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Hitachi Advanced Data Binder システム構築・運用ガイド


14.15.1 マスタノードでノード障害が発生した場合

〈この項の構成〉

(1) マスタノードでノード障害が発生した場合のシステムの処理

マスタノードでノード障害が発生した場合,スレーブノードの1つがマスタノードに切り替わり,障害が発生したマスタノードはマルチノード構成から切り離されます。マスタノードでノード障害が発生した場合のシステムの処理を次の図に示します。

図14‒7 マスタノードでノード障害が発生した場合のシステムの処理

[図データ]

[説明]

マスタノード(hadb01)でノード障害が発生した場合,スレーブノードの1つをマスタノードに切り替えて,障害が発生したノードはマルチノード構成から切り離されます。その後,マスタノード(hadb02)とスレーブノード(hadb03)で処理が継続されます。

HADBでは,HAモニタのマルチスタンバイ機能を使用して,マスタノードを切り替えています。マルチスタンバイ機能とは,1つの実行系(マスタノード)に対して,複数の待機系(スレーブノード)を準備する機能のことです。スレーブノードの優先順位(どのスレーブノードがマスタノードになるか)は,HAモニタのserversファイルのinitialおよびstandbypriオペランドで指定します。詳細については,マニュアル「HAモニタ Linux(R)(x86)編」の「マルチスタンバイ機能を使用する場合のサーバと系の管理」を参照してください。

(2) ノード障害が発生したときのHADB管理者の対処

ノード障害の原因を特定するために,「12.1 障害発生時の対処の流れ」を参照して対処してください。そこで説明している手順を,ノード障害が発生したノードで実施してください。

また,障害が発生したノードで,次のトラブルシュート情報を取得してください。

障害の原因を対処したあとに,マルチノード構成から切り離されたノードをマルチノード構成に復帰させることができます。マルチノード構成への復帰手順については,「14.15.3 マルチノード構成へのノードの復帰」を参照してください。

なお,マルチノード構成に復帰させたノードは必ずスレーブノードになります。

(3) 注意事項

マルチノード構成がマスタノード1台だけのときに,そのマスタノードでノード障害が発生した場合,切り替え先のマスタノードがないため,マルチノード構成のHADBサーバは異常終了します。このとき,ノード障害が発生したマスタノードでHAモニタのmonshowコマンドを実行し,自系のサーバの状態を確認してください。

自系のサーバの状態がONL(実行処理中)の場合は,HAモニタのmonendコマンドを実行し,HAモニタを終了してください。