スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 システム運用ガイド(UNIX(R)用)
- 実行者 HiRDB管理者
バックアップを取得したHiRDBシステムと,回復しようとするHiRDBシステムの構成が同じ※場合,pdcopyコマンドで取得したバックアップを使用して,ほかのHiRDBシステムでpdrstrコマンドを実行して,データベースを回復できます。これによって,サーバマシンにハードウェア障害が発生した場合でも,別のサーバマシンを使用してシステムを回復できます。
- 注※
- 構成が同じとは,次に示す項目が同じということです。
- RDエリアを構成するHiRDBファイルのパス(シンポリックリンクでもよい)
- HiRDBシステム定義
(ただし,ホスト名称,ポート番号,及びHiRDB運用ディレクトリは,バックアップを取得したHiRDBシステムと回復しようとするHiRDBシステムとで異なってもよい)
- HiRDBのバージョン
- HiRDBの形名
- 注意
- 回復する場合に使用するバックアップファイルには,データベースの整合性が取れている静止点でマスタディレクトリ用RDエリアを含むすべてのRDエリアが必要です。データベースを回復する場合も,マスタディレクトリ用RDエリアを含むすべてのRDエリアを回復する必要があります。
- この方法では,バックアップ取得時点までの回復だけができます(システムログファイルを使用した回復はできません)。
- リスト用RDエリアは,複写又は回復対象のRDエリアではないため,ほかのRDエリアの回復後にリスト用RDエリアを使用する場合は,リスト用RDエリアを再初期化する必要があります。
- 回復しようとするHiRDBシステムに既にデータが格納されている場合,回復することで,それらのデータが失われます。必要に応じて回復する前にバックアップを取得してください。
- バックアップファイルから回復することで,スキーマや接続ユーザなどの各権限も回復されます。そのため,データベースからのデータ抽出やデータ検索は,回復後のスキーマで実行してください。
- この方法でデータベースを回復する場合,処理を誤るとデータベースが破壊されるため,注意が必要です。例えば,回復するRDエリアが不足している場合など,データベース回復ユティリティ(pdrstr)は正常に終了しますが,データベースは不整合な状態になります。
- <この節の構成>
- 20.5.1 例題(テスト環境のHiRDBシステムAで取得したバックアップを本番環境のHiRDBシステムBに移行)
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