スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 システム運用ガイド(UNIX(R)用)

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9.6 HiRDBに接続できないクライアントが発生するときの対処方法(クライアントグループの接続枠保証機能

pd_max_usersで指定した数(最大同時接続数)のクライアントがHiRDBに接続していると,新たなクライアントはHiRDBに接続できなくなります。このため,重要な業務を実施するクライアントがHiRDBに接続できないことがあります。このような場合,クライアントグループの接続枠保証機能を使用してください。

<この節の構成>
(1) クライアントグループの接続枠保証機能とは
(2) ユーザが任意にクライアントグループを決められます
(3) 環境設定方法
(4) 注意事項
(5) リソースの使用率の監視との関連

(1) クライアントグループの接続枠保証機能とは

HiRDBに接続するクライアントを次に示すようにグループ化して,各クライアントグループのHiRDBへの接続枠を保証できます。

X/Open XAインタフェースのクライアントグループ(XA)
X/Open XAインタフェースでHiRDBにアクセスするクライアントのグループです。クライアントがPC又はWSであっても,X/Open XAインタフェースでHiRDBにアクセスすると,X/Open XAインタフェースのクライアントグループとなります。

分散クライアントのクライアントグループ(DF)
分散データベース機能を使用して,ほかのノードからHiRDBにアクセスするクライアントのグループです。クライアントがPC又はWSであっても,分散データベース機能を使用してHiRDBにアクセスすると,分散クライアントのクライアントグループとなります

PCクライアントのクライアントグループ(PC)
Windows系及びLinux系クライアントのグループです。

WSクライアントのクライアントグループ(WS)
UNIX系クライアントのグループです。

メインフレーム系クライアントのクライアントグループ(MF)
VOS3クライアントのグループです。

注 ( )内の文字列はクライアントグループの名称です。

接続枠を指定したクライアントグループに所属するクライアントは,ほかのクライアントグループのクライアントによるHiRDBへのアクセスが集中したときでも,接続最低保証数まではHiRDBに確実に接続できます。クライアントグループの接続枠保証機能を次の図に示します。

図9-4 クライアントグループの接続枠保証機能

[図データ]

(2) ユーザが任意にクライアントグループを決められます

(1)で説明したクライアントグループは,HiRDBが決めているクライアントグループです。このほかにユーザが任意にクライアントグループを決められます。ユーザが任意に決めたクライアントグループは,10グループまで指定できます。

[図データ]

(3) 環境設定方法

クライアントグループの接続枠保証機能を使用する場合は,次に示すオペランドを指定します。

注※ ユーザ任意のクライアントグループを定義する場合に指定します。

環境設定方法を例題形式で説明します。

例題1
WSクライアント5ユーザ分,メインフレーム系クライアント10ユーザ分の接続枠を保証するようにします。
なお,pd_max_users=100を指定しているとします。
[図データ]
●システム共通定義の指定
 
pdcltgrp -g WS -u 5
pdcltgrp -g MF -u 10
 

例題2
ユーザ任意のクライアントグループを設定し,グループAは5ユーザ分,グループBは15ユーザ分の接続枠を保証するようにします。
なお,pd_max_users=100を指定しているとします。
[図データ]
●システム共通定義の指定
 
pdcltgrp -g A -u 5
pdcltgrp -g B -u 15
 
●グループAのクライアント環境定義の指定
 
PDCLTGRP = A
 
●グループBのクライアント環境定義の指定
 
PDCLTGRP = B
 

例題3
メインフレーム系クライアント5ユーザ分の接続枠を保証するようにします。また,ユーザ任意のクライアントグループを設定し,グループAは5ユーザ分,グループBは15ユーザ分の接続枠を保証するようにします。
なお,pd_max_users=100を指定しているとします。
[図データ]
●システム共通定義の指定
 
pdcltgrp -g MF -u 5
pdcltgrp -g A -u 5
pdcltgrp -g B -u 15
 
●グループAのクライアント環境定義の指定
 
PDCLTGRP = A
 
●グループBのクライアント環境定義の指定
 
PDCLTGRP = B
 
参考
pdcltgrpオペランドとPDCLTGRPオペランドの指定値が合っていない場合,ユーザ任意のクライアントグループは無視されます。

(4) 注意事項

  1. 自由利用枠を小さく設定しないでください。小さく設定すると,ユティリティ又はUAPが接続ユーザ数オーバになる確率が高くなります。
  2. pdcltgrpオペランドの-uオプションで指定した接続保障ユーザ数の合計がpd_max_usersオペランドの値以上にならないようにしてください。pd_max_usersオペランドの値以上になった場合,HiRDB開始処理が中止します。
  3. ユティリティ(データベース定義ユティリティを除く)は,クライアントグループ化できません。
  4. メインフレーム系クライアントには,ユーザ任意のクライアントグループを設定できません。
  5. X/Open XAインタフェースのクライアントグループ(XA)を指定するには,HiRDBクライアントのバージョンが次に示すどちらかの条件を満たす必要があります。
    • 04-05(05-00及び05-01では指定できません)
    • 05-02以降
  6. PCクライアントのクライアントグループ(PC)又はWSクライアントのクライアントグループ(WS)を指定するには,HiRDBクライアントのバージョンが次に示す条件を満たす必要があります。
    • 04-00以降

(5) リソースの使用率の監視との関連

pd_max_usersの使用率の監視をしている場合,クライアントグループの接続枠保証機能を使用すると,pd_max_usersオペランドの使用率のほかに自由利用枠の使用率についても監視を適用します。ただし,自由利用枠が10ユーザ以上あることが条件となります。

注※
次に示すどちらかのオペランドを指定している場合です。
  • pd_watch_resource = AUTO
  • pd_max_users_wrn_pnt

次に,pd_max_usersの使用率の監視をしている場合に,エラーメッセージが出力されるタイミングの例を示します。

(例)
pd_max_usersの使用率が80%になったときにメッセージを出力する指定をしています。
[図データ]