スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 システム運用ガイド(UNIX(R)用)

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21.1.2 チューニング情報を取得するための準備

実行者 HiRDB管理者

チューニング情報を取得するためには,HiRDBが出力する統計情報(統計ログ)を取得する必要があります。統計ログは統計ログファイルに出力されるので,HiRDB管理者は統計ログファイルのファイル容量を決定して運用してください。

<この項の構成>
(1) 統計ログファイルの作成
(2) 統計ログファイルの運用

(1) 統計ログファイルの作成

統計ログファイルは,$PDDIR/spool下に二つあり,ファイル名称はpdstj1及びpdstj2です。統計ログファイルはHiRDBが自動的に作成します。HiRDB管理者は,統計ログファイルのファイル容量をpd_stj_file_sizeオペランドで指定してください。なお,ファイル容量を決定するとき,次に示す点を考慮してください。

 

表21-2 統計ログの取得対象サーバ

統計情報の種別 HiRDB/シングルサーバ HiRDB/パラレルサーバ
SDS MGR FES DS BES
システムの稼働に関する統計情報 sys
UAPに関する統計情報 uap × × ×
SQLに関する統計情報 sql × × ×
グローバルバッファに関する統計情報 buf × ×
データベース操作に関するHiRDBファイルの統計情報 fil × ×
デファードライト処理に関する統計情報 dfw × ×
インデクスに関する統計情報 idx × ×
SQL静的最適化に関する統計情報 sop × × ×
SQL動的最適化に関する統計情報 dop × × ×
SQLオブジェクト実行に関する統計情報 pcd ×
SQL文の履歴に関する統計情報 sqh × × ×
SQLオブジェクト転送に関する統計情報 obj × × ×
外部サーバの稼働に関する統計情報 fsv × × × ×
外部サーバの利用状況に関する統計情報 hba × × × ×

(凡例)
○:取得対象とします。
×:取得対象としません。

  • pdhibeginオペランドで取得した「CONNECT/DISCONNECTに関する統計情報」は統計ログファイルではなく,システムログファイルに出力されます。詳細については,「21.2 システムログからチューニング情報を取得する方法」を参照してください。
  • ユティリティ専用ユニットの場合,「システムの稼働に関する統計情報」以外は取得できません。

注※
統計ログでは,インデクスページスプリットに関する情報は取得できません。このため,インデクスページスプリットに関する情報も取得する場合は,「21.2 システムログからチューニング情報を取得する方法」を参照してください。

(2) 統計ログファイルの運用

統計ログの出力中に統計ログファイルの容量が一杯になると,HiRDBはその統計ログファイルへの統計ログの出力を中止して,もう一方の統計ログファイルに統計ログを出力します。これを統計ログファイルのスワップといいます。このとき,スワップ先の統計ログファイルに格納されている古い統計ログは上書きされます。したがって,HiRDB管理者は,必要な統計ログが上書きされる前に統計ログをアンロードして,アンロード統計ログファイルを作成してください。統計ログファイルのスワップを次の図に示します。

図21-1 統計ログファイルのスワップ

[図データ]