スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 システム導入・設計ガイド(UNIX(R)用)
WITHOUT ROLLBACKオプションとは,表に対しての更新処理(追加,削除を含む)の完了を契機に,その更新行に対する排他が解除され,それ以降はロールバックされなくなるオプションのことです。
表にWITHOUT ROLLBACKオプションを指定したときの効果を次に示します。
採番業務のような,更新処理が集中する表に適しています。
伝票番号や書類番号などの採番業務では,一つの表で番号を管理し,採番するごとにカウントアップするという方法が考えられます。しかし,この方法では処理が集中すると,COMMIT発行まで排他が解除されないため,排他待ちが多く発生することが考えられます。このような処理をする場合,その表にWITHOUT ROLLBACKオプションを指定すると,カウントアップが終了した時点で排他が解除されるため,排他待ちの発生を削減できます。採番業務の例を次の図に示します。
図13-22 採番業務の例
この例では,1行で1種類の番号を管理しています。
図13-22に示した採番管理表の定義例を次に示します。
CREATE TABLE 採番管理表 (種類 NCHAR(4), 採番 INT) : WITHOUT ROLLBACK
ただし,次に示す要因で欠番が発生する可能性がありますので,欠番が発生しても問題がない業務で使用してください。
All Rights Reserved. Copyright (C) 2006, 2016, Hitachi, Ltd.