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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 TP1/Server Base Enterprise Option 使用の手引


ファイルサービス関連定義

〈このページの構成〉

形式

set形式

〔set fil_watch_time=TP1EEファイルシステムのI/O処理監視時間〕
〔set fil_watch_timeout=down|continue〕

コマンド形式

なし。

機能

ファイルサービス関連情報を定義します。

説明

各オペランドについて説明します。

set形式のオペランド

fil_watch_time=TP1EEファイルシステムのI/O処理監視時間  〜〈符号なし整数〉((0〜3600))(単位:秒)

トランザクション処理での,TP1EEファイルシステムへのI/O処理(I/O処理待ちも含む)を監視する時間を指定します。監視時間が指定値を超えた場合,TP1/EEはファイルサービス関連定義のfil_watch_timeoutオペランドの指定値に従って処理します。

fil_watch_timeオペランドを指定した場合,TP1EEファイルシステムのI/O処理時間はトランザクション処理時間に含まれません。また,fil_watch_timeオペランドに0を指定した場合は,I/O処理時間を監視しません。

fil_watch_timeオペランドは,TP1EEファイルシステムのI/O処理時間をトランザクション処理時間に含めたくない場合だけ指定してください。ステータスファイルサイズが大きい(10メガバイト以上)場合は,fil_watch_timeオペランドを指定することをお勧めします。ステータスファイルに片系障害が発生したり,eestsswapコマンドを実行したりしてスワップが発生した場合に,ステータスファイルのサイズと比例してスワップ処理時間が長くなることで,トランザクション処理時間に影響を及ぼすのを防ぐためです。

fil_watch_timeオペランドの指定値は,TP1EEファイルシステムがあるディスクの性能,およびTP1EEファイルシステムのI/O処理の多重度を考慮して,次に示す計算式を参考にして指定してください。

fil_watch_timeオペランドの指定値>TP1EEファイルシステムのI/O処理の多重度×ディスクへの1回のI/O処理時間
注※

処理スレッド数と回復スレッド数とを加算した値です。

fil_watch_timeオペランドの指定を省略すると,TP1EEファイルシステムのI/O処理時間をトランザクション処理時間に含みます。

I/O処理時間の監視範囲の詳細については,「11.4.7 I/O処理時間監視」を参照してください。

fil_watch_timeout=down|continue  〜《down》

トランザクション処理での,TP1EEファイルシステムへのI/O処理時間(I/O処理待ち時間も含む)が,ファイルサービス関連定義のfil_watch_timeオペランドで指定するTP1EEファイルシステムのI/O処理監視時間を超えた場合のTP1/EEの処理を指定します。

down

TP1/EEは,KFSB55312-Eメッセージを出力したあと,強制終了します。

continue

TP1/EEは,TP1EEファイルシステムへのI/O処理が完了したあと,KFSB51502-Wメッセージを出力して処理を続行します。

fil_watch_timeオペランドの指定を省略,または0を指定した場合は,fil_watch_timeoutオペランドの指定は無効になります。

コマンド形式

なし。