スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 システム導入・設計ガイド(UNIX(R)用)

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3.1.2 環境設定

簡易セットアップツールで環境設定をすると,次のことができます。

簡易セットアップツールによる環境設定手順を次の図に示します。

図3-1 簡易セットアップツールによる環境設定手順

[図データ]

[図データ]

[図データ]

簡易セットアップツールを使用して環境設定をした場合に作成されるファイルを次に示します。

ログファイルは簡易セットアップツールを実行するWindowsマシンに作成されます。それ以外のファイルは,環境設定をするUNIX版HiRDBがあるマシンに作成されます。

それぞれのファイルについて説明します。

<この項の構成>
(1) システム定義ファイル
(2) バッチファイル及び制御文
(3) サンプルデータベース関連ファイル
(4) ログファイル
(5) バックアップファイル

(1) システム定義ファイル

$PDCONFPATH下に作成されます。作成されるシステム定義ファイル名を次に示します。

定義 ファイル名
システム共通定義 pdsys
ユニット定義 pdutsys
サーバ共通定義 pdsvrc
シングルサーバ定義※1 sds01※3
ディクショナリサーバ定義※2 dic1※3
フロントエンドサーバ定義※2 fes1※3
バックエンドサーバ定義※2 bes1,bes2※3

注※1 
HiRDB/シングルサーバの場合に作成されます。

注※2 
HiRDB/パラレルサーバの場合に作成されます。

注※3 
サーバ名を変更することでファイル名は変更できます。サーバ名の変更については,「3.6.2(3)(b)サーバ名の設定」を参照してください。また,フロントエンドサーバ定義及びバックエンドサーバ定義はユーザが指定したサーバと同数のファイルを作成します。
注意
HiRDBシステム定義ファイルのパーミッションは,ファイルの所有者(HiRDB管理者)にだけ,読み込み権限及び書き込み権限を持たせるように設定,維持するようにしてください。

(2) バッチファイル及び制御文

$PDCONFPATH下に作成されます。作成されるバッチファイル及び制御文のファイル名を次に示します。

ファイル名 種別 使用するコマンド,又はユティリティ 概要
fmkfile バッチファイル pdfmkfsコマンド HiRDBファイルシステム領域の初期設定
fmkfs バッチファイル pdfmkfsコマンド HiRDBファイルシステム領域の初期設定
mkinit 制御文 create rdarea文 RDエリアの初期設定
initdb バッチファイル データベース初期設定ユティリティ(pdinit) RDエリアの初期設定
sysfint バッチファイル pdstsinitコマンド
pdloginitコマンド
ステータスファイル,ログ関係ファイルの初期設定

(3) サンプルデータベース関連ファイル

HiRDBのサンプルデータベースを作成するためのバッチファイル及びデータファイルは,環境設定の処理の中で自動的に$PDDIR/pdistup/sample下に作成されます。作成されるファイルを次に示します。

ファイル名 種別 使用するユティリティ,又はSQL文 概要
PDI_SampleDef バッチファイル データベース定義ユティリティ(pddef) スキーマの定義
PDI_SampleLod バッチファイル データベース作成ユティリティ(pdload) データのロード
PDI_CreateUser DDL 定義系SQLのGRANT文 ユーザの定義
PDI_CreateTable DDL 定義系SQLのCREATE TABLE文 表の定義
PDI_Custom.csv CSV なし 表CUSTOM用のデータ
PDI_Goods.csv CSV なし 表GOODS用のデータ
PDI_Stock.csv CSV なし 表STOCK用のデータ
PDI_Vendor.csv CSV なし 表VENDOR用のデータ

簡易セットアップツールで作成するサンプルデータベースについては,「3.3.3 簡易セットアップツールで作成するサンプルデータベース」を参照してください。

(4) ログファイル

簡易セットアップツールは,HiRDB起動処理中のエラーを少なくするために起動処理(pdstartコマンドの実行)前に定義をチェック(pdconfchkコマンドの実行)します。チェック結果がエラーとなった場合は,セットアップエラー(HiRDBの開始エラー)となり,チェック結果をログファイルに出力します。また,ログファイルには簡易セットアップツールの実行履歴も出力します。

ログファイル名は,pdi_log.txtです。Windowsマシン上で実行した簡易セットアップツールがあるディレクトリと,その一つ上位のディレクトリに作成されます。

セットアップ処理実行でエラーが発生した場合にはエラー情報がログファイルに出力されますが,出力されるログは中断の原因となった最終的なエラーです。イベントビューアにもエラー情報が出力されている可能性があるため,ログ情報とともにイベントビューアの内容を参照することをお勧めします。

(5) バックアップファイル

バックアップファイルを作成するディレクトリに同じ名称のファイルがある場合,既存ファイルのバックアップを作成します。バックアップファイルは,ファイル名に「_001〜999」を付加します。ただし,_001〜999のすべてが既に使用されている場合はエラーになります。