スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 システム運用ガイド(UNIX(R)用)

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20.3.4 例題4(RDエリア単位に回復する場合:アンロードレスシステムログ運用の場合)

ユーザ用RDエリア(rdarea01,rdarea02)を障害発生直前の最新の同期点に回復します。システムログファイルの運用方法は,アンロードレスシステムログ運用をしています。

<この項の構成>
(1) 障害閉塞しているRDエリアをpdcloseコマンドでクローズします
(2) pdlogswapコマンドでシステムログファイルをスワップします
(3) pdrstrコマンドでRDエリアを最新の同期点に回復します
(4) pdcopyコマンドで回復したRDエリアのバックアップを取得します
(5) 回復したRDエリアの障害閉塞をpdrelsコマンドで解除してオープンします

(1) 障害閉塞しているRDエリアをpdcloseコマンドでクローズします

 
pdclose -r rdarea01,rdarea02
 

(2) pdlogswapコマンドでシステムログファイルをスワップします

現用ファイルのままではデータベース回復ユティリティの入力情報にできないため,システムログファイルをスワップします。HiRDB/パラレルサーバの場合は,rdarea01及びrdarea02があるバックエンドサーバのシステムログファイルをスワップしてください。

 
pdlogswap -d sys
 

(3) pdrstrコマンドでRDエリアを最新の同期点に回復します

 
pdrstr -m /rdarea/mast/mast01 -b /pdcopy/backup01 -L 
-w /tmp/sortwork -r rdarea01,rdarea02
 

〔説明〕
-m:マスタディレクトリ用RDエリアの先頭のHiRDBファイル名称を指定します。
-b:rdarea01及びrdarea02のバックアップが格納されているバックアップファイルの名称を指定します。
-L:システムログファイルを入力情報とする指定をします。
-w:ソート用ワークディレクトリの名称を指定します。
-r:回復するRDエリア(rdarea01,rdarea02)の名称を指定します。
範囲指定の回復をする場合は,−Tオプションに回復終了時刻を指定してください。−Tオプションを指定しないと,障害発生直前の最新の同期点にRDエリアを回復します。

(4) pdcopyコマンドで回復したRDエリアのバックアップを取得します

 
pdcopy -m /rdarea/mast/mast01 -M x -r rdarea01,rdarea02 -b /pdcopy/backup02
-z /pdcopy/logpoint01
 

〔説明〕
-m:マスタディレクトリ用RDエリアの先頭のHiRDBファイル名称を指定します。
-M:バックアップ取得モードに参照・更新不可能モードを指定します。
-r:障害が発生したRDエリア(rdarea01,rdarea02)のバックアップを取得します。
-b:バックアップファイル名を指定します。
-z:ログポイント情報ファイル名を指定します。
バックアップの取得については,「6. バックアップの取得方法」を参照してください。

(5) 回復したRDエリアの障害閉塞をpdrelsコマンドで解除してオープンします

 
pdrels -r rdarea01,rdarea02 -o
 

 

コマンドの実行後,実行結果が正しいかどうか確認することをお勧めします。コマンドの実行結果の確認方法については,マニュアル「HiRDB Version 8 コマンドリファレンス」を参照してください。