スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 システム運用ガイド(UNIX(R)用)
(1) バックアップの取得単位について
- 質問1
- 表単位のバックアップはできますか?
- お答えします
- できません。しかし,次に示すどちらかの方法で代替できます。
- 1RDエリアに1表だけを格納し,RDエリア単位にバックアップを取得する
- データベース再編成ユティリティ(pdrorgコマンド)で表単位のアンロードをする
- 質問2
- 前回のバックアップ取得時以降の差分をバックアップの対象にできますか?
- お答えします
- できます。HiRDBでは差分バックアップ機能をサポートしています。差分バックアップ機能とは,前回のバックアップ取得時点からの差分情報だけをバックアップの対象にする機能です。このため,バックアップの取得処理時間を短縮できます。データベースの容量が多くてデータ更新量が少ない場合に,差分バックアップ機能の使用を検討してください。差分バックアップ機能の運用方法については,「6.5 差分バックアップの取得」を参照してください。
- 質問3
- pdcopyコマンドの-aオプションで全RDエリアのバックアップを取得しています。このとき,特定のRDエリアが障害となったら,全RDエリアのバックアップを使用して特定のRDエリアだけを回復できますか?
- お答えします
- できます。pdrstrコマンドでRDエリア名称を指定すれば,特定のRDエリアだけを回復できます。
(2) pdfbkupコマンドとpdcopyコマンドの違いについて
- 質問1
- pdfbkupコマンドで取得したHiRDBファイルシステム領域のバックアップをpdrstrコマンドの入力ファイルとして使用できますか?
- お答えします
- できません。pdfbkupコマンドで取得したバックアップはpdfrstrコマンドでしか使用できません。
- 質問2
- HiRDB稼働中のバックアップをpdfbkupコマンドで取得したいのですが可能ですか?
- お答えします
- できません。HiRDB稼働中のバックアップはpdcopyコマンドで取得してください。
(3) マスタディレクトリ用RDエリアのバックアップについて
- 質問1
- HiRDB稼働中にRDエリアのバックアップを取得できますか?
- お答えします
- できます。ただし,マスタディレクトリ用RDエリアが含まれる場合は,バックアップ取得モードが次のどちらかとなります。
- 参照可能モード(-M r指定)
- 更新可能モード(-M s指定)
- 質問2
- pdcopyコマンドで-aオプション(全RDエリアのバックアップを取得するオプション)を指定した場合,バックアップの取得対象にマスタディレクトリ用RDエリアは含まれますか?
- また,含まれる場合はpdstart -rコマンドでHiRDBを開始する必要がありますか?
- お答えします
- マスタディレクトリ用RDエリアは含まれます。
- また,pdstart -rコマンドでHiRDBを開始する必要がある条件はマスタディレクトリ用RDエリアのバックアップを取得する場合ではなく,次に示す条件をすべて満たす場合です。
- バックアップの取得対象RDエリアにマスタディレクトリ用RDエリアが含まれている場合
- バックアップ取得モードに参照・更新不可能モード(-M x指定)を指定する場合
(4) ディスク容量に余裕があるのに,pdcopyコマンド実行時にディスク容量不足となります
- 質問
- pdcopyコマンドの実行時,ディスク容量に余裕があるのにディスク容量不足のエラーとなります。なぜですか?
- お答えします
- 次に示す原因が考えられます。
- ラージファイルを使用する設定をしていない(pd_large_file_use = Nを指定している)
- カーネルパラメタの上限を超えている
- この場合,ラージファイルを使用するか,又はカーネルパラメタの値を変更してください。また,バックアップファイルを複数個指定しても対応できます。ただし,ラージファイルをサポートしていないOSの場合は,ディスクのパーティションのサイズを2ギガバイト以下にしないと,複数個のファイルを扱うことはできません。
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