スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 システム導入・設計ガイド(UNIX(R)用)
64ビットモードへの移行手順を次の図に示します。
図1-8 64ビットモードへの移行手順
- pdstopコマンドでHiRDBを正常終了します
- pdstsinitコマンドでステータスファイルの容量を大きくします
「18.3 ステータスファイルの容量の見積もり」を参照して,ステータスファイルの容量を見積もり直してください。必要があれば,pdstsinitコマンドでステータスファイルの容量を大きくしてください。
- システム共通定義のpdpluginオペランドを削除します
システム共通定義のpdpluginオペランドを削除してください。この操作をしないと,HiRDBを64ビットモードにバージョンアップした後,正常開始できなくなります。
- HiRDBを64ビットモードにバージョンアップします
64ビットモードのHiRDBにバージョンアップしてください。バージョンアップの方法については,「1.3 HiRDBのバージョンアップ」を参照してください。
64ビットモードのHiRDBにバージョンアップする前に,データディクショナリ用RDエリアの空き領域を調べます。このとき,「1.3.1 バージョンアップ前にすること」に記載されている空き領域に加えて,次の表に示す空き領域が必要になります。
表1-7 64ビットモードにバージョンアップするのに必要な空き領域
データディクショナリ用RDエリアに格納しているディクショナリ表 |
データディクショナリ用RDエリアに必要な空きセグメント数 |
SQL_TABLES表 |
↑4÷S↑ |
SQL_VIEW_DEF表 |
↑194÷S↑ |
SQL_ROUTINE_PARAMS表※ |
↑3÷S↑ |
- (凡例)
- S:対象表を格納するデータディクショナリ用RDエリアのセグメントサイズ
- 注※
- データディクショナリLOB用RDエリアを定義していない場合は不要です。
- pdobjconvコマンドが自動的に起動します
バージョンアップ操作の中で,pdvrupコマンドの実行があります。このpdvrupコマンドが正常終了すると,pdobjconvコマンド※1が自動的に実行されます。このコマンドのリターンコード※2が0又は4ならば,64ビットモードへの移行は終了です。0又は4以外の場合は,「1.6.3 SQLオブジェクトの移行に失敗した場合」に示す方法で,64ビットモードへの移行作業を継続してください。
- 注※1
- 32ビットモードで作成したビュー表,手続き及び関数のSQLオブジェクトを64ビットモードでも使用できるようにするコマンドです。
- 注※2
- KFPX21002-Iメッセージにリターンコードが表示されます。このメッセージはシステムログファイル及びsyslogfileに出力されます。リターンコードが8又は12の場合は,標準エラー出力にも出力されます。リターンコードの意味を次に示します。
- 0:
- pdobjconvコマンドが正常終了しました。
- 4:
- 警告レベルのエラーはありますが,pdobjconvコマンドを正常終了します。
- 8:
- 一部のSQLオブジェクトの移行に失敗しました。メッセージ又はpdobjconvコマンドの処理結果情報(SQLオブジェクト移行情報)を参照して,エラーとなった要因を調査して取り除いてください。
- 又は,ユティリティ実行上のエラーが発生しました。
- 12:
- pdobjconvコマンドが異常終了しました。メッセージ又はpdobjconvコマンドの処理結果情報(SQLオブジェクト移行情報)を参照して,エラーとなった要因を調査して取り除いてください。
- pdcancelコマンドでpdobjconvコマンドをキャンセルしたり,pdobjconvコマンドのプロセスで異常が発生したりすると,リターンコードが12になります。
- pdstopコマンドでHiRDBを正常終了します
- pdplgsetコマンドで32ビットモードのプラグインをアンセットアップします
「pdplgset -d プラグイン名」の形式でコマンドを実行します。
プラグインによっては,アンセットアップする前にプラグインのバックアップを取得する必要があります。該当するプラグインのマニュアルを参照して,バックアップが必要かどうかを確認してください。
- 64ビットモードのプラグインをインストールします
64ビットモードのプラグインをインストールします。インストールの方法については,該当するプラグインのマニュアルを参照してください。
- pdplgsetコマンドで64ビットモードのプラグインをセットアップします
「pdplgset プラグイン名 プラグインインストールディレクトリ名」の形式でコマンドを実行します。
- システム共通定義のpdpluginオペランドを指定します
64ビットモードのプラグインのプラグイン名称をシステム共通定義のpdpluginオペランドに指定してください。
- pdstartコマンドでHiRDBを正常開始します
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