表やインデクスの再編成をするかどうか,又はRDエリアを拡張するかどうかは,出力されたメッセージや,pddbstコマンドの実行結果から,再編成する表はどれか,いつ再編成する必要があるかなど,ユーザが総合的に判断する必要がありました。そのため,再編成する必要がない表を再編成したり,出力されたメッセージを見逃したため,再編成する必要がある表を再編成しなかったりするおそれがありました。
これらの運用を簡単にするためにHiRDBが再編成時期の予測を行うようにしました。これを再編成時期予測機能といいます。再編成時期予測機能の概要を次の図に示します。
図13-7 再編成時期予測機能の概要
- 注※
- RDエリアのメンテナンスが必要になる予定日をDBメンテナンス予定日といいます。HiRDBが行う予測データの解析方法の概要については,「13.4.6(1)HiRDBが行う予測データの解析方法」を参照してください。
再編成時期の予測は,次に示す二つのフェーズに分かれています。
- フェーズ1 再編成時期の予測データの取得
- pddbstコマンドを定期的に実行し,解析情報表にデータベースの解析結果を蓄積していきます。
- 次のSQL又はコマンドが実行されると,運用履歴表にデータベースの運用履歴情報が出力されます。
・定義系SQL(DROP SCHEAM,DROP TABLE,DROP INDEX,ALTER TABLE)
・操作系SQL(PURGE TABLE)
・pdrorgコマンド
・pdreclaimコマンド
・pdloadコマンド
・pdmodコマンド
- フェーズ2 再編成時期の予測データの解析
解析情報表及び運用履歴表を入力情報にして,pddbstコマンドで再編成時期の予測データを解析します。ユーザはpddbstコマンドの実行結果を参照し,必要に応じて次に示すどれかの操作を行います。なお,RDエリアの自動増分は,RDエリア作成時に自動増分を適用していれば,HiRDBが自動的に行います(ユーザが対処する必要はありません)。
- pdrorgコマンドによる表又はインデクスの再編成
- pdreclaimコマンドによる使用中空きページの解放,及び使用中空きセグメントの解放
- pdmodコマンドによるRDエリアの拡張
- RDエリアの自動増分
- pdmodコマンドによるRDエリアの再初期化
- 参考
- 再編成時期予測機能には,予測レベル1と予測レベル2があります。予測レベル1は,主にRDエリアの容量不足を監視する場合に使用します。予測レベル2は,RDエリアの容量不足のほかに,データ格納効率の劣化によるオンライン性能への影響を監視する場合に使用します。
- 再編成時期予測機能はRDエリアの容量不足を発生させないことを一番の目的としているため,再編成後のデータ格納状態が最大となることを前提にして予測しています。例えば,分岐行(複数ページに分割して格納されているデータ)は再編成後も分岐行になると判断します。したがって,表を再編成するか,又はRDエリアを拡張するかを判断する場合,RDエリアの拡張を予測しやすい傾向があります。
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