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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 TP1/Server Base Enterprise Option 使用の手引


11.1 TP1/EEシステム障害の対策

TP1/EEは,マルチスレッド処理のための障害対策として,UAPの障害発生によるプロセスダウンを局所化できます。

回復処理は,回復スレッドで実行します。プロセス関連定義のrecover_thread_noオペランドに回復スレッド数を指定することで,回復処理の同時並行度を変更できます。

回復処理の種類と処理内容について説明します。

スレッドの回復

システムの処理を続行したまま障害個所を回復し,障害で処理が中断したトランザクションの決着処理をします。

プロセスの回復

プロセスダウンで処理が中断したすべてのトランザクションに対してTP1/EE再開始時に決着処理をします。

  • ディレード回復

    トランザクションの回復処理よりオンラインの開始処理を優先します。TP1/EE再開始時のトランザクションの決着を待たないでTP1/EEのオンラインの開始処理をします。

  • アンディレード回復

    オンラインの開始処理よりトランザクションの回復処理を優先します。TP1/EE再開始時のすべてのトランザクションの決着処理が完了するまでTP1/EEのオンラインの開始処理を待ちます。

〈この節の構成〉