの実行結果のNODE_TYPE欄を参照して,マスタノードが1つ存在することを確認してください。もし,すべてのノードがスレーブノードになっている場合は,マスタノードにしたいノードでHAモニタのmonactコマンドを実行してください。monactコマンドを実行したノードがマスタノードになります。
- 参考
-
手順2.で,KFAA91109-Iメッセージの出力前にmonbeginコマンドを実行し,かつその瞬間にマスタノードが停止した場合,すべてのノードがスレーブノードになる可能性があります。
なお,マルチノード構成に復帰させたノードは必ずスレーブノードになります。復帰させたノードをマスタノードにしたい場合は,「14.15.3(3) 復帰させたノードをマスタノードに切り替える手順」を参照してください。
(3) 復帰させたノードをマスタノードに切り替える手順
復帰させたノードをマスタノードに切り替える手順を次に示します。
手順
-
マルチノード構成から切り離されていたノード(元のマスタノード)を,マルチノード構成に復帰させる
マルチノード構成に復帰させたノードはスレーブノードになります。
-
HAモニタのmonswapコマンドを現在のマスタノードで実行する
現在のマスタノードのHADBサーバは終了し,手順1.で復帰させたノードがマスタノードに切り替わります。
-
adbls -d nodeコマンドを任意のノードで実行する
コマンドの実行結果のNODE_TYPE欄を参照して,マスタノードが切り替わったことを確認してください。マスタノードの切り替えが完了しないと,次の操作ができません。
-
手順2.で終了したノードをマルチノード構成に復帰させる
復帰手順については,「14.15.3(2) マルチノード構成にノードを復帰させる手順」を参照してください。