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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 TP1/Server Base Enterprise Option 使用の手引


stsflgrp

〈このページの構成〉

名称

ステータスファイルのファイルグループの定義

形式

{{stsflgrp  -g  ファイルグループ番号
            〔-l  前回オンラインの現用ファイル名〕
            〔-k  A|B〕
               }}

機能

ステータスファイルのファイルグループ番号と属性を定義します。

stsflgrp定義コマンドは,ステータスファイル関連定義内に最低2個,最大17個指定できます。

stsflgrp定義コマンドの-lオプションおよび-kオプションの指定は,sts_initial_error_switchオペランドおよびsts_single_operation_switchオペランドの指定によっては無効になります。stsflgrp定義コマンドの-lオプションおよび-kオプションと,sts_initial_error_switchオペランドおよびsts_single_operation_switchオペランドとの関係を次に示します。

表8‒9 stsflgrp定義コマンドの-lオプションおよび-kオプションと,sts_initial_error_switchオペランドおよびsts_single_operation_switchオペランドとの関係

制御用ステータスファイル

シグナル用ステータスファイル

sts_initial_error_switchオペランドの指定

stop

continue

force

force以外

force

sts_single_operation_switchオペランドの指定

stop

continue

stop

continue

continue

stsflgrp定義コマンドの-lオプション

stsflgrp定義コマンドの-kオプション

(凡例)

○:有効

−:無効

オプション

●-g ファイルグループ番号  〜〈符号なし整数〉((0〜16))

ステータスファイルのファイルグループ番号を指定します。

制御用ステータスファイルグループとシグナル用ステータスファイルグループを指定する必要があります。シグナル用ステータスファイルグループは0を,制御用ステータスファイルグループは1から16までを昇順に連番になるよう指定します。0と1は必ず指定してください。

●-l 前回オンラインの現用ファイル名  〜〈1〜8文字の識別子〉

前回までのオンラインで最新の現用ファイルだった制御用ステータスファイルの論理ファイル名を指定します。シグナル用ステータスファイルの場合は指定しても無効になります。

-lオプションは,sts_initial_error_switchオペランドにcontinueの指定があり,TP1/EEが選択した現用ファイルが前回までのオンラインで最新の現用ファイルかどうかを判断できない場合だけ,有効になります。

-lオプションは,次のように指定してください。

  • 現用ファイルが変更されるたびに値を修正できる場合

    すべてのステータスファイルの初期化直後にTP1/EEを開始したときは,ファイルグループ内で最初にstsflnam定義コマンドに指定した論理ファイル名を指定してください。そのあと,現用ファイルがスワップによって変更された場合は,-lオプションの指定を新しい現用ファイル名に変更してください。

  • 現用ファイルが変更されても値を修正できない場合

    システムを開始した場合に,エラーメッセージが出力されシステム起動エラーとなったときは,前回のオンラインの最新現用ファイルを,ログファイルを基に調査します。エラーメッセージで出力された論理ファイル名と一致する場合は,その論理ファイル名を-lオプションに指定し,TP1/EEを再開始してください。

●-k A|B

前回のオンライン時,制御用の現用ステータスファイルの片系に障害が発生して閉塞状態になった場合,正常だった系を指定します。

A

前回正常だった系がA系の場合に指定します。

B

前回正常だった系がB系の場合に指定します。

-kオプションは,TP1/EE再開始時に,前回のオンライン中に障害が発生した系を現用に選択して誤動作するのを防ぐために指定します。片系に障害が発生して閉塞状態になったままオンラインが終了した場合は,必ず指定してください。

-kオプションは,制御用ステータスファイルの場合,sts_single_operation_switchオペランドにcontinueを指定し,sts_initial_error_switchオペランドにcontinueを指定した場合だけ有効になります。シグナル用ステータスファイルの場合,sts_initial_error_switchオペランドにforceを指定した場合は無効になります。

-kオプションを指定した場合,次の処理をします。

  • TP1/EE開始時にステータスファイルの両系で障害を検知しなかった場合,-kオプションに指定された系のファイルの内容を,もう一方の系のファイルに複写します。

  • TP1/EE開始時に制御用ステータスファイルの現用ステータスファイル,またはシグナル用ステータスファイルの片系の障害を検知した場合で,-kオプションの指定がない,または-kオプションに指定した系が障害を検知した系だった場合,TP1/EEは停止します。