スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 システム運用ガイド(UNIX(R)用)
次の表に示す操作内容によっては,待機系HiRDB(HiRDB/パラレルサーバの場合は待機系ユニット)を一度終了してから再度開始する必要があります。待機系HiRDBを再度開始しないと,系切り替えが発生したときに待機系HiRDBが異常終了します。
表26-56 待機系HiRDB(ユニット)を再度開始する必要がある操作
分類 | 操作 | 待機系HiRDB(ユニット)を再度開始する必要の有無 | ||
---|---|---|---|---|
操作内容 | 実行系HiRDB(ユニット)の再起動の有無※1 | |||
SQLの実行 | 定義系SQLの実行 | なし | − | |
あり | ○ | |||
HiRDBシステム構築後最初の抽象データ型の定義(CREATE TYPE文の実行) | なし | ○ | ||
あり | ○ | |||
運用コマンド又はユティリティの実行 | 構成変更ユティリティ(pdmod)の 実行 |
HiRDBファイルシステム領域の世代登録 | なし | − |
あり | − | |||
HiRDBファイルシステム領域の世代削除 | なし | − | ||
あり | − | |||
監査人の登録 | なし | − | ||
あり | − | |||
監査証跡表の作成 | なし | − | ||
あり | ○ | |||
上記以外の操作 | なし | ○※2 | ||
あり | ○※2 | |||
次のどれかのコマンドを実行
|
なし | − | ||
あり | ○ | |||
HiRDBシステム構築後最初のpdplgrgstコマンドの実行(CREATE TYPE文の実行) | なし | ○ | ||
あり | ○ | |||
システム 共通定義の変更 |
次のどれかの定義の変更
|
なし | − | |
あり | ○ |
待機系HiRDBが異常終了した場合は,待機系HiRDBをpdstartコマンド(HiRDB/パラレルサーバの場合はpdstart -u又はpdstart -qコマンド)で開始してください。
高速系切り替え機能の対象になる待機系ユニットは,待機状態のときにRDエリアをオープンしていません。また,系の切り替え時間を最小限に抑えるため,系切り替えの発生時に全面回復で必要なRDエリアだけをオープンして,そのほかのRDエリアはオープンしません。したがって,待機系のRDエリアのオープン契機はINITIAL属性になりません。INITIAL属性のRDエリアはDEFER属性になります。
RDエリアのオープン契機については,「15.6 RDエリアのオープン契機を変更する方法(RDエリアの属性変更)」を参照してください。
次に示す条件をすべて満たす場合は注意が必要です。
この場合,OLTP製品が未決着トランザクションの回復処理をすると,X/Openに従ったAPIがエラーリターンしてトランザクションが回復されないことがあります。この現象が発生する場合は,HiRDBクライアントのバージョンを06-02-/B以降にバージョンアップしてください。業務を停止させたくないなどの理由でHiRDBクライアントのバージョンアップがすぐにできない場合は,現用系HiRDB(ユニット)を待機系から実行系に系を切り替えてください。ただし,これは一時的な対応策です。HiRDBクライアントのバージョンアップで対応してください。
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