スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 システム運用ガイド(UNIX(R)用)

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26.8.4 エージェントの定義

次の表に示すエージェントの動作内容を定義します。

表26-20 エージェントの動作定義項目とファイル名称

エージェントの動作 HiRDBの種類 スクリプトのファイル名称
リソースをオンラインにするとき HiRDB/シングルサーバの場合 /opt/VRTSvcs/bin/HiRDB_S/online
HiRDB/パラレルサーバの場合 /opt/VRTSvcs/bin/HiRDB_P/online
リソースをオフラインにするとき HiRDB/シングルサーバの場合 /opt/VRTSvcs/bin/HiRDB_S/offline
HiRDB/パラレルサーバの場合 /opt/VRTSvcs/bin/HiRDB_P/offline
リソースを監視するとき HiRDB/シングルサーバの場合 /opt/VRTSvcs/bin/HiRDB_S/monitor
HiRDB/パラレルサーバの場合 /opt/VRTSvcs/bin/HiRDB_P/monitor
<この項の構成>
(1) onlineスクリプト
(2) offlineスクリプト
(3) monitorスクリプト

(1) onlineスクリプト

エージェントがリソースをオンラインにするときに行う処理内容を説明します。必要な処理を次に示します。

(a) HiRDB/シングルサーバの場合

HiRDB/シングルサーバ用のonlineスクリプトの例を次に示します。

 
#!/bin/sh
PATH=/sbin:/usr/bin:/usr/sbin:/etc:/bin:/opt/VRTSvcs/bin:"$2"/bin
export PATH
PDDIR="$2"
PDCONFPATH="$3"
LD_LIBRARY_PATH="$4"
export PDDIR PDCONFPATH LD_LIBRARY_PATH
$PDDIR/bin/pdstart
/bin/touch "$5"
/bin/chmod 0400 "$5"
 
(b) HiRDB/パラレルサーバの場合

HiRDB/パラレルサーバ用のonlineスクリプトの例を次に示します。

 
#!/bin/sh
PATH=/sbin:/usr/bin:/usr/sbin:/etc:/bin:/opt/VRTSvcs/bin:"$2"/bin
export PATH
PDDIR="$2"
PDCONFPATH="$3"
LD_LIBRARY_PATH="$4"
export PDDIR PDCONFPATH LD_LIBRARY_PATH
$PDDIR/bin/pdstart -q
/bin/touch "$5"
/bin/chmod 0400 "$5"
 

pdstart -qコマンドは,系切り替え機能使用時にHiRDB/パラレルサーバのユニットを開始するコマンドです。

(2) offlineスクリプト

エージェントがリソースをオフラインにするときに行う処理内容を説明します。必要な処理を次に示します。

(a) HiRDB/シングルサーバの場合

HiRDB/シングルサーバ用のofflineスクリプトの例を次に示します。

 
#!/bin/sh
PATH=/sbin:/usr/bin:/usr/sbin:/etc:/bin:/opt/VRTSvcs/bin:"$2"/bin
export PATH
PDDIR="$2"
PDCONFPATH="$3"
LD_LIBRARY_PATH="$4"
export PDDIR PDCONFPATH LD_LIBRARY_PATH
$PDDIR/bin/pdstop -f -q
/bin/rm -f "$5"
 

HiRDBを強制終了するpdstop -f -qを指定してください。このコマンドを実行すると,共有ディスク上のRDエリアが障害閉塞することがあります。この場合,データベース回復ユティリティで共有ディスク上のRDエリアを回復してください。
offlineスクリプトは系の切り替え時に実行されます。このとき,すぐに系が切り替わるようにHiRDBを強制終了し,待機系でHiRDBを再開始して業務を引き継ぐようにします。
(b) HiRDB/パラレルサーバの場合

HiRDB/パラレルサーバ用のofflineスクリプトの例を次に示します。

 
#!/bin/sh
PATH=/sbin:/usr/bin:/usr/sbin:/etc:/bin:/opt/VRTSvcs/bin:"$2"/bin
export PATH
PDDIR="$2"
PDCONFPATH="$3"
LD_LIBRARY_PATH="$4"
export PDDIR PDCONFPATH LD_LIBRARY_PATH
$PDDIR/bin/pdstop -z -q
/bin/rm -f "$5"
 

HiRDBを強制終了するpdstop -z -qを指定してください。このコマンドを実行すると,共有ディスク上のRDエリアが障害閉塞することがあります。この場合,データベース回復ユティリティで共有ディスク上のRDエリアを回復してください。
offlineスクリプトは系の切り替え時に実行されます。このとき,すぐに系が切り替わるようにHiRDBを強制終了し,待機系でHiRDBを再開始して業務を引き継ぐようにします。

(3) monitorスクリプト

エージェントがリソースを監視するときに(リソースがオンラインかどうかを確認するときに)行う処理内容を説明します。必要な処理を次に示します。

monitorスクリプトの例を次に示します。

 
#!/bin/sh
if /bin/test -f "$5"
then
    exit 110
else
    exit 100
fi
 

各スクリプト内で必要になる環境変数の値やダミーファイルのパス名称は,スクリプト実行時に引数として渡せます。各スクリプトに渡される引数やリターン値については,VERITAS Cluster Serverのマニュアルを参照してください。