Dynamic Link Manager Software ユーザーズガイド(Solaris®用)
JP1/NETM/DMを使用してHDLMをリモートインストールする場合,HDLMをインストールするすべてのホストに対して手順1から手順4までを実行してから,手順5に進んでください。
- ライセンスキーファイルがある場合は,/var/tmp/直下に,ライセンスキーファイルを「hdlm_license」という名称で格納します。
/var/tmp/hdlm_license/var/tmp/hdlm_licenseファイルがない場合,手順8でライセンスキーの入力が要求されます。
注意事項
- JP1/NETM/DMを使用してHDLMをリモートインストールする場合を除いて,ユーザ任意のディレクトリ,ファイル名でライセンスキーファイルを格納できます。ただし,そのライセンスキーファイルはインストールが終了しても削除されないため,不要な場合はインストール終了後に手動で削除してください。
- ライセンスキーファイルの絶対パスとして入力可能な文字列(半角)は次のとおりです。
大小英字,数字,一部の特殊文字(/ ! # + - . = @ _ ~)- HDLMをサイレントインストールする場合を除いて,ユーザ任意のライセンスキーファイルを指定するときに/var/tmp/hdlm_licenseと入力したときは,そのライセンスキーファイルはインストール終了後に削除されます。
- Solarisに,root権限を持つユーザでログインします。Solaris 11でインストール時にユーザアカウントを作成した場合は,rootユーザで直接ログインできません。その場合は,ログイン可能なユーザでログインしてから,suコマンドを使用してrootユーザにログインしてください。
- formatコマンドを実行して,HDLMの管理対象予定のsdまたはssdデバイスが表示されていることを確認してください。
# format- HDLMの管理対象から外したいデバイスがある場合,formatコマンドの実行結果からHDLMの管理対象外にするデバイスの各パスの情報を確認します。
ここで確認した情報は,手順12で使用します。次にformatコマンドの実行例を示します。
この例では,網掛けの部分がHDLMの管理対象外にするデバイスの各パスの情報です。適当なデバイスの番号を入力したら「quit」を入力して,formatコマンドを終了させてください。- JP1/NETM/DMを使用してHDLMをリモートインストールする場合は,HDLMのパッケージを登録した配布管理システムで,次のコマンドを実行します。
# rdsdmind -x配布指令で指定したすべてのホストにHDLMがインストールされます。
インストールが完了したら手順9に進んでください。手順9以降の操作は,HDLMをインストールしたすべてのホストに対して実施してください。- HDLMをリモートインストールしない場合は,DVD-ROMをセットします。
数秒後にDVD-ROMが自動的にマウントされ,ファイル一覧にDVD-ROMのマウントポイントが表示されます。
DVD-ROMが自動的にマウントされなかった場合は,次に示すコマンドを実行して,DVD-ROMをマウントしてください。# mount -F hsfs -o ro DVD-ROMのデバイス名 DVD-ROMのマウントポイントコマンドの実行例を次に示します。# mkdir /cdrom/cdrom0 # mount -F hsfs -o ro /vol/dev/dsk/c0t6d0/DVD-ROMのボリューム名 /cdrom/cdrom0- インストールを実行します。
- HDLMをサイレントインストールしない場合は,次に示すインストールコマンドを実行します。
# DVD-ROMのマウントポイント/HDLM_Solaris/installhdlm
- installux.shスクリプトを実行する場合
- # DVD-ROMのマウントポイント/installux.sh
- HDLMをサイレントインストールする場合は,-fオプションでインストール情報設定ファイルを設定してください。
# DVD-ROMのマウントポイント/HDLM_Solaris/installhdlm -f /任意のディレクトリ/インストール情報設定ファイル問題がない場合は,KAPL09211-Iのメッセージが出力されます。
- installux.shスクリプトを実行する場合
- # DVD-ROMのマウントポイント/installux.sh -f /任意のディレクトリ/インストール情報設定ファイル
インストール情報設定ファイルのrestartキーで,y(再起動する)を指定した場合は,インストール情報設定ファイルのlogdirキーで指定したinstallhdlm.logファイルを参照してKAPL09211-Iのメッセージが出力されていることを確認してください。
KAPL09211-Iのメッセージが出力されたら,インストール情報設定ファイルを削除してください。
# rm -r /任意のディレクトリ/インストール情報設定ファイル
インストール情報設定ファイルのdriver_configキーで,n(dlmsetconfユティリティを実行しない)を指定した場合は,手順10へ進んでください。
インストール情報設定ファイルのrestartキーで,n(再起動しない)を指定した場合は,手順12へ進んでください。
インストール情報設定ファイルのrestartキーで,y(再起動する)を指定した場合は,手順15へ進んでください。- 画面に表示されるメッセージに従って操作を進めます。
/var/tmp/hdlm_licenseという名称でライセンスキーファイルを格納していない場合は,ユーザ任意のライセンスキーファイルを格納しているかどうかのメッセージが出力されます。格納している場合は「1」を,直接ライセンスキーを入力する場合は「2」を入力してください。「1」を入力した場合はユーザ任意のライセンスキーファイルを絶対パスで指定します。
- 「1」または「2」以外を3回入力するとインストールが中止されるので,注意してください。
「2」を入力した場合,ライセンスキーの入力を促すメッセージが表示されるので,ライセンスキーを入力してください。
- 絶対パスの入力を3回失敗するとインストールが中止されるので,注意してください。
インストールが中止された場合は,/var/opt/DynamicLinkManagerディレクトリが存在しているか確認してください。
- ライセンスキーを入力すると,ライセンスがインストールされた旨のメッセージが表示されます。
- ライセンスキーの入力に3回失敗するとインストールが中止されるので,注意してください。
/var/opt/DynamicLinkManagerディレクトリが存在している場合は,次のコマンドを実行して削除してください。# rm -rf /var/opt/DynamicLinkManager- 次に示すコマンドを実行して,HDLM がインストールされていることを確認します。
- Solaris 8,Solaris 9,またはSolaris 10の場合
# pkginfo -l DLManager PKGINST: DLManager NAME: Dynamic Link Manager CATEGORY: system ARCH: sparc VERSION: xx.x.x.xxxx BASEDIR: / VENDOR: ... #- 「VERSION」に「xx.x.x.xxxx」が表示されていれば,正しいバージョンがインストールされています。xx.x.x.xxxxにはインストールされたHDLMのバージョンが表示されます。
- Solaris 11の場合
# pkg info DLManager Name: DLManager Summary: Dynamic Link Manager State: Installed Publisher: Hitachi Version: x.x.x.x Build Release: 5.11 ... #- 「Version」に「x.x.x.x」が表示されていれば,正しいバージョンがインストールされています。x.x.x.xにはインストールされたHDLMのバージョンが表示されます。
- sdまたはssdデバイスの論理デバイスファイルがバックアップしてあることを確認します。
次の手順(手順11,または手順11と手順12)でHDLMドライバ構成定義ファイル作成ユティリティ(dlmsetconf)を実行したあと,再構成オプションを指定してホストを再起動すると,HDLM管理対象予定のsdまたはssdデバイスの論理デバイスファイルが削除されます。dlmsetconfユティリティを実行してホストを再起動する前に,これらのファイルがバックアップしてあることを確認してください。バックアップの方法については,「3.5.1 HDLMを新規インストールする前の準備」の「(1) HDLM管理対象予定のデバイスへの操作」を参照してください。- 次に示すdlmsetconfユティリティを実行して,HDLMドライバ構成定義ファイル(/kernel/drv/dlmfdrv.conf)とHDLMドライバ非構成定義ファイル(/opt/DynamicLinkManager/config/dlmfdrv.unconf)を作成します。
# /opt/DynamicLinkManager/bin/dlmsetconfdlmsetconfユティリティを実行するとKAPL10242-Iのメッセージが出力されるので,「y」を入力してください。
HDLMドライバ構成定義ファイル(/kernel/drv/dlmfdrv.conf)には,物理パスがアクセスするLUの情報が定義されます。HDLMドライバ構成定義ファイル(/kernel/drv/dlmfdrv.conf)は,編集しないでください。- 管理対象から外したいデバイスがある場合は,HDLM管理対象外デバイスを設定します。
HDLMで管理できるすべてのデバイスを管理対象にする場合,HDLM管理対象外デバイスの設定は不要です。HDLMで管理できないデバイスは,HDLMドライバ構成定義ファイルから自動的に除外されます。HDLMで管理できないデバイスについては,「2.1 HDLMで管理するデバイス」を参照してください。
HDLMドライバ非構成定義ファイル(/opt/DynamicLinkManager/config/dlmfdrv.unconf)を編集することによって,デバイスをHDLMの管理対象外に設定できます。
設定の方法は,「3.5.6 HDLMの新規インストール時のHDLMデバイスの非構成機能」を参照してください。
- 注意事項
- 「3.6.2 ブートディスク環境の構築の手順」の「(2) 既存のローカルブートディスク環境にHDLMをインストールして移行する」からこの手順を実行した場合は,移行後の環境のブートディスクをHDLMの管理対象にしてください。
- 「3.6.2 ブートディスク環境の構築の手順」の「(3) 既存のブートディスク環境にHDLMをインストールして移行する」または「(4) 移行前の環境を新規に構築して移行する」からこの手順を実行した場合は,次のことにご注意ください。
- 移行前の環境のブートディスクがHDLMの管理対象に設定されている場合は,HDLMの管理対象外に設定してください。
- 移行後の環境のブートディスクは,HDLMの管理対象にしてください。
- VxVMを使用する場合,ユーザがアクセスするデバイス以外のデバイスをVxVMから無効化する必要があります。
「3.14.3 VxVMでのデバイスの無効化」の「(2) コントローラ単位で無効化する場合の設定方法」または「(3) パス単位でデバイスを無効化する場合の設定方法」に従って設定してください。- 設定内容を有効にしHDLMデバイスを認識させるために再構成オプションを指定してホストを再起動します。
次に示すコマンドのうち,どれかを実行してください。
- # reboot -- -r
- okプロンプトで,boot -r
- HDLMコマンドのviewオペレーションを実行して,各プログラムの状態を表示します。
コマンドの実行例を,次に示します。# /opt/DynamicLinkManager/bin/dlnkmgr view -sys HDLM Version : x.x.x-xx Service Pack Version : Load Balance : on(extended lio) Support Cluster : Elog Level : 3 Elog File Size (KB) : 9900 Number Of Elog Files : 2 Trace Level : 0 Trace File Size(KB) : 1000 Number Of Trace Files : 4 Path Health Checking : on(30) Auto Failback : off Intermittent Error Monitor : off Dynamic I/O Path Control : off(10) HDLM Manager Ver WakeupTime Alive x.x.x-xx yyyy/mm/dd hh:mm:ss HDLM Alert Driver Ver WakeupTime ElogMem Size Alive x.x.x-xx yyyy/mm/dd hh:mm:ss 4096 HDLM Driver Ver WakeupTime Alive x.x.x-xx yyyy/mm/dd hh:mm:ss License Type Expiration Permanent - KAPL01001-I The HDLM command completed normally. Operation name = view, completion time = yyyy/mm/dd hh:mm:ss #クラスタソフトウェアを使用していても,「Support Cluster」には表示されません。しかし,クラスタ対応機能は問題なく動作します。- viewオペレーションの実行結果からインストールされたHDLMのバージョンを確認します。
「HDLM Version」に「x.x.x-xx」が表示されていれば,正しいバージョンがインストールされています。x.x.x-xxにはインストールされたHDLMのバージョンが表示されます。- viewオペレーションの実行結果からプログラムが正常に動作しているか確認します。
「HDLM Manager」,「HDLM Alert Driver」,「HDLM Driver」がすべて「Alive」であれば,プログラムが正常に動作しています。- rootユーザの環境設定ファイル(.profileなど)に環境変数PATHに/opt/DynamicLinkManager/binを追加します。
- Bourneシェル,またはKornシェルを使用している場合
- PATH=$PATH:/opt/DynamicLinkManager/bin ; export PATH
- Cシェルを使用している場合
- set path=( $path /opt/DynamicLinkManager/bin )
- 次のコマンドを実行してHDevNameとiLUの欄を参照します。
# /opt/DynamicLinkManager/bin/dlnkmgr view -pathコマンドの実行結果からHDevName(HDLMデバイスの論理デバイスファイル名)とiLU(内部LU番号)の対応を調べてください。HDLMをインストールする前の論理デバイスファイル名と内部LUの対応を比較して,HDLMデバイスを使用するプログラムにHDLMデバイスを登録し直してください。- VxVMを使用している場合は,次のコマンドを実行し,HDLMが管理しているLUのDEVICE欄がcWtXdYsZ形式(例えば,c6t0d10s2)で表示されているか確認します。
# vxdisk listcWtXdYsZ形式で表示されている場合は,次の手順を行ってください。
- /etc/vx/disk.infoファイルを削除する
- ホストを再起動するか,または次のコマンドでVxVM構成デーモンを再起動する
# vxconfigd -k- HDLM 04-00またはHDLM 04-01をアンインストールしてからHDLM を新規インストールした場合,インストール前とインストール後のHDLMデバイスの論理デバイスファイル名の対応表を作成します。
HDLM 04-00またはHDLM 04-01をアンインストールする前に作成した,HDLMコマンドのview -pathオペレーションの出力結果を保存したファイルを,HDLM移行支援ユティリティ(dlmlisthdev)の入力ファイルとして指定します。HDLM 04-00から移行する場合の実行例を次に示します。
表示される項目とその説明を次の表に示します。表3-22 HDLM移行支援ユティリティ(dlmlisthdev)表示情報
項目 説明 OldHDevName HDLM 04-00の論理デバイスファイル名(HDevName)を示します。「-」が表示されている場合は,HDLM を新規インストールする前に対応するHDevが存在していなかったことを示します。 NewHDevName 新しいHDLM の論理デバイスファイル名(HDevName)を示します。「-」が表示されている場合は,HDLM を新規インストールしたあとに対応するHDevが存在しないことを示します。 DskName ストレージシステム名を示します。 iLU ストレージシステム内のLU番号を示します。 - 手順21の結果からHDLM をインストールする前の論理デバイスファイル名とHDLMをインストールしたあとの論理デバイスファイル名の対応を比較して,HDLMデバイスを使用するプログラムにHDLMデバイスを登録し直してください。
インストールが終了したら,「3.10 パス構成の確認」に記述されている手順に従ってパス情報を確認し,HDLMを正常にインストールできたかどうかを確認してください。
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