スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 システム運用ガイド(UNIX(R)用)
ハッシュ関数HASH0を使用して,JUTYU表に2005年5月〜9月の最新5か月のデータを保持している状態で,最も古い2005年5月の1か月分のデータをRDエリア単位に削除し,新しい2005年10月のデータを格納する例を次に示します。
例題3の概要(RDエリアを月単位に循環させて割り当てる方法)を次の図に示します。
図13-88 例題3の概要(RDエリアを月単位に循環させて割り当てる方法)
HiRDBが提供する表分割ハッシュ関数を使用して,削除対象の2005年5月のデータが格納されているRDエリア名を特定します。表分割ハッシュ関数の引数を次に示します。なお,表分割ハッシュ関数については,マニュアル「HiRDB Version 8 UAP開発ガイド」を参照してください。
引数 | 指定値 |
---|---|
hashcode(ハッシュ関数コード) | p_rdb_HASH0 |
ncol(分割キーの列数) | 1 |
collst(分割キーの指定順序とデータ型コード,データ長コード) | データ型コード:PDSQL_CHAR データ長コード:8 |
dadlst(分割キーに格納するデータ) | 年月日 |
ndiv(表の分割数) | 5 |
ncspace(HiRDBサーバで使用する各国文字の全角空白文字) | ncspace[0]:0x81 ncspace[1]:0x40 |
flags(空白変換レベル,DECIMAL型の符号正規化機能の使用有無) | 0 |
rdno(分割条件指定順序,又は分割キー内通番) | なし |
上記の表分割ハッシュ関数を実行すると,分割条件指定順序としてrdno=1が返ってきます。
表分割ハッシュ関数の結果を基に,次のSQLを実行し,RDエリア名を特定します。
SELECT RDAREA_NAME FROM MASTER.SQL_DIV_TABLE WHERE TABLE_SCHEMA='USER1' /* ユーザ名 */ AND TABLE_NAME='JUTYU' /* ハッシュ分割表名 */ AND DIV_NO=1 /* 分割条件指定順序 */
上記のSQLを実行すると,削除対象のRDエリア名としてRDA1が返ってきます。
pdhold -r RDA1 |
pdrorg -k unld -t JUTYU -r RDA1 /pdrorg/unld03 |
unload bes1:/pdrorg/unload_file /* bes1:アンロードデータファイルがあるサーバの名称 */ /* /pdrorg/unload_file:アンロードデータファイルの名称 */
最も古い2005年5月のデータ(RDA1のデータ)を削除するため,0件のデータロードを実行します。なお,分割表に対して非分割キーインデクスを定義している場合,pdload実行後に非分割キーインデクスを一括作成する必要があります。
pdload -d JUTYU /pdload/load03 |
source RDA1 /pdload/load_file /* RDA1:データロードするRDエリアの名称 */ /* /pdload/load_file:入力データファイルの名称 */
pdrels -r RDA1 |
コマンドの実行後,実行結果が正しいかどうか確認することをお勧めします。コマンドの実行結果の確認方法については,マニュアル「HiRDB Version 8 コマンドリファレンス」を参照してください。
また,コマンドの実行後,UAPなどで2005年10月のデータを挿入すると,RDA1にデータが格納されます。
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