Dynamic Link Manager Software ユーザーズガイド(AIX®用)
HDLMは,次に示すユティリティを提供します。
- HDLM障害情報収集ユティリティ(DLMgetras)
障害発生時に,HDLMの購入元会社,または保守会社に連絡する必要がある情報を持つファイルを収集します。DLMgetrasユティリティについては,「7.2 DLMgetras HDLM障害情報収集ユティリティ」を参照してください。- HDLMボリュームグループ操作ユティリティ
HDLMは,AIXが認識している物理ボリュームをそのまま使用できません。そのため,AIXで動作するHDLMが物理ボリュームを認識できるよう,HDLMボリュームグループ操作ユティリティでボリュームグループを操作します。- HDLM構成管理ユティリティ(dlmcfgmgr)
HDLMデバイスを構成します。dlmcfgmgrユティリティについては,「7.4 dlmcfgmgr HDLM構成管理ユティリティ」を参照してください。- HDLM動作環境変更ユティリティ(dlmchenv)
OSのバージョンアップ時に,HDLMを新しい動作環境に対応させます。dlmchenvユティリティについては,「7.5 dlmchenv HDLM動作環境変更ユティリティ」を参照してください。- HDLMデバイス構成チェックユティリティ(dlmchkdev)
HDLMデバイスとLUの対応を確認して,不正だった場合は表示します。HDLMデバイスとLUの対応が不正になるのは,1つのHDLMデバイスに複数のLUが割り当てられている場合です。dlmchkdevユティリティについては,「7.6 dlmchkdev HDLMデバイス構成チェックユティリティ」を参照してください。- HDLMインストール障害情報収集ユティリティ(dlmgetrasinst)
HDLMのインストール時に障害が発生した場合,HDLMの購入元会社,または保守会社に連絡する必要がある情報を持つファイルを収集します。dlmgetrasinstユティリティについては,「7.7 dlmgetrasinst HDLMインストール障害情報収集ユティリティ」を参照してください。- HDLM HBA交換用ユティリティ(dlmHBAdel)
指定されたfscsiデバイスインスタンスに関するパス情報を削除します。dlmHBAdelユティリティについては,「7.8 dlmHBAdel HDLM HBA交換用ユティリティ」を参照してください。- HDLMコンポーネントインストールユティリティ(dlminstcomp)
「3.1.1 HDLMがサポートするホストとOS」の「Global Link Managerと連携する場合に必要なJDK」に示したJDKのバージョン要件を満たしていない環境にHDLMをインストールした場合,このユティリティを実行してHDLMのインストールを補完します。
dlminstcompユティリティについては,「7.9 dlminstcomp HDLMコンポーネントインストールユティリティ」を参照してください。- HDLMデバイス名移行支援ユティリティ(dlmmigdrv)
HDLMのアップグレードまたは再インストール時,HDLMデバイスと物理ボリュームの関係を引き継いでHDLMデバイスを構成します。dlmmigdrvユティリティについては,「7.10 dlmmigdrv HDLMデバイス名移行支援ユティリティ」を参照してください。- HDLM動作ODM設定ユティリティ(dlmodmset)
HDLMの動作を規定するためのODMを設定および表示します。dlmodmsetユティリティについては,「7.11 dlmodmset HDLM動作ODM設定ユティリティ」を参照してください。- HDLMパーシステントリザーブ解除ユティリティ(dlmpr)
PowerHAを使用したクラスタ構成でなく,複数のホストでボリュームグループを共有している場合に,何らかの要因でLUのパーシステントリザーブが解除されないとき,Reservation Keyをクリアしてパーシステントリザーブを解除します。dlmprユティリティについては,「7.12 dlmpr HDLMパーシステントリザーブ解除ユティリティ」を参照してください。- HDLMドライバ削除ユティリティ(dlmrmdev)
HDLMデバイスをすべて削除します。HDLMデバイスの削除がすべて成功した場合,HDLMマネージャを停止します。dlmrmdevユティリティについては,「7.13 dlmrmdev HDLMドライバ削除ユティリティ」を参照してください。- HDLMインストールユティリティ(installhdlm)
HDLMの新規インストール,アップグレードまたは再インストールする場合に,サイレントインストールを実行します。installhdlmユティリティについては,「7.14 installhdlm HDLMインストールユティリティ」を参照してください。サイレントインストールの手順については,「3.5.8 HDLMのサイレントインストール」を参照してください。- HDLM共通インストーラユティリティ(installux.sh)
インストール先のOSを判別してDVD-ROMからOSに対応したHDLMをインストールします。また,パラメタを指定することでサイレントインストールも実行できます。installux.shユティリティについては,「7.15 installux.sh HDLM共通インストーラユティリティ」を参照してください。このユティリティを使ったインストールの手順については,「3.5.4 HDLMの新規インストール」,「3.5.6 HDLMのアップグレードまたは再インストール」,または「3.5.8 HDLMのサイレントインストール」を参照してください。
- ユティリティは,root権限を持つユーザで実行してください。
- ホストの起動時間およびユティリティの実行時間は,LU数とパス数に依存します。
ホスト起動時間とHDLMのユティリティの実行時間の例を次の表に示します。
動作 1LU当たりのパス数/総全パス数(本)※2 実行時間※1※3 ホスト起動時のデバイス構成時間
(HDLMがインストールされている場合)4/1024 13分43秒 8/2048 23分19秒 16/4096 41分24秒 ホスト起動時のデバイス構成時間
(HDLMがインストールされていない場合)4/1024 8分6秒 8/2048 13分4秒 16/4096 18分49秒 cfgmgrの実行 4/1024 5分32秒 8/2048 11分51秒 16/4096 23分14秒 dlmcfgmgrの実行 4/1024 9分52秒 8/2048 20分44秒 16/4096 38分55秒 dlmrmdevの実行 4/1024 3分20秒 8/2048 6分12秒 16/4096 9分47秒 view -pathの実行 4/1024 0.71秒 8/2048 1.64秒 16/4096 3.97秒
- 注※1
- ホスト起動時間およびユティリティ実行時間は,次の条件で変動することがあります。
- ・ハードウェア構成(ファイバチャネルスイッチの有無など)
- ・ディレクトリ /dev 下に作成された物理ボリューム(hdiskn)の数
- 注※2
- LUは256個です。
- 注※3
- 実行環境は下記のとおりです。
- 機種:EP8000 620(CPU:RS64IV(600/750MHz)×2way)
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