スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 システム運用ガイド(UNIX(R)用)

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26.11.1 系切り替えができないシステム構成

ClusterPerfectを使用した系切り替え機能には次に示す前提条件があります。

<この項の構成>
(1) 系切り替えができるシステム構成
(2) 系切り替えができないシステム構成

(1) 系切り替えができるシステム構成

系切り替えができるシステム構成を次の図に示します。

図26-55 系切り替えができるシステム構成

[図データ]

〔説明〕
共有ディスク装置(CR80)にある二つファイバーケーブルに,各サーバマシンのファイバーケーブルを接続しています。このシステム構成では排他制御が正しく動作します。

(2) 系切り替えができないシステム構成

系切り替えができないシステム構成を図26-56及び図26-57に示します。

図26-56 系切り替えができないシステム構成(その1)

[図データ]

〔説明〕
CR80とサーバマシンの間に光HUBを設置すると,サーバマシン1がリザーブ状態でも,サーバマシン2を再起動するとリザーブが外れてしまいます。これはサーバマシン2が生成するLIPがサーバマシン1に影響しているためです。

図26-57 系切り替えができないシステム構成(その2)

[図データ]

〔説明〕
  • HUBを利用しているため,システム再起動時に生成されるLIPによって排他制御が外れてしまい正しく動作しません。
  • SWITCHの場合はLIPがそれぞれ独立するため,正しく動作します。
  • Fiber-HUBを利用する場合は,LIPの影響によって排他制御に不具合が発生します。
    注意
    LIPはloopに接続している機器すべてに対して有効になります。したがって,CR80を2台接続している場合や,複数のサーバマシンとCR80がHUB経由となっている場合は,排他制御が正しく行われないことがあります。