スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 システム運用ガイド(UNIX(R)用)

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15.6.2 例題

ユーザ用RDエリア(RDAREA1〜RDAREA3)のオープン契機をINITIALからSCHEDULEに変更します。RDAREA1〜RDAREA3を除いた全ユーザ用RDエリアのオープン契機をINITIALからDEFERに変更します。なお,RDAREA1〜RDAREA3は同じHiRDBファイルシステム領域にあるとします。

〈手順〉
  1. HiRDBを正常終了します。
  2. システム共通定義を変更します。
  3. HiRDBを正常開始します。
  4. オープン契機を変更するRDエリアをpdholdコマンドで閉塞かつクローズ状態にします。
  5. pdmodコマンドの制御文ファイルを作成します。
  6. pdmodコマンドでRDエリアのオープン契機を変更します。
  7. オープン契機を変更したRDエリアをpdrelsコマンドで閉塞を解除しオープン状態にします。
手順の数字はこの後で説明している( )レベルに対応しています。例えば,3の操作は(3)で説明しています。
<この項の構成>
(1) HiRDBを正常終了します
(2) システム共通定義を変更します
(3) HiRDBを正常開始します
(4) オープン契機を変更するRDエリアをpdholdコマンドで閉塞かつクローズ状態にします
(5) pdmodコマンドの制御文ファイルを作成します
(6) pdmodコマンドでRDエリアのオープン契機を変更します
(7) オープン契機を変更したRDエリアをpdrelsコマンドで閉塞を解除しオープン状態にします

(1) HiRDBを正常終了します

 
pdstop
 

システム構成変更コマンド(pdchgconfコマンド)を使用すると,HiRDBの稼働中にHiRDBシステム定義を変更できるため,ここでHiRDBを正常終了する必要がありません。ただし,このコマンドを使用する場合はHiRDB Advanced High Availabilityが必要になります。HiRDBの稼働中にHiRDBシステム定義を変更する方法については,「9.2 HiRDBの稼働中にHiRDBシステム定義を変更する方法(システム構成変更コマンド)」を参照してください。

(2) システム共通定義を変更します

システム共通定義で次に示すオペランドを指定します。システム共通定義の内容を次に示します。

                :
set pd_rdarea_open_attribute_use = Y                      1
set pd_rdarea_open_attribute = DEFER                      2
                :

〔説明〕
  1. RDエリアのオープン契機にDEFER又はSCHEDULEを使用することを指定します。
  2. 全RDエリアのオープン契機の標準値をDEFERにします。

(3) HiRDBを正常開始します

 
pdstart
 

(4) オープン契機を変更するRDエリアをpdholdコマンドで閉塞かつクローズ状態にします

 
pdhold -r RDAREA1,RDAREA2,RDAREA3 -c
 

(5) pdmodコマンドの制御文ファイルを作成します

pdmodコマンドのalter rdarea文を記述した制御文ファイル(/pdmod/alter01)を作成します。制御文ファイルの内容を次に示します。

 
alter rdarea RDAREA1 open attribute SCHEDULE;
alter rdarea RDAREA2 open attribute SCHEDULE;
alter rdarea RDAREA3 open attribute SCHEDULE;
 

〔説明〕
RDAREA1〜RDAREA3のオープン契機をDEFERからSCHEDULEに変更します。

(6) pdmodコマンドでRDエリアのオープン契機を変更します

 
pdmod -a /pdmod/alter01
 

〔説明〕
-a:(5)で作成したpdmodコマンドの制御文ファイル名を指定します。
参考
データベース構成変更ユティリティでRDエリアを追加した直後はオープン契機の指定が有効になりません。追加した直後はINITIAL属性になっています。オープン契機の指定を有効にするにはHiRDBを一度終了させた後に再度開始してください。開始モードに関係なく有効になります。

(7) オープン契機を変更したRDエリアをpdrelsコマンドで閉塞を解除しオープン状態にします

 
pdrels -r RDAREA1,RDAREA2,RDAREA3 -o
 

 

コマンドの実行後,実行結果が正しいかどうか確認することをお勧めします。コマンドの実行結果の確認方法については,マニュアル「HiRDB Version 8 コマンドリファレンス」を参照してください。