17.4.2　FETCH文

(1)　機能

レコードを検索して，レコード実現値を取得します。また，検索したレコードに対して位置づけを行います。

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(2)　形式

FETCH
    〔FOR UPDATE〕
    ｛FIRST｜NEXT｜LAST｜PRIOR｝
      レコード名
      INTO :埋込み変数
     〔WITHIN 親子集合型名〕
     〔WHERE キーの条件〕

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(3)　オペランドの説明

●FOR UPDATE

検索したレコードを更新するかどうかを指定します。

検索したレコードを更新する場合は，FOR UPDATEを指定してください。

検索したレコードを更新しない場合は，FOR UPDATEを省略してください。

●｛FIRST｜NEXT｜LAST｜PRIOR｝

検索の基点となるレコードと，検索の方向を示す指示コードを指定します。

• レコード名にルートレコードを指定した場合

  表17‒4　検索の基点となるレコードと検索の方向（ルートレコード）

  指示コード	基点となるレコード	検索方向
  FIRST	ルートレコードのデータベースキーの最小値を持つレコード	キー値の昇順
  NEXT	位置づけされているルートレコードのデータベースキー値の，次のキー値を持つレコード 位置指示子が空値の場合は，ルートレコードのデータベースキーの最小値を持つレコード	キー値の昇順
  LAST	指定できません。	該当しません。
  PRIOR	指定できません。	該当しません。

• レコード名に子レコードを指定した場合

  表17‒5　検索の基点となるレコードと検索の方向（子レコード）

  指示コード	基点となるレコード	検索方向
  FIRST	親レコードのFIRSTポインタが指すレコード	NEXTポインタの順
  NEXT	位置指示子に位置づけされているレコードのNEXTポインタが指すレコード 位置指示子が空値の場合は，親レコードのFIRSTポインタが指すレコード	NEXTポインタの順
  LAST	親レコードのLAST ポインタが指すレコード	PRIORポインタの順
  PRIOR	位置指示子に位置づけされているレコードのPRIORポインタが指すレコード 位置指示子が空値の場合は，親レコードのLASTポインタが指すレコード	PRIORポインタの順

●レコード名

〜＜識別子＞((1〜30バイト))

検索対象のレコード名を指定します。

注意事項

• レコード名に英小文字を使用している場合は，レコード名を引用符（"）で囲んでください。引用符で囲まないと，英小文字は英大文字と見なされます。

• レコード名に空白またはハイフン（-）を使用している場合は，レコード名を引用符（"）で囲んでください。

●INTO :埋込み変数

検索したレコード実現値を読み込むための埋込み変数を指定します。

埋込み変数の宣言方法については，マニュアル「HiRDB Version 9 構造型データベース機能（UAP開発編）」を参照してください。

●WITHIN親子集合型名

〜＜識別子＞((1〜30バイト))

検索対象とする親子集合の親子集合型名を指定します。検索対象のレコードが子レコードの場合に指定してください。

注意事項

• 親子集合型名に英小文字を使用している場合は，親子集合型名を引用符（"）で囲んでください。引用符で囲まないと，英小文字は英大文字と見なされます。

• 親子集合型名に空白またはハイフン（-）を使用している場合は，親子集合型名を引用符（"）で囲んでください。

●WHERE キーの条件

検索条件を指定します。検索条件は，検索対象がルートレコードの場合に指定できます。

キーの条件については，「17.3.1　キーの条件の指定」を参照してください。

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(4)　共通規則

子レコードを検索する場合，検索対象のレコードの親レコードまでを次のどれかのDMLで位置づけておく必要があります。

• FIND文

• FETCH文

• STORE文

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(5)　使用例

例1

条件値に埋込み変数を指定して，ルートレコードRECAを検索します。

FETCH FOR UPDATE FIRST "RECA" INTO :WRECA
    WHERE("KEYDATA"=:WKEYDATA)

例2

条件値にルートレコードのデータベースキーに対応する値を指定して，ルートレコードRECAを検索します。

FETCH FOR UPDATE FIRST "RECA" INTO :WRECA
    WHERE("KEYDATA"='0001')

例3

条件値に構成要素に対応する値を指定して，ルートレコードRECAを検索します。

FETCH FOR UPDATE FIRST "RECA" INTO :WRECA
    WHERE("KEYDATA"=('FS','aa'))

例4

子レコードCHILD_RECBを検索します。

FETCH FOR UPDATE FIRST "CHILD_RECB" INTO :WCHILD_RECB
    WITHIN "SET_AB"

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