Dynamic Link Manager Software ユーザーズガイド(Solaris®用)

[目次][索引][前へ][次へ]


4.5.3 新規にLUを追加する

この項では,ホストが新たに認識したLUをHDLM管理対象デバイスとして構成するための操作を示します。

Solaris 8 1/01以降,Solaris 9,Solaris 10,またはSolaris 11のHDLMデバイスの動的再構成に対応している環境では,ホストを再起動しないで,新規LUをHDLMドライバに認識させることができます。この場合,HDLMドライバ構成定義ファイル(/kernel/drv/dlmfdrv.conf)の定義内容を,ホストを再起動しないでHDLMドライバに認識させるために,HDLM構成管理ユティリティ(dlmcfgmgr)を使用します。dlmcfgmgrユティリティの詳細については,「7.3 dlmcfgmgr HDLM構成管理ユティリティ」を参照してください。

この項の構成
(1) 注意事項
(2) 新規LUの追加(Sun Clusterを使用していない場合)
(3) ノードの再起動による新規LUの追加(Sun Clusterを使用している場合)
(4) 動的再構成による新規LUの追加(Sun Clusterを使用している場合)

(1) 注意事項

新規にLUを追加する場合の注意事項を次に示します。

(2) 新規LUの追加(Sun Clusterを使用していない場合)

新規にLUを追加する手順を次に示します。

  1. ストレージシステム,スイッチなどを設定して,LUをSolarisに認識させます。
    新規追加するLUをSolarisに認識させるため,次の設定を行います。
    • ストレージシステムの設定(内部LUをストレージポートのLUNへマッピング)
    • ストレージポートとホストHBAポート間の接続
    • ファイバチャネルスイッチの設定
    • ホストのHBAの設定,およびsdまたはssdドライバの設定
    これらの設定方法については,使用しているHBAのマニュアルや取扱説明書を参照してください。使用しているHBAやそのドライバ,および新規追加するLUのパス構成によっては,ホストの再起動が必要な場合があります。
  2. 新しく認識されたLUとそのディスクラベルを確認します。
    formatコマンドでLUを確認し,ディスクラベルが設定されていることを確認します。formatコマンドの実行例を次に示します。網掛けの部分が新しく認識されたLUです。

    図4-1 formatコマンドの実行例

    [図]

    上記の実行例で,LUを選択すると,ディスクラベルが設定されていない場合は,「Disk not labeled. Label it now?」と出力されます。この場合は,yを入力し,ディスクラベルを設定してください。
  3. HDLMドライバ構成定義ファイル作成ユティリティ(dlmsetconf)を実行し,HDLMドライバ構成定義ファイル(/kernel/drv/dlmfdrv.conf)を更新します。
    # /opt/DynamicLinkManager/bin/dlmsetconf
     
  4. HDLM管理対象外デバイスを設定します。
    新しく認識されたLUのうちHDLM管理対象デバイスとしないLUがある場合は,HDLM管理対象外デバイスの設定を行います。「3.5.6 HDLMの新規インストール時のHDLMデバイスの非構成機能」を参照してください。
    HDLM管理対象外デバイスの設定をしない場合は,手順5に進んでください。
  5. VxVMを使用する場合,追加されたLUに対応するHDLMデバイス以外のデバイス(sdまたはssdデバイスなど)を,VxVMから無効化します。
    3.14.3 VxVMでのデバイスの無効化」の「(2) コントローラ単位で無効化する場合の設定方法」または「(3) パス単位でデバイスを無効化する場合の設定方法」に従って設定してください。
  6. 追加されたLUをHDLMドライバに認識させます。
    HDLMデバイスの動的再構成に対応している環境では,HDLM構成管理ユティリティ(dlmcfgmgr)を実行します。ホストを再起動することなく,HDLMデバイスが再構成されます。
     
    # /opt/DynamicLinkManager/bin/dlmcfgmgr -a
     
    HDLMデバイスの動的再構成に対応していない環境では,再構成オプションを指定してホストを再起動してください。
     
    # reboot -- -r
     
  7. 追加したLUにアクセスするパスの状態を確認します。
    コマンドの実行例を次に示します。網掛けの部分が追加したLUにアクセスするパスです。
    [図]
  8. 追加したLUをアプリケーションへ登録します。

(3) ノードの再起動による新規LUの追加(Sun Clusterを使用している場合)

注意事項
クラスタを構成するすべてのノードのHDLMドライバに,ノードが新たに認識したLUを認識させ,各ノードの構成を同一にしてください。

新規にLUを追加する手順を次に示します。

  1. ストレージシステム,スイッチなどを設定して,LUをSolarisに認識させます。
  2. ノードが新たに認識したLUとそのディスクラベルを確認します。
    formatコマンドでLUを確認し,ディスクラベルが設定されていることを確認します。formatコマンドの実行例を次に示します。網掛けの部分がノードによって新たに認識されたLUです。

    図4-2 formatコマンドの実行例

    [図]

    上記の実行例で,LUを選択すると,ディスクラベルが設定されていない場合は,「Disk not labeled. Label it now?」と出力されます。この場合は,yを入力し,ディスクラベルを設定してください。
  3. ノードが新たに認識したLUに,Quorumデバイスやディスクデバイスグループの設定を行っている場合は,設定を解除します。
    SDSおよびSVMのディスクセットの登録を解除した場合,ディスクセットのデータは消去されます。データのバックアップを行ってください。QuorumデバイスおよびVxVMのディスクグループの設定の解除は,「3.18.2 HDLMをアンインストールする前の準備」の「(2) Sun Clusterでの設定解除」を参照してください。
    SDSおよびSVMのディスクセットの解除は,「3.18.2 HDLMをアンインストールする前の準備」の「(5) SDSでの設定解除」または「(6) SVMでの設定解除」を参照してください。
  4. ノードが新たに認識したLUに,ディスク予約で使用するkeyの登録が行われているか確認します。
    任意の1台のノードで,次に示すコマンドを実行してください。
     
    # /usr/cluster/lib/sc/scsi -c inkeys -d ノードが新たに認識したLUのスライス2の論理デバイスファイル名
     
    コマンドの実行例を次に示します。
     
    # /usr/cluster/lib/sc/scsi -c inkeys -d /dev/rdsk/c3t50060E80033A9902d2s2
     
    keyが表示された場合には,手順5以降を行ってください。Quorumデバイスやディスクデバイスグループの設定を解除しても,ディスク予約で使用するkeyが登録されたままとなるため,非クラスタモードでのノードの再起動とkeyの登録の解除が必要になります。
    keyが表示されない場合,手順9以降を行ってください。
  5. クラスタを構成するすべてのノードを同時に停止します。
    任意の1台のノードで,次のコマンドを実行してください。
     
    # /usr/cluster/bin/scshutdown -g0 -y
     
  6. クラスタを構成するすべてのノードを非クラスタモードで起動します。
    okプロンプトで,boot -xを実行してください。
  7. ノードが新たに認識したLUのkeyの登録を解除します。
    任意の1台のノードで次に示すコマンドを実行してください。
     
    # /usr/cluster/lib/sc/scsi -c scrub -d ノードが新たに認識したLUのスライス2の論理デバイスファイル名
     
    コマンドの実行例を次に示します。
     
    # /usr/cluster/lib/sc/scsi -c scrub -d /dev/rdsk/c3t50060E80033A9902d2s2
     
  8. ノードが新たに認識したLUの,keyの登録が解除されているかを確認します。
    任意の1台のノードで手順4を再度行い,keyが表示されないことを確認してください。
  9. sdまたはssdデバイスの論理デバイスファイルがバックアップしてあることを確認します。
    次の手順(手順10)でdlmsetconfユティリティを実行したあと,再構成オプションを指定してノードを再起動すると,HDLM管理対象予定のsdまたはssdデバイスの論理デバイスファイルが削除されます。dlmsetconfユティリティを実行してノードを再起動する前に,これらのファイルがバックアップしてあることを確認してください。バックアップの方法については,「3.5.1 HDLMを新規インストールする前の準備」の「(1) HDLM管理対象予定のデバイスへの操作」に記載されている,手順4を参照してください。
  10. 次に示すdlmsetconfユティリティを使用して,HDLMドライバ構成定義ファイル(/kernel/drv/dlmfdrv.conf)とHDLM ドライバ非構成定義ファイル(/opt/DynamicLinkManager/config/dlmfdrv.unconf)を作成します。
     
    # /opt/DynamicLinkManager/bin/dlmsetconf
     
    2.1 HDLMで管理するデバイス」に記載されているデバイスがHDLM管理対象のデバイスとして設定されます。
    dlmsetconfユティリティを実行すると,sdまたはssdデバイスの論理デバイスファイルの削除を確認するKAPL10242-Iのメッセージが出力されます。
    このメッセージに対して「y」を入力して,dlmsetconfユティリティを実行したあとで再構成オプションを指定してノードを再起動すると,HDLMが管理する予定のsdまたはssdデバイスの論理デバイスファイルが削除されます。論理デバイスファイルがバックアップしてある場合,「y」を入力してdlmsetconfユティリティを実行してください。バックアップしていない場合,「n」を応答してdlmsetconfユティリティの処理を中止してください。この場合,「3.5.1 HDLMを新規インストールする前の準備」の「(1) HDLM管理対象予定のデバイスへの操作」に記載されている,手順4の方法によって論理デバイスファイルをバックアップ後,dlmsetconfユティリティを実行してください。
    dlmsetconfユティリティを実行後,再構成オプションを指定してホストを再起動すると,ホストに接続されているすべてのsdまたはssdデバイスがHDLMの管理対象デバイスとして設定されます。

    注意事項
    ノードの再起動は,すべてのノードで新たに認識したLUに対する設定が完了してから手順12および手順13の方法で同時に行ってください。
  11. VxVMを使用する場合,追加されたLUに対応するHDLMデバイス以外のデバイス(sdまたはssdデバイスなど)を,VxVMから無効化する必要があります。
    3.14.3 VxVMでのデバイスの無効化」の「(2) コントローラ単位で無効化する場合の設定方法」または「(3) パス単位でデバイスを無効化する場合の設定方法」に従って設定してください。
  12. クラスタを構成するすべてのノードを停止します。
    手順4でkeyが表示され,手順6で非クラスタモードでノード起動している場合には,すべてのノードで次に示すコマンドを実行してください。
     
    # shutdown -g0 -y -i0
     
    クラスタモードでノードを起動している場合には,任意の1ノードで次に示すコマンドを実行してください。
     
    # /usr/cluster/bin/scshutdown -g0 -y
     
  13. クラスタを構成するすべてのノードをクラスタモードで同時に起動します。
    okプロンプトで,boot -rを実行してください。

    注意事項
    ノードの起動中に次のメッセージがコンソール画面やsyslogに出力されることがあります。
    Could not read symbolic link for: /dev/rdsk/c3t50060E80033A9902d2s2 path not loaded
     
    このメッセージは,HDLMが管理対象とするsdまたはssdデバイスの論理デバイスファイルを,HDLMが削除したために出力されます。次回のノードの起動時にこのメッセージを出力しないようにするためには,手順17から手順20でデバイスID情報の更新を行ってください。詳細は,Sun Clusterのマニュアルを参照してください。
  14. クラスタを構成するすべてのノードでHDLMコマンドのviewオペレーションを実行して,各プログラムの状態を表示します。
    コマンドの実行例を,次に示します。
     
    # /opt/DynamicLinkManager/bin/dlnkmgr view -sys
    HDLM Version                 : x.x.x-xx
    Service Pack Version         : 
    Load Balance                 : on(extended lio)
    Support Cluster              :
    Elog Level                   : 3
    Elog File Size (KB)          : 9900
    Number Of Elog Files         : 2
    Trace Level                  : 0
    Trace File Size(KB)          : 1000
    Number Of Trace Files        : 4
    Path Health Checking         : on(30)
    Auto Failback                : off
    Intermittent Error Monitor   : off
    Dynamic I/O Path Control     : off(10)
    HDLM Manager Ver         WakeupTime
    Alive        x.x.x-xx    yyyy/mm/dd hh:mm:ss
    HDLM Alert Driver Ver         WakeupTime          ElogMem Size
    Alive             x.x.x-xx    yyyy/mm/dd hh:mm:ss 4096
    HDLM Driver Ver         WakeupTime
    Alive       x.x.x-xx    yyyy/mm/dd hh:mm:ss
    License Type Expiration
    Permanent    -
    KAPL01001-I HDLMコマンドが正常終了しました。オペレーション名 = view, 終了時刻 = yyyy/mm/dd hh:mm:ss
    #
     
    • クラスタソフトウェアを使用していても,「Support Cluster」には表示されません。しかし,クラスタ対応機能は問題なく動作します。
  15. viewオペレーションの実行結果からプログラムが正常に動作しているか確認します。
    HDLM Manager」,「HDLM Alert Driver」,「HDLM Driver」がすべて「Alive」であれば,プログラムが正常に動作しています。
  16. HDLMドライバに初めて認識されたLUにアクセスするパスの状態を確認します。
    コマンドの実行例を次に示します。網掛けの部分がHDLMドライバに初めて認識されたLUにアクセスするパスです。
    [図]
  17. 存在しないデバイスのデバイスID情報を削除します。
    次に示すコマンドを実行します。
     
    # /usr/cluster/bin/scdidadm -C
     
  18. デバイスIDを割り当てます。
    次に示すコマンドを実行します。
     
    # /usr/cluster/bin/scdidadm -r
     
  19. 最新のデバイスID情報をノードへ通知します。
    次に示すコマンドを実行します。
     
    # /usr/cluster/bin/scdidadm -ui
     
  20. クラスタの広域デバイス名前空間を更新します。
    次に示すコマンドを実行します。
     
    # /usr/cluster/bin/scgdevs
     
  21. HDLMドライバに初めて認識されたLUの,HDLMデバイスをQuorumデバイスとして使用する場合,クラスタ内のどれか1つのノードでQuorumデバイスを設定します。
    コマンドの実行例を次に示します。
    HDLMデバイスのデバイスIDを確認します。
     
    # /opt/DynamicLinkManager/bin/dlnkmgr view -path
    # /usr/cluster/bin/scdidadm -L
     
    Quorumデバイスを設定します。
     
    # /usr/cluster/bin/scconf -a -q globaldev=d4
     
    クラスタが2つのノードで構成されている場合,クラスタのインストールモードを解除するため,次に示すコマンドを実行します。
     
    # /usr/cluster/bin/scconf -c -q reset
     
  22. 次のコマンドを実行してHDevNameとiLUの対応を調べます。
     
    # /opt/DynamicLinkManager/bin/dlnkmgr view -lu
     
    コマンドの実行結果からHDevName(HDLMデバイスの論理デバイスファイル名)とiLU(内部LU番号)の対応を調べてください。HDLMをインストールする前の論理デバイスファイル名と内部LUの対応を比較して,HDLMデバイスを使用するプログラムにHDLMデバイスを登録し直してください。
    ボリューム管理ソフトウェアを使用してHDLM管理対象のデバイスにファイルシステムを作成して使用する場合は,手順24を実行します。
  23. ディスクデバイスグループの登録を行います。
    VxVMを使用している場合,「3.14.5 VxVMとSun Clusterの連携」を参照してください。
    SDSを使用している場合,「3.15.2 HDLMデバイスを登録する」の「(2) 共有ディスクセットを使用する場合」を参照してください。
    SVMを使用している場合,「3.16.2 HDLMデバイスを登録する」の「(2) 共有ディスクセットを使用する場合」を参照してください。
  24. 必要に応じてファイルシステムの作成やグローバルマウントの設定などを行います。
    詳細はSun Clusterのマニュアルを参照してください。

(4) 動的再構成による新規LUの追加(Sun Clusterを使用している場合)

注意事項

新規にLUを追加する手順を次に示します。

  1. ストレージシステム,スイッチなどを設定して,LUをSolarisに認識させます。
  2. ノードが新たに認識したLUとそのディスクラベルを確認します。
    formatコマンドでLUを確認し,ディスクラベルが設定されていることを確認します。formatコマンドの実行例を次に示します。網掛けの部分がノードによって新たに認識されたLUです。

    図4-3 formatコマンドの実行例

    [図]

    上記の実行例で,LUを選択すると,ディスクラベルが設定されていない場合は,「Disk not labeled. Label it now?」と出力されます。この場合は,yを入力し,ディスクラベルを設定してください。
  3. ノードが新たに認識したLUに,Quorumデバイスやディスクデバイスグループの設定を行っている場合には,設定を解除します。
    SDSおよびSVMのディスクセットの登録を解除した場合,ディスクセットのデータは消去されます。データのバックアップを行ってください。QuorumデバイスおよびVxVMのディスクグループの設定の解除は「3.18.2 HDLMをアンインストールする前の準備」の「(2) Sun Clusterでの設定解除」を参照してください。
    SDSまたはSVMのディスクセットの解除は「3.18.2 HDLMをアンインストールする前の準備」の「(5) SDSでの設定解除」または「(6) SVMでの設定解除」を参照してください。
  4. ノードが新たに認識したLUに,ディスク予約で使用するkeyの登録が行われているか確認します。
    任意の1台のノードで次に示すコマンドを実行してください。
     
    # /usr/cluster/lib/sc/scsi -c inkeys -d ノードが新たに認識したLUのスライス2の論理デバイスファイル名
     
    コマンドの実行例を次に示します。
     
    # /usr/cluster/lib/sc/scsi -c inkeys -d /dev/rdsk/c3t50060E80033A9902d2s2
     
    (3) ノードの再起動による新規LUの追加(Sun Clusterを使用している場合)」の手順5以降の手順で,HDLMに新規LUの追加を行ってください。Quorumデバイスやディスクデバイスグループの設定を解除しても,ディスク予約で使用するkeyが登録されたままとなるため,非クラスタモードでのノードの再起動とkeyの登録の解除が必要になります。
    keyが表示されなかった場合には,手順5以降を行ってください。
  5. sdまたはssdデバイスの論理デバイスファイルがバックアップしてあることを確認します。
    次の手順(手順6)でdlmsetconfユティリティを実行したあと,手順8でdlmcfgmgrユティリティを実行すると,HDLM管理対象予定のsdまたはssdデバイスの論理デバイスファイルが削除されます。dlmsetconfユティリティを実行し,dlmcfgmgrユティリティを実行する前に,これらのファイルがバックアップしてあることを確認してください。バックアップの方法については,「3.5.1 HDLMを新規インストールする前の準備」の「(1) HDLM管理対象予定のデバイスへの操作」の手順4を参照してください。
  6. 次に示すdlmsetconfユティリティを使用して,HDLMドライバ構成定義ファイル(/kernel/drv/dlmfdrv.conf)とHDLM ドライバ非構成定義ファイル(/opt/DynamicLinkManager/config/dlmfdrv.unconf)を作成します。
     
    # /opt/DynamicLinkManager/bin/dlmsetconf
     
    2.1 HDLMで管理するデバイス」に記載されているデバイスがHDLMの管理対象デバイスとして設定されます。
    dlmsetconfユティリティ実行時にKAPL10242-Iのメッセージが出力されます。
    y」を応答した場合,dlmsetconfユティリティを実行したあと,手順8でdlmcfgmgrユティリティを実行すると,HDLMが管理する予定のsdまたはssdデバイスの論理デバイスファイルが削除されます。論理デバイスファイルがバックアップしてある場合,「y」を応答してdlmsetconfユティリティを実行してください。バックアップしていない場合,「n」を応答してdlmsetconfユティリティの処理を中止してください。この場合,「3.5.1 HDLMを新規インストールする前の準備」の「(1) HDLM管理対象予定のデバイスへの操作」に記載されている,手順4の方法によって論理デバイスファイルをバックアップ後,dlmsetconfユティリティを実行してください。
    ホストに接続されているすべてのsdまたはssdデバイスがHDLM管理対象のデバイスとして設定されます。
  7. ノードが新たに認識したLUのうちHDLM管理対象デバイスとしないLUがある場合は,HDLM管理対象外の設定を行います。
    3.5.6 HDLMの新規インストール時のHDLMデバイスの非構成機能」を参照してください。HDLM管理対象外の設定をしない場合は,手順8に進んでください。
  8. 次に示すdlmcfgmgrユティリティを実行し,ノードが新たに認識したLUをHDLMドライバに認識させます。
     
    # /opt/DynamicLinkManager/bin/dlmcfgmgr -a
     
  9. HDLMドライバに初めて認識されたLUのHDLMデバイスがformatコマンドで表示されていることを確認してください。
    また,HDLMが管理するsdまたはssdデバイスがformatコマンドで表示されないことを確認してください。formatコマンドの実行例を次に示します。網掛けの部分がHDLMドライバに初めて認識されたLUのHDLMデバイスです。

    図4-4 formatコマンドの実行例

    [図]

  10. HDLMドライバに初めて認識されたLUにアクセスするパスの状態を確認します。
    コマンドの実行例を次に示します。網掛けの部分がHDLMドライバに初めて認識されたLUにアクセスするパスです。
    [図]
  11. 存在しないデバイスのデバイスID情報を削除します。
    次に示すコマンドを実行します。
     
    # /usr/cluster/bin/scdidadm -C
     
  12. デバイスIDを割り当てます。
    次に示すコマンドを実行します。
     
    # /usr/cluster/bin/scdidadm -r
     
  13. 最新のデバイスID情報をノードへ通知します。
    次に示すコマンドを実行します。
     
    # /usr/cluster/bin/scdidadm -ui
     
  14. クラスタの広域デバイス名前空間を更新します。
    次に示すコマンドを実行します。
     
    # /usr/cluster/bin/scgdevs
     
  15. HDLMドライバに初めて認識されたLUのHDLMデバイスをQuorumデバイスとして使用する場合,クラスタ内のどれか1つのノードでQuorumデバイスを設定します。
    コマンドの実行例を次に示します。
    HDLMデバイスのデバイスIDを確認します。
     
    # /opt/DynamicLinkManager/bin/dlnkmgr view -path
    # /usr/cluster/bin/scdidadm -L
     
    Quorumデバイスを設定します。
     
    # /usr/cluster/bin/scconf -a -q globaldev=d4
     
    クラスタが2つのノードで構成されている場合,クラスタのインストールモードを解除するため,次に示すコマンドを実行します。
     
    # /usr/cluster/bin/scconf -c -q reset
     
  16. 次のコマンドを実行してHDevNameとiLUの対応を調べます。
     
    # /opt/DynamicLinkManager/bin/dlnkmgr view -lu
     
    コマンドの実行結果からHDevName(HDLMデバイスの論理デバイスファイル名)とiLU(内部LU番号)の対応を調べてください。HDLMをインストールする前の論理デバイスファイル名と内部LUの対応を比較して,HDLMデバイスを使用するプログラムにHDLMデバイスを登録し直してください。
    ボリューム管理ソフトウェアを使用してHDLM管理対象のデバイスにファイルシステムを作成して使用する場合は,手順18を実行します。
  17. ディスクデバイスグループの登録を行います。
    VxVMを使用している場合,「3.14.5 VxVMとSun Clusterの連携」を参照してください。
    SDSを使用している場合,「3.15.2 HDLMデバイスを登録する」の「(2) 共有ディスクセットを使用する場合」を参照してください。
    SVMを使用している場合,「3.16.2 HDLMデバイスを登録する」の「(2) 共有ディスクセットを使用する場合」を参照してください。
  18. 必要に応じてファイルシステムの作成やグローバルマウントの設定などを行います。
    詳細はSun Clusterのマニュアルを参照してください。

[目次] [前へ] [次へ]


All Rights Reserved. Copyright© 2011, 2013, Hitachi, Ltd.