7.2.3 インストール後に実施する作業
HADBサーバをインストールしたあとで,次の作業を実施してください。
(1) ウイルス対策ソフトによるスキャン対象の見直し
HADBサーバをインストールしたサーバマシンに,ウイルス対策ソフトがインストールされている場合は,スキャン対象を見直してください。
ウイルス対策ソフトのスキャン対象に,HADBサーバが使用するディレクトリやファイルを設定しておくと,HADBサーバが正常に動作しないなどの問題が発生するおそれがあります。そのため,ウイルス対策ソフトのスキャン対象から,次に示すディレクトリおよびファイルを除いてください。
■スキャン対象から除くディレクトリとファイル
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サーバディレクトリ
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DBディレクトリ
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通信情報ファイルを格納するディレクトリ(/dev/HADB/pth)
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サーバ定義adb_core_pathオペランドに指定したディレクトリ
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HADBサーバの各コマンドがアクセスするすべてのディレクトリ
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すべてのアーカイブディレクトリ
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クライアントディレクトリ
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ADB_CSVREAD関数でアクセスするファイル
(2) IT Report Utilityの設定
HADBサーバをインストールしたサーバマシンに,IT Report Utility(ITRU)がインストールされている場合は,ITRU経由でトラブルシュート情報を取得できるように設定してください。
- 注意事項
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HADBサーバに対応するITRUのバージョンは,02-00以降です。
ITRUの設定手順を次に示します。
手順
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サーバマシンにrootでログインする
HADB管理者でログインしている場合は,いったんログアウトして,rootでログインし直してください。
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ITRUの採取パターン定義ファイルをコピーする
HADBサーバのインストールデータが格納されたCD-ROMファイルシステムから,ITRUの採取パターン定義ファイル(!8A9_HADB)をコピーします。
OSのコマンドで,ITRUの採取パターン定義ファイル(!8A9_HADB)をコピーして,ITRUの採取パターン定義ファイル格納ディレクトリ(/etc/opt/hitachi/systoru/pattern)に格納してください。
コマンドの実行例
cp /media/!8A9_HADB /etc/opt/hitachi/systoru/pattern
下線部分は,CD-ROMファイルシステムのマウントディレクトリ名です。環境によって異なります。
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ITRUの採取パターン定義ファイルの内容を修正する
コピーしたITRUの採取パターン定義ファイル(!8A9_HADB)をテキストエディタで開き,次に示す個所を修正してください。
■ITRUの採取パターン定義ファイルの内容(修正前)
FORMAT_VERSION=1.0 PP_NAME="HADB" PP_GROUP="HADB" # HADB # BLOCK { TARGET="config" TARGET="failure" TOOL_BLOCK { TIMEOUT=300 COMMAND_LINE="XXX/adbsystoru -s XXX -l YYY -o \"%d%\"" REDIRECT_PATH="%d%/HADB.txt" } DATA_BLOCK { DESCRIPTION="HADB" FILE_TYPE="directory" PATH_NAME="%d%" } }上記のXXXおよびYYYの個所を修正してください。
■ITRUの採取パターン定義ファイルの内容(修正後)
: COMMAND_LINE="/home/adbmanager/server/adbsystoru -s /home/adbmanager/server -l UTF8 -o \"%d%\"" :
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XXXの個所
サーバディレクトリを絶対パスで指定してください。環境変数ADBDIRの指定内容と同じにしてください。この例では,/home/adbmanager/serverを指定しています。
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YYYの個所
HADBサーバで使用する文字コードを指定してください。環境変数ADBLANGの指定内容と同じにしてください。この例では,UTF8を指定しています。
環境変数ADBDIRとADBLANGについては,「7.4 環境変数の設定」を参照してください。
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ITRUの採取パターン定義ファイルを編集した結果を保存する
手順3.で編集した内容を保存して,ITRUの採取パターン定義ファイル(!8A9_HADB)を閉じてください。
これで,ITRUの採取パターン定義ファイルの設定が完了します。