スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 ディザスタリカバリシステム 構築・運用ガイド

[目次][索引][前へ][次へ]

11.1.3 業務サイトのHiRDBの開始

<この項の構成>
(1) 業務サイトのHiRDBの開始方法
(2) 業務サイトのHiRDB開始時の注意事項

(1) 業務サイトのHiRDBの開始方法

業務サイトのHiRDBは,pdstartコマンドで開始します。

(a) 開始モード

業務サイトのHiRDBの開始モードを次に示します。

正常開始
前回のHiRDBが正常終了していて,かつ終了状態を引き継ぐ情報がない場合,または新たにHiRDBを開始する場合のモードです。

再開始
前回のHiRDBの終了状態を引き継いで開始する場合のモードです。
なお,次の開始方法は再開始ではありません。
  • HiRDBが計画停止,強制終了,または異常終了したあとに,pdstart dbdestroy,またはpdstart -iコマンドで強制的に正常開始する。

(2) 業務サイトのHiRDB開始時の注意事項

(a) ファイル区分がDBのペア論理ボリュームグループの状態

ファイル区分がDBのペア論理ボリュームグループの状態が表11-1以外の状態で,かつ書き込み不可状態の場合,該当するペア論理ボリュームグループに配置した業務サイトのRDエリアが閉塞します。該当するペア論理ボリュームグループが書き込み不可状態かどうかについては,RAID Managerのマニュアルを参照してください。

(b) 業務サイトのHiRDBを先に開始した場合の対処方法

業務サイトのHiRDBを先に開始した場合,ログ適用していないシステムログを上書きしてしまうおそれがあります。上書きした場合は,データベースの整合性が保てなくなります。確認方法と対処を次に示します。

確認方法
開始した業務サイトのHiRDBを終了しないで,ログ適用サイトのHiRDBを開始してください。業務サイトのHiRDBがログ適用をしていないシステムログを上書きしている場合は,ログ適用サイトのHiRDBが異常終了します。

対処
システムログ適用化を実施してください。
なお,ログ適用サイトのHiRDB停止中に,業務サイトのHiRDBを2回以上正常開始した場合,ログ適用サイトのHiRDBが異常終了しなくても,システムログ適用化を実施してください。ログ適用をしていないシステムログを,業務サイトのHiRDBが上書きしているかどうかを検知できない場合があるからです。検知できなかった場合,ログ適用サイトのHiRDBはログ適用を継続しますが,業務サイトのデータベースとは整合性が保たれていない状態となります。
(c) ユニット単位にHiRDBを開始する場合のオプション指定(HiRDB/パラレルサーバ限定)

業務サイトとして運用している複数ユニットのHiRDB/パラレルサーバで,システムマネジャ以外のユニットを単独で開始する場合,pdstartコマンドには-lオプションを指定しないでください。-lオプションを指定すると,そのユニットの開始に失敗します。詳細については,マニュアル「HiRDB Version 8 コマンドリファレンス」のpdstartコマンドを参照してください。